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【後編】カンボジアより、日系IT企業に新しく加わったメンバー達による「自国に住む、私達の今と未来について」


3. IT分野でやってみたいことは?


ブラック:僕から行くよ。将来的にはIT分野で起業してみたい。小さい会社でもいいから、自分のチームを持ってみたい。
岡田:すごいね。ロサディが前に言っていたけれど、多くのカンボジア人は起業を見据えて働いているって本当だったんだね。
ブラック:たとえば4年以内くらいかな、、まだわからないし考えが変わるかも知れないけれど、、、
クンティア:私は、IT分野が発展して会計がもっと便利になればいいと思う。少し前まではエクセルも使っていなかったから、今はITの力でとても便利になったと思う。Quickbooksっていう会計のソフトウェアがあって、それを使っているよ。カンボジアでも多くの人が使ってる。あとは、ITについてもちょっとは勉強してみたいかな。
ブラック:僕についてくるといいよ。笑
クンティア:悲鳴笑!
岡田:ありがとう。ミネアはゲーム開発以外に考えていることはある?
ミネア:うーん、、もう一つあるよ。フリーランスに興味がある。あとは友だちと集まって働いてみたいよ。
ブラック:そのときは僕も誘ってよ。
クンティア:私もお願い。
ミネア:大歓迎だよ。
一同:笑い
ミネア:エンジニアの仕事はフリーランスでお金のためにやって、そのお金でゲーム開発がしたいんだ。
岡田:それはとても自由な働き方だね。ロサディはどう?
ロサディ:僕は経営者になりたい、ロボットとかAI系の分野に興味があるよ。あとは、ただプロジェクトをこなすような会社を経営するんじゃなくて、社会のためになるようなことをするチームを作りたいんだ。
例えば、機械化もそうだけれど、ITを使ってカンボジアの農業をもっと発展させたい。なぜならカンボジアの農業は本当に進歩していないんだ。カンボジアは未だに伝統的な農業のやり方に留まっているんだよ。ただ、カンボジアには自然豊かな土とか水とか資源がたくさんあるから、可能性は大いにあると思うんだ。
他にもカンボジアが抱えている問題を明らかにして、それを解決していくような会社をやりたいと思っている。
岡田:すごいね!政治家になりたいとかは思わないの?
ロサディ:政治家になりたいとは思わないね。政府で働きたいとも思わないけれど、政府の力にはなりたいと思うけれどね、もちろん、政府を敵に回したくないし、あくまで支援できればいいと思ってる。
岡田:君は国全体のことを考えているんだね。
ロサディ:うーん、まあね。だって僕は一国民でしょ?もっとこの国がいい国になっていってほしいと思ってるよ。
岡田:それはとても大切なことと思うよ。

4.カンボジアに将来どんなことが起きると思う?


岡田:4つ目のトピックに行こう。
ロサディ:ほぼ確実に起きること?それとも起きてほしいこと?
岡田:想像で、なんでもありでいいよ。
クンティア:将来は気候変動が起こると思う。カンボジアの経済はこれからどんどん発展していくけれど、同時に環境汚染も引き起こすと思う。そうならないようにこの国はうまく考えてやっていかないといけないね。再生可能エネルギーとか、クリーンなエネルギーを使っていくべき。環境はみんなで守っていかないといけないからね。省エネとか、リサイクルとか、できることはたくさんあると思う。個人的にはそんな感じかな。
ロサディ:カンボジアは今も公害が酷いからね。
クンティア:全員で同時に取り組む必要があると思う。今から頑張ったら明るい未来になるでしょ?
岡田:そう思うよ。みんなの問題だからね、ありがとう。君はどう?
ブラック:ITがいろんなものを変えていくんじゃないかな。農業とか、教育とか、、コロナの前までみんなZoomの使い方すら知らなかったよ。笑
でもここ数年でみんな使えるようになって便利になったでしょ。だから将来もどんどんテクノロジーが生活を変えていくんじゃないかな。
:そうだね、ありがとう。ミネアはどう?
ミネア:将来は、どんどん外国人がカンボジアにやってくると思う。特に、カンボジアは中国とのつながりが深いから、中国人がもっともっと増えるだろうね。
ロサディ:それはあるね。
岡田:今もいっぱいいるよね?
ロサディ:今は少ない方だよ。でもコロナが落ち着いて続々と外国人が戻ってきている。ビジネス、投資など戻ってくる理由はいろいろだけどね。
岡田:投資?ああ、不動産を買いに来るの?
ロサディ:そうだよ。
ミネア:カンボジアでたくさんお金を使ってくれるのはいいことだよ。ただ、僕が心配してるのは治安だよ。いろんな国の人がここに戻り始めて、トラブルも増えているって、、、恐喝まがいのことがあるって聞くし、銃を持っている人もいるらしいよ。
岡田:本当に?それは本当に怖いね。
ミネア:外国人がたくさん増えるのはいいけれど、問題を起こさないでほしいよ。
ロサディ:僕は、将来多くのカンボジア人がテクノロジーを使いこなせるようになってほしいよ。だって、もう21世紀でしょ?今はどんな情報もインターネットで手に入れられる。イーロンマスクは4ヶ月でスペースXを作ったらしいよ。たくさんの情報を仕入れてね。今だったらchatGPTもあるでしょ?インターネットがどんなことだって教えてくれるよ。みんなが多くの情報にアクセスできることはとても重要だと思う。
それと、正直カンボジアは発展途上国だけれど、教育をより充実していけば国がもっと発展していくと思うんだ。カンボジアはまだまだ教育水準が低いと思うから。だから交通ルールを無視するカンボジア人も、失礼かもしれないけれど交通ルールの知識がないだけなんだ。彼らが悪いんじゃないんだよ。国を発展させる要因は様々だけれど、日本が第二次世界大戦後に急速に発展したことや、多くのユダヤ人が今世界中で活躍してることを考えたときに、僕はナレッジ(情報や知識)が基盤にあることが、もっとも大切だと思うんだ。
岡田:なるほど、君は国民みんなが質の良い教育を受けられるようになってほしいんだね。
ロサディ:まさにそうだよ!(カンボジア人は)みんな若いからね、いろいろな可能性を持ってると思うよ。
岡田:君ならそのために、将来何かやれると思うよ。
皆さん本当に今日はありがとう!とてもいい記事になりそうだよ。

(2023年2月 座談会)
翻訳:岡田
撮影:山口

【前編】【後編】と、カンボジアに住む20代メンバーの率直なお話を聞けました。みなさんはカンボジアに「自由な国」を感じ、国を愛する気持ちと多くのポテンシャルを持っていると感じていることがわかりました。また、急速に発展している自国について多面的に捉えている様子で、関連して多くの話題が挙がりました。さらに、IT全般、AI、テクノロジー、ゲーム開発などに興味を持ち、日頃から積極的に取り組んでいる様子も見られました。
彼らが30代、40代になったときに、カンボジアはどのような国に成長しているのかがとても楽しみです。

弊社のメンバーはおもに20代、30代のメンバーで構成されています。折り合いをみて、次回は30代のメンバーにも同様にお話を聞いてみようと思います。(編集後記)


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