どのモデルを選ぶか

最終更新:2020年6月

この記事では「各モデル比較」ページで簡単に紹介した DynaVap の構成パーツと各モデルの特徴をもう少し詳しく、所々マニアックに比較し、喫煙スタイルやシチュエーションに応じたモデルを提案してみようと思います。

また、当記事末の「付録」では本体と共に購入を推奨する消耗品やオプションアイテム、そして、購入方法を紹介しています。

まず最初にお伝えしたいのは、当記事内で書かれていることは絶対的な指標とは程遠く、一個人のただの感想です。ご検討時の参考情報程度に捉えていただければ幸いです。

DynaVap はそれぞれのモデルに特長がありますし、個々人の好みもあります。購入前にご自身であれやこれやを考えてカスタマイズできるのも DynaVap の楽しさだと思います。

初めての DynaVap であれやこれやを考えるのが面倒な方は、下記のように揃えて日本国内の正規代理店から購入するのが無難かと思います。
※理由は当記事末「付録」の段で説明しています。

<本体>
・M
・安価なトリプルフレームトーチライター
(Cap を冷やせる鉄平面部分があると便利です)

<備品/消耗品>
・予備の O-ring = 細リング/ X-ring = 太リング
・予備の CCD = スクリーン
(CCD は Ti より SS の方が使い勝手が良いと思う)
・コスパの良い高純度ライターガス
(内容量120g位の大きめ缶)

日本国内の正規代理店は DynaVap 公式ウェブのこちらで確認できます。
実店舗
オンラインショップ

「とりあえず早く使ってみたい!」という方は上記のように揃え、「使用上のコツ」ページをご覧いただきながら実際に使い始めた方が時間の節約になるかと思います(この記事、長いです…)。

このページの内容は、どちらかというと、購入前にあれやこれや考えるのが好きで、1本目から既製モデルではなくご自身で組み上げた選りすぐりのカスタムモデルに仕上げたい方、あるいは、M から始めて2本目を検討している方に向けた内容になるかと思います。

それでは各モデル/パーツを、喫味や吸い心地、使い勝手、メンテナンス性等の観点から詳細に比較していこうと思います。(自分は XL サイズは所有しておりません。故に HydraVong Stem も。全てレギュラーサイズでの比較になること予めご了承ください)

まずは Tip から。


Tip について

tip比較

各年の SS (Stainless Steel) Tip [2018, 2019, 2020] と Ti (Titanium) Tip では、このような違いがあります。

・重量
・加熱と冷却の速度
・エアフローとドロー(吸込)抵抗
・吸い心地と喫味
・ボウルサイズ調節

まずは重量から比較していきます。


重量

SS と比べると Ti は軽いです。Ti Tip は Midsection(胴体)の吸口側に近い部分を指で挟んでもTip が垂れません。SS Tip は Midsection の中央から Tip 側を挟まないと Tip が垂れます。

まぁ、DynaVap 本体自体が小さくて軽いので、Tip 含め本体全てが SS 製の M でも慣れてしまえばホールド時にストレスを感じるということはないと思います。どちらかと言うと Ti  が軽すぎるんでしょうね。Tip 含め本体全て Ti 製モデルは本当に軽くて、指先でほぼ紙巻煙草と同じような感覚で扱える(Midsection を木製にすると更に軽くなる)。

質量が違うということは比熱も違ってきます。次は SS と Ti の加熱冷却速度を比較します。


加熱と冷却の速度

SS は熱し難く冷め難いです。逆にTi は熱し易く冷め易いです。

屋内でトリプルフレーム等の火力の強い熱源を使って加熱する場合には違いはほとんど感じないです。ただし寒い日の屋外使用時、風でライターの火が煽られる時、BICライター等の火力が弱い炎で炙る時など、そういう時には Ti Tip の熱し易さを感じる。

熱しやすいというのは諸刃の剣で、加熱時間が早いと同時に、炙りミスで過加熱になった時に燃え出しやすいのも Ti です。

SS Tip と Ti Tip の違いをはっきりと感じるのは冷却時です。

Ti Tip は冷めやすいので比較的短時間でクールダウンクリックが鳴り、さほど待ち時間なく再加熱できます。翻って SS Tip は再加熱まで少し待たされます。ただ、マグネットや金属平面などのヒートシンク(熱を吸収するもの)に Cap を押し当ててしまえば SS Tip でも直ぐにクールダウンしてクリックが鳴ります。ヒートシンクさえあれば、SS Tip でもストレスを感じるほどの待ち時間はないと思います。

SS Tip で取り回しの悪さを感じるのは、急いでいる時の吸殻を捨てるまでの待ち時間。SS でも Ti でも喫煙終了直後の熱々の Cap を指で外すのは難儀。それでも Ti Tip はクールダウンクリック後であれば、どうにかこうにか指で Cap を外せる(それでも熱いですけど…)。SS Tip はそれからもう少し待つことになる。

ですので、屋外の喫煙所で喫煙後さっさとその場を立ち去りたい、みたいな状況だと SS Tip は使いづらさを感じるかも。まぁ、特段急いでいる時以外は少し待てばいいだけなので、そこまでのデメリットではないですし、吸殻入りっぱなしでしまっても DynaVap は何ら問題はないんですけどね。

因みに、この点を解消するために、ライターに DynaMag(net) をつけて、磁石で Cap を外すという方法もあります。ですが、Tip と Cap のフィット具合によっては外しずらい時もあり、まごついている間に Cap が冷え、結局は指で外す、ということが多いかもしれない。

ここまでだと SS Tip は取扱上のデメリットが目立ちますが、"冷め難い"は言い換えれば、"熱持ちが良い"ということでもあり、DynaVap の喫煙体験における大きなアドバンテージにもなります。この点については「喫味」の段で述べていこうと思います。

以上 SS と Ti の金属特性を比較してきました。次では各 SS Tip と Ti Tip の形状を見ながら、エアフローの違いを比較します。


エアフローとドロー(吸込)抵抗

長所短所」ページでも書きましたが、DynaVap は全モデル共通して、胴体にあるエアーホールを全閉でドロー(吸込)をすると、一般的なヴェポライザーよりだいぶ抵抗があります。そのドロー抵抗は、口で Puff して口腔内に溜めてから肺に入れる吸い方 = MTL (Mouth To Lung) ドローだと紙巻きタバコのそれに近く心地良いかもしれませんが、肺呼吸で肺に直接 Pull する吸い方 = DL (Direct Lung) ドローだと重く感じるはず。

そんな重いドローの DynaVap ですが、各 Tip で若干の差があります。

各 Tip 共にエアフローの原理は同じです。Cap を熱し、エアホールをブロックしてドローをすると、外気が Cap 内面と Tip 外構の隙間を回旋/経由しながら熱風となり、乱流状で Tip 内部へ送り込まれます。

画像7

ただ、Tip 毎にエアパス形状が違います。下の画像は左から、SS [2018], SS [2019], SS [2020], Ti の Tip 側面となります。

tip比較

SS [2018] は若干堀が浅く幅広の溝が円筒上を半周している。SS [2019] は円筒上をジグザグパターン。SS [2020] は円筒ではなく、12面体にカットされており、そこに楕円に削られた溝が段状に連なっている。Ti は堀が深い溝が円筒上をぐるっと1周します。そして SS [2018] 以外は Tip 先端に切り欠きがある。

次はチャンバー底にはめ込む CCD(スクリーン)の違い。
左が SS CCD、右が Ti CCD。

CCD比較

SS より Ti CCD の方が空気孔が大きいし、数も多い。

これらエアパス構造の違いにより、各 Tip でのドロー抵抗に差が生まれます。

ドロー抵抗を重い順に並べると、

SS [2018] > SS [2019] > SS [2020] > Ti

となります。

(これは煙草葉を適度に詰めた状態での比較です。詰め具合によってもドロー抵抗は変わります。押し込むようにパンパンに詰めると、どの Tip でもドローは重くなります)

前段で述べた熱持ちの違い、そして、この熱風エアフローとドロー抵抗の違いにより、Tip 毎に吸い心地と喫味が若干変わってきます。次段ではこの点を比較していきます。


吸い心地と喫味

最初にお伝えしたいのは、DynaVap を初めて吸われる方は各 Tip の吸い心地と喫味の違いに気付かないかもしれません(自分は今となっては結構な違いを感じる)。どの Tip でも、「喫味は濃厚」「エアホール全閉でのドローは重い」「長い間は吸えない」という DynaVap 特有の喫煙体験に違いはありません。加えて、Tip 毎の違いは良し悪しではなく好みの問題であることを念頭にお読みいただければ幸いです。

まず、SS と Ti の大雑把な喫味の比較ですが、前段で述べてきた熱持ちや熱風エアフローの違いなどにより喫味に違いがある。あえて誇張して言うと、SS は味に丸みと厚みがあり、まとまりのあるミルキーでマイルドなこってりとした喫味となる。Ti は味の解像度が高く、輪郭がはっきりした、シャープでドライなすっきりとした喫味となる。と、だいぶ大袈裟に表現するとこのような感じになるかなと。

そして、SS は熱し難く冷め難いという特性から、喫味の出だしは遅いですが、炙り毎の喫味の持続は長くなります。また、熱伝導が遅く熱持ちが良いので、煙草葉を詰め込み気味でも加熱ムラが少なく、喫味良く長く吸える。ただ、喫味の出だしが遅いので、少量の煙草葉を2〜3炙りでサクッと吸いたい時には炙り毎の喫味の差をより感じるかも。SS はどちかというとスロー&ロングスモークに向いている。パイプタバコは SS Tip のほうが自分は好きですね。

Ti は熱し易く冷め易いという特性から、喫味の出だしは早いですが、炙り毎の喫味の持続は短くなります。また、熱伝導が早く熱風エアフローが効いているので、少量の煙草葉でも最初から喫味が出しやすく、2〜3炙りでサクッと吸いたい時には炙り毎の喫味の差があまりない喫煙をしやすい。ただし詰め込み過ぎて強火で炙ると加熱ムラができやすく(上端と内壁側に熱が伝わりやすい)、焦げ味が出てくるのが早い。Ti はスピーディーなショートスモークに向いている気がします。

SS Tip と Ti Tip の大雑把な比較は以上にようになるかと思います。

以下では、SS [2018], SS [2019], SS [2020], Ti と各 Tip 個別に吸い心地と喫味の評価をしていこうと思います。まぁ、評価というより、個人的な感想、ですね。

分かりやすいように、改めて各 Tip 側面の画像を掲載します。

tip比較

SS Tip [2018]

SS [2018] は Tip 先端に切り欠きもないし、外構の堀も若干浅いしでエアフローが悪い。ドローがとても重い。エアホール全閉で DL / Pull ドローだと苦しさを感じる。ただ、そのエアフローの悪さが功を奏してか、MTL / Puffドローだととても吸い心地よく、かつ美味しく吸える。というのは、気を使わず乱暴にドローしても、その重いドロー抵抗のおかげで喫味を引き出すのに適したゆっくり目のドローになる。紙巻きを吸っているように気軽にドローできる。

そして、燃え出す寸前までの"攻めた"炙りができて、ミルキーで濃厚な蒸気を味わえる。というのは、クリックを超えて攻めた炙りをしても、エアフローの悪さ故なのか、熱風側の加熱が抑制され、ドロー中に燃え出すのを防げる。Cap 内面と Tip の接地面積も広く、熱伝導(コンダクション)側での喫味を最大限引き出せるのが SS Tip [2018] なのかなと思います。

(因みに、この攻めた炙り方を熱伝導率と熱風エアフローが"良すぎる" Ti Tip でやると、ドロー中に突然燃え始めることがある)

個人的には、この SS Tip [2018] + シングルトーチ弱火遠火でのトロトロ加熱 + 非着香シャグ/パイプタバコを MTL / Puff ドローや口腔喫煙で吸うのはとても美味しいと思う。しかし、これができるのは風のない室内での喫煙時のみだし、冒頭でも申し上げましたが、エアホール全閉での DL / Pull ドローも重い。(Cap を被せる時に少し浮かせれば、ドローは多少は軽くなりますけど・・・)

この Tip は 室内での MTL-er や口腔喫煙者向けかなと思います。4種類の Tip が選べる今、自分だったら1本目の DynaVap にこの Tip は選択しないかな。

因みに、海外のドライハーブユーザーは DL / Pull ドローが多数派ですが、日本のタバコユーザーは MTL / Puff ドローの方も多い。ですので、日本市場ではこの SS Tip [2018] は需要があるような気がします。廃番にならないといいですね。(まぁ、DynaVap では旧パーツの販売継続はあまり期待できないので、気になる方は早めに購入しておいたほうがいいと思います)


SS Tip [2019]

SS [2019] は Tip 先端に切り欠きもありますし、SS [2018] のように DL / Pull ドローが"苦しい"ということもない。MTL / Puff ドローや口腔喫煙での喫味傾向も SS [2018] に近い。ただ、同じように炙ると序盤の喫味の出だしが、本当に微かですが、軽い気がする。軽やかとも言える。大体の人は SS [2018] よりこの SS [2019] のほうが好きかもしれない。[2018] は喫味もドローも重すぎるんですよね。

SS [2018] や SS [2020]、Ti Tip と比べると特長がないとも言えるかもしれませんが、タバコユーザーにとっては一番バランスの良い Tip だと思う。際立った特長がないが故に自分はあまり使う機会がないのですが、どれか一つだけ Tip を残すならこの SS Tip [2019] になると思う。

「主に MTL / Puff ドローで吸うんだろうけど、たまには DL / Pull ドローでも吸いたいかも」、このようなタバコユーザーに適した Tip だと思います。(タバコユーザーのほとんどがこういう感じなんじゃないかな?)


SS Tip [2020]

SS [2020] は、以前の SS Tip より20%程重くなって、チャンバー下の放熱フィンも分厚くなっている。同じ SS という材質で重くなったということは、更に熱しにくく冷めにくくなったということ。そして、円筒ではなく12面体となり、Cap 内側と接地する面積が減り、隙間が広がった。

これらが原因なのか、以前の SS Tip と同じ要領で炙り、MTL / Puff ドローや口腔喫煙で吸おうとすると喫味が出てくるのが遅い。ただ、これは少し長めに炙ればほぼ同等の喫味と吸いごたえになる。しかし、SS [2018] の MTL / Puff ドローに慣れ親しんでいる自分にとっては若干のあっさり感があり、吸い心地に"軽さ"を感じる(人によってはこちらの方が好みなのかもしれない)。それでも DynaVap であることに変わりはないので、十分に濃厚で、薄味ということではないです。

SS Tip [2020] の DL / Pull ドローでの吸い心地は、良いです。これは Tip 単体というより 2020 M 全体での喫煙体験なので、脱線しますが 2020 M としての感想を書いていこうと思います。

2020 M は、12面体化による Tip 単体のドロー抵抗改善もありますが、Chiral Airpot(2本のスリット穴)と Captive Cap が DL / Pull ドローの吸い心地に大きく貢献していると思う。

まずは Chiral Airport。以前の M でエアホールを全"開"でドローすると喫味はほぼ出なかった。ですが、Chiral Airport は2本のスリット状が空気の流入を抑制しているのか、エアホールを指で塞がず全開にしても長めの DL / Pull ドローをすると喫味を微かに感じられる。

そして、喫味を出しながらドローも楽な"エアホール半開け"もしやすい。以前の M の丸い穴で半開けにするのは、自分含め指先不器用な方々にとってはストレスだったはず。Chiral Airport は2本のスリットなので、以前よりは半開けしやすい。(それでも自分は指先でのエアホール操作はまごつくし、半開けとか面倒くさく感じてしまう・・・)

次に Captive Cap ですが、旧 Cap より若干大きめに作られているような気が。。。(フォーラムなどを覗くと「緩い」と言う方もいるし、「旧 Cap と同じフィット感」という方もいて、ただの個体差なのかもしれません)

緩めフィットが通常だとしたらですが、Captive 機構により緩めフィットでもクリック時に Cap がポップアップしなくなり、それだったら Cap と Tip の隙間を広げられるように大きめに作ってエアフローを良くしよう、ということなのかもしれない。これは DL / Pull ドローにとっては改善。(ただし Cap は個体差やロットにより違いもあるし、使っていくうちに熱収縮と汚れでフィット感が増してきたりすることもあるので、まだ何とも言えないところ)

そして、Tip の熱持ちが良くなったからなのか、あるいは新しいエアポート含めエアフロー周りの改善が寄与しているのか、理由は定かではないですが、長めの DL / Pull ドローでも炙り毎2〜3ドローは美味しく吸えるようになった気がする。

以上、2020 M は DL / Pull ドローでの喫煙体験が改善したモデルだなと感じる(Hydra は持っていないので何とも言えないですが、既に NonaVonG より DL / Pull ドローでの吸い心地は上のような気がする・・・)。勿論、エアフローコントロール機能がある Omni での DL / Pull ドロー体験には劣りますが、その心地よさの片鱗は感じられるというか・・、むしろ Omni が欲しくなってしまうというか・・、そんなモデルですかね。

というわけで、2020 M は、エアポート開閉を駆使しながらの DL / Pull ドローで喉越し滑らかにフレーバー豊かな喫味を楽しむ、という DynaVap 推奨の使い方をしているユーザー(主に海外ドライハーブユーザー)に向けた順当な進化だと思います。

しかしながら。

自分はSS Tip には MTL / Puff と口腔喫煙での重くて濃厚な喫味を求めがち。

その偏見があり、初見では SS Tip [2020] 含め 2020 M には懐疑的でした。ですが、X-Ring を所定の位置に戻し Chiral Airport を使ってみて考えを改めました。多くの方にとって1本目であるエントリーモデルの M は、使い方を限定せず幅広い楽しみ方ができる方が"ベター"ですしね。タバコユーザーでも、MTL / Puff, DL / Pull ドロー、エアホール全閉や半開けなど色々な楽しみ方を模索できたほうがいいのだと思います。

でも自分は、SS Tip の中では [2018] の喫味と吸い心地がやっぱり一番好きなんですよね。。。

理想を言えば、SS [2018] の外構デザインはそのままで SS [2020] の熱持ちの良さを兼ね備えた SS Tip もあればなぁ、と思うのですが、そんなものは需要が少なすぎて開発されないでしょうね。改めて、SS Tip [2018] が廃番にならないといいなぁ・・・。(念の為に予備ストックしていますけど)


Ti Tip

次に Ti Tip ですが、Ti の喫味は、冒頭でも申し上げた通り、味の解像度が高く、ひとつひとつが粒立ったシャープでドライな印象になる。このキレの良さやサッパリさは Ti Tip にしか出せない喫味。

たばこ銘柄によっては Ti Tip の方が美味しいですね。特に湿度高めの煙草葉や甘めの煙草葉は Ti Tip にふんわり詰め+強火でカリッとローストしてあげると良い塩梅になる(逆にそういうタバコをパンパンに詰めると加熱ムラができる)。例えば Amber Leaf や Violin なんかは Ti Tip の方が好きです。逆に乾燥している状態の喫味強めの無添加煙草葉(Manitou Gold とか)を Ti Tip + 強火で炙ると刺激が強い。

この喫味の違いは、Ti Tip の熱の伝わりやすさもありますが、熱風量が少なからず寄与しているのではないかと思う。SS Tip では熱風は熱伝導加熱を継続させる補助的な役割くらいにしか感じませんが、Ti では Tip 外構の堀が深くて長い熱風エアフローが"加熱に効いている"気がする。(気がするだけで、実際は熱伝導側の加熱がほとんどだと思いますが)

吸い心地については、MTL / Puff ドローで雑に勢いよく吸い込みすぎるとイマイチなこともありますが、ゆっくりと吸えば問題ない。ドローの仕方に少しだけ気を使いますが MTL / Puff が不得手ということではない。

しかし、SS Tip の吸い心地とは違う。Ti Tip での MTL / Puff は喫味もドローも軽やか、あるいはさっぱりとした感じになる。味の解像度は高く、薄口ということではないのですが SS Tip のような"重み"はない。SS Tip に慣れた方だと最初は物足りなさを感じるかもしれない。ただ、個人的には、この軽やかさは良さでもあると思う。吸い疲れしないですし。

Ti Tip は 他 Tip と比べてドロー抵抗が小さいとはいえ、エアホール全閉での DL / Pull ドローは相変わらず重い。まぁ DynaVap ですからね…。

Ti Tip の DL / Pull ドローの優位性はむしろ短めのドローで吸えることなんだと思います。熱伝導の良さや熱風エアフローが効いているのか、ドロー中に喫味が出てくるのが早い(それ故に長く DL / Pull ドローすると大概咽る)。

そして最大の特長として、Ti Tip のみ Omni Condenser and Mouthpiece のエアフローコントロールが機能する。Omni だと DL / Pull ドローはとてもとても快適になる。それもあり DL / Pull ドローでの喫煙体験は Ti Tip がベストなものになる。

Ti Tip のもうひとつの利点は屋外使用での喫味の出しやすさ。

明るすぎたり風がある屋外での DynaVap 喫煙は炙り加熱が不安定になり、室内時と同じ要領で炙ってもどの程度加熱されているのかが分からない。過加熱気味なら喫味は濃厚になるので MTL / Puff ドローでも美味しく吸える。しかし加熱不足で MTL / Puff だと喫味が薄い(かといって、余計に炙ると燃える可能性があるのでそれは避けたい)。なのでそういう場合は DL / Pull ドローで喫味を引っ張り出そうとすることもある。

SS Tip では加熱不足の時に DL / Pull ドロー で喫味を出そうとすると自分は少し苦しさを感じる時がある。Ti Tip は加熱が弱めだなと感じても DL / Pull ドローで比較的楽に喫味を引き出せる。

というわけで、Ti Tip は使い勝手においても喫味においても「楽に吸える」というのが特長なのかなと個人的には思いますね。サクッと吸えるというか。なので使用頻度が高いのは Ti Tip です。

ただし。冒頭でも申し上げましたがスローなロングスモークにはあまり向いていないのかなと思います。そして、冷めやすいというのは、ドローの間隔を開けすぎると喫味の減衰が顕著ですし、真冬の屋外使用では熱持ちが悪すぎて加熱ムラがよりできやすい(冬場屋外使用時での Ti の代替として、自分は SS Tip [2019] にしています)。

以上、各 Tip の喫味と吸い心地の個人的な"感想"でした。

改めて Tip 毎の違いは良し悪しではなく好みの問題ですし、どの Tip でも「喫味は濃厚」「エアホール全閉でのドローは重い」「長い間は吸えない」ということに変わりはないと思います。


ボウルサイズ調節

画像5

SS Tip [2020] と Ti Tip は CCD(スクリーン)を上下させることによりボウルサイズ(チャンバー容量)を変えることができます。グラインドした粉末状のものを掬って一定量にできる。ですが、シャグタバコで少量を詰めたい時には自分の指で丸めて量を調整できるので、あまり用途のない機能かと思います。

以上、各 Tip の比較でした。次は Capの比較になります。


Cap について

※ Cap は同タイプのものでもロットによる違いや個体差があるようですし、使っていくうちに Snap Disk の"エイジング"(汚れや金属疲労でクリックが遅くなる)もあるようで、自分が使っているものと皆さんが使っているものが同じ挙動をするとは限らないので、ここはメモ程度に記しておきます。

Low Temp Cap
・ノーマル Cap より低温でクリックする Cap。
・喫味が長持ちする。
・クリック時の喫味が弱ければすこし余計に炙ればいい。
・屋外使用での加熱具合が不安定な状況でもクリックを守りさえすれば燃えだすことがない。屋外使用での安心感がある。(ノーマル Cap だと突然燃え始めるときがある)自分は屋外では Low Temp Cap しか使っていない。
・1炙り目をスキップする時、クリックが早く鳴るので、ナイス。
・「うま美味いおじさん」ブログが詳細にレビューしているので、是非ご一読を。

Captive Cap
・緩めにフィットさせても Cap がクリック時に飛んでいくことがない。
・クリックの音が大きくなったような気がする。
・クリックするのが早くなったような・・。気のせいかな・・。旧 Cap も新品時はこんな感じだったのかもな。(旧 Cap で新品のものが手待ちにない。。。)
・緩めにフィットさせておくとクリック時に少しポップアップして、その後定位置に戻る。クリックが"見える"。
・爪の引っ掛かりによって飛び跳ねることはなくなったが、同時に外しにくくなったなと思う。熱々の Cap をさっと外したい時にこれだと難しい。
・どの Cap でも新品時はフィットは緩めだったけど、こんなに緩かっただろうか・・?使っていくうちに内面に汚れが堆積したり、熱により収縮はすると思うが、明らかに緩い気がする。Captive なのでクリック時に外れることはないが、Tip との隙間のためなのかドローや喫味もノーマルキャップとは違う気がする。フォーラムなどを覗くと「緩い」と言う方もいるし、「旧 Cap と同じフィット感」という方もいて、ただの個体差なのかもしれません。


Condenser と Mouthpiece について

スクリーンショット 2020-05-30 18.06.14

DynaVap 公式ウェブ上の分類とネーミングだと少し分かりにくいので、こちらで勝手に分類して下記のネーミングで記事を続けますね。

・Ti Condenser (公式では Standard / XL Condenser)
・SS Condenser (公式では M Condenser)
・Spinning Mouthpiece (Ti or 木製)
・Omni Condenser and Mouthpiece (Ti)

Condenser と Mouthpiece の組み合わせはこの2通りになります。

・Ti or SS Condenser + Spinning Mouthpiece
・Omni Condenser and Mouthpiece

Omni は Condenser と Mouthpiece が一体となって機能するので一式販売となり、他の Condenser / Mouthpiece とも互換性はない。つまり、Omni Condenser に Spinning Mouthpiece は装着できないし、Omni Mouthpiece に Ti / SS Condenser は装着できない。

SS Condenser は M にのみ付属で個別売りはされていない。ですが M 以外のモデルにも使える。必要な X-Ring さえ揃えればレギュラーサイズの Ti Condenser と同じように Spinning Mouthpiece を付けて Body に装着できます。ただ、Body 内部 X-Ring を所定の位置に固定する溝はない。(なくても問題なく使える)

味覚が繊細な方ですと、Condenser についても Ti と SS では喫味の印象が変わるようです。自分は蒸気の温度や質感に微かな違いは感じましたが、喫味自体はあまり変わらないように感じたのでここでの詳述は避けますね。ご興味ある方は味比べしてみてください。

SS 以外の Condenser はレギュラーサイズと XL サイズがある。XL サイズは丁度吸口分だけレギュラーより長い。

自分は Condenser 含めレギュラーサイズの DynaVap しか所持していないので何とも言えないですが、お持ちの方々によると、

・Condenser の長さによる喫味の違いはほぼない。
・炙りやすいのは XL サイズ。火が遠くなるし、回す部分が熱くなりにくい。
・XL Condenser は本体に付けたままだと綿棒が端まで通せない。分解清掃時も通しにくい。だからレギュラーサイズを使ってる。

とのことです。

次では Spinning Mouthpiece と Omni Condenser and Mouthpiece の特徴について書いています。まずは Spinning Mouthpiece から。


Spinning Mouthpiece

画像6

Spinning Mouthpiece はその名の通り"回転する吸口"。(以下、"SpinMP"と略します)

中指の腹に吸口を挟んでも本体はクルクルと回転する。上の動画のように、回転させても持ち手の位置は固定するので炙り易い。この炙り方だと加熱をコントロールしやすい。

回転吸口でない M や Omni モデルでも、コツさえ掴んでしまえばこのような持ち方で回転させながら炙れます。ですが掌が汗ばんでいたりするとグリップが増して回転させにくいことも偶にある。

SpinMP だと引っ掛かりなくクルクルと回しながら炙れるので単純に気持ち良い。炙り中にストレスがない。炙りの作業は DynaVap での喫煙時間の半分くらいを占めるので、ここの快適さは全体の使用感に大きく影響するのではないかと、自分は思っている(特に屋外での炙り時に)。

まぁ、回転吸口でなくても大抵はクルクルできますし、どのような持ち方/回し方でも問題なく炙れるので必須機能ではないですね。炙り作業が楽になるというだけです。自分はこの SpinMP での炙り作業の快適さに重きを置いていますが、大体の方にとっては次段で紹介している Omni Condenser and Mouthpiece の方がメリットが多いような気がします。

因みに、私が使っている SpinMP は洗いやすそうな Ti 製にしています。唇や歯に当たる金属の質感が苦手な方は木製の方がいいでしょうね。


Omni Condenser and Mouthpiece

(以下、"OmniCnMP" と略します)

Ti Tip + OmniCnMP のエアフローコントロール + DL / Pull ドローの吸い心地は素晴らしいです。

※ OmniCnMP のエアフローコントロール機構については「各モデル比較」ページの "Omni" の段で図解しています。詳しくはそちらをお読みいただければ幸いです。

喫味の抽出を維持しつつ DL / Pull ドローが楽になるエアフローに固定できるのは本当に快適。DL / Pull ドローが好きで、その快適さを追求したい方は OmniCnMP 一択でしょうね。

もちろん DL / Pull だけでなく MTL / Puff ドローでも OmniCnMP エアフローコントロールの恩恵はある。

Omni 以外のモデル(M や VonG)でクリック通りの炙り + エアホール全閉 + MTL / Puff で無添加シャグタバコをふんわり詰めて吸うと、喫味の変遷がこのような感じになる(ことが多い)。
1炙り目:香り豊かな薄味(悪くない)
2炙り目:超濃厚コク旨(とてもいいね!!)
3炙り目:甘みと香ばしさ(いいね)
4炙り目:香ばしさの余韻(イマイチ)

この通りピークが2炙り目に集中する。勿論、炙りの強弱で喫味を分散することはできるけれど(実際自分はそうしてる)。

これが OmniCnMP のエアフローコントロールを使うと1ボウル中の喫味を引き伸ばしながら多彩な喫味を味わえたりする。

例えばこのような吸い方。
外気取込量が3割位になるようにエアフローをセット。
1炙り目はエアホールを塞がず外気取り込みながら DL / Pull ドロー。
2-3炙り目もエアホール開放ですが今度は MTL / Puff ドロー。
4炙り目はエアホールを塞いで外気取込ゼロで MTL / Puff ドロー。
5炙り目はエアホール開放で喫味を絞り出すような感じで DL / Pull ドロー。

喫味の変遷はこんな感じになる。
1炙り目:香り豊かな薄味(外気取込つつの DL / Pull ドローだといいね)
2炙り目:濃いめのコク旨(いいね)
3炙り目:濃いめの甘み(いいね)
4炙り目:甘みと香ばしさ(いいね)
5炙り目:香ばしさの余韻(DL / Pull ドローだとまぁいいか)

この通り、2炙り目の迫りくるような濃厚な喫味はないですが、喫味の濃淡を平坦に引き伸ばしながら、毎炙り程よい感じで吸える。

勿論、M や VonG でもエアホールを駆使してやろうと思えばできる。とはいえ、外気取り込みを毎回3割にするなんてのは指先が相当器用な方でないと至難の業ですし、出来たとしても指先に気を取られすぎて喫煙自体を楽しめないのではないかな(自分はできない)。その点、OmniCnMP のエアフローコントロールは一度そのポイントにセットしてしまえばあとは気にする必要がないので楽。

ただしあまりに高頻度で喫煙したり、掃除をしばらく怠ったりすると、Condenser と Ti Tip の間にジュースが溜まり、外気を送り込む隙間が塞がってしまう。そうなると外気取り込みなしの全閉状態になってしまう。(喫煙前にエアフローを確認して都度再調整するという手間がかかる)

自分が Ti Tip に求めているのは2〜3炙りのスピーディーな喫煙なので、自分は OmniCnMP ではなく普通の Ti Condenser と SpinMP での単純なエアホール無効仕様(外気取込無し)でササッと吸うことのほうが多いです。ですが、エアホール無効含め、外気の取込量を調節して多彩な吸い方をしたい方はやはり OmniCnMP が便利でしょうね。

「エアホール全閉での MTL / Puff ドロー以外は要らん!」という頑なな方は普通の Condenser でも X-Ring をずらしてしまえばエアホール無効にできるのでそれでも十分なはず(回転吸口も装着できて炙りやすくなりますし)。まぁ、OmniCnMP であればそれも含めて全ての吸い方ができるので買って損することはないのかなと思います。


OmniCnMP にはエアフローコントロールに加えてジュース(汁)対策としての利点もある。

通常の Ti / SS Condenser では吸口に X-Ring が覗く。その窪みに茶色いジュースが溜まり、指や掌に付着することがある。また、その吸口側 X-Ring はジュースの茶色が段々と沈着する。潔癖の方だと口に入れるものとしては不快かもしれない。

一方、OmniCnMP では吸口に X-Ring が覗かない。というより X-Ring は使わず、O-Ring(細いほう)だけで取付が完結する。そしてその O-Ring は Midsection 内に隠れる。したがって吸口にジュースは溜まりにくいし、茶色くなったゴムリングが見えることもない。

エアホール無効仕様におけるジュースの煩わしさにも差がある。

Ti / SS Condenser では内部取付のX-Ring をエアホールより Tip 側にずらすことによりエアホールを無効にする。エアホールからの外気が入ってこないように X-Ring で蓋をするわけです。逆に言うと、内側も蓋をされている状態なので煙道内の蒸気の逃げ場がない。ですので、Tip / Condenser / Midsection の煙道内部に蒸気が滞留することになる。 X-Ring が通常位置での取付でエアホールが活きていれば炙り毎に煙道内をクリアにできますが、無効だと蒸気は内部に残り続け、それが冷やされて液状のジュースになる。

そのため、エアホール無効仕様時にはしばしば綿棒を通さないと Condenser 内に溜まったジュースが真っ直ぐの円筒内を下って吸口に垂れてくる。口に入ると酷い味ですし、手に付くと肌に茶色く沈着することもある。逆に、熱々の Tip にジュースが垂れてしまうと激アツ&激マズの蒸気が発生する。

さらに、その内部 X-Ring とそれで蓋をされた Midsection 内側はジュース塗れになる。ジュースを吸い込んだ X-Ring は段々と劣化し、いずれは取り付けが難しくなるほど膨張する。Midsection が木製の場合はジュースが内側から全体へ徐々に染み渡る。色と匂いが付く。

翻って、OmniCnMP はエアホール無効/外気取込無し時に発生するジュースの煩わしさが若干軽減する。OmniCnMP は接続部に僅かな隙間や段差/重なりがあり、Ti / SS Condenser(真っ直ぐの円筒)よりは蒸気/ジュースの逃げ場がある。僅かな隙間ではあるんですが、その分だけジュース垂れまでのバッファがある。(反面、重なりの裏側の隙間に溜まったジュースは綿棒を通すだけでは拭えないので分解清掃しないといけない)

そして OmniCnMP でのエアホール無効は、Condenser が伸びていき Ti Tip 内壁に密接することにより外気が入り込む隙間を埋めるという仕掛け。これだと Condenser 外へ蒸気がほとんど漏れないので、Midsection 内側がジュース塗れになることはない(うっすらとは汚れる)。そのため、木製 Midsection でもジュース染みの心配が少ない。

まぁ、綿棒通すのを怠りすぎると OmniCnMP でも Ti / SS Condenser と似たり寄ったりの汁状態にはなるんですけどね...。


以上、OmniCnMP の良さを長々と力説してきましたが、自分はあまり使っていません…。Ti Condenser + SpinMP を使うことのほうが多いです。OmniCnMP の幾つもの利点を理解、体感しつつも SpinMP が好きなんですよね…。炙りやすさというのもありますが、日々の清掃も、OmniCnMP だと完全分解しないと裏側の汚れが拭えないので少し手間なんですが、Ti Condenser + SpinMP だと Tip を外すだけで隅々まで清掃できて日用モデルとして楽なんですよね…。

まぁ、でも、普通に考えればやはり OmniCnMP なんだろうなと思います。吸口回転しなくとも問題なくクルクル炙れますし、既製モデルで購入しやすいですし。しかも IH (Induction Heater) を主熱源として考えているならば SpinMP の意味はないですしね。

かくいう私も、少し前までは OmniCnMP はほぼ使っていなかったのですが、IH を導入してから使う機会が増えました。OmniVonG を"咥え吸い"機として使っています。PC作業中に片手ノールックで IH 加熱して、咥え DL / Pull ドローしながらタイピングを続ける、みたいな使い方をしています。そんな吸い方ができるのも Omni の特長ですね。


ただ、正直言うと、エアフローコントロールによる喫味の引き伸ばしや多彩な喫味を楽しみたいのって、自分の場合は Ti Tip ではなくて SS Tip [2018] なんですよね…。現状はそれをしたい時には仕方なくエアホールを指で開閉してますけど…。ジュース問題も SS Tip の方が頻発しますし…。

次世代モデルでは SS Tip でもエアフロー調整が機能するような機構になるといいなぁと思います。あるいはサードパーティーがそのような Condenser なり Midsection なりを開発してくれるのを期待したい。

以上、Condenser と Mouthpiece についてでした。


Midsection について

Midsection は公式製品だけでも様々な材質、色、長さ、形状が選べる(サードパーティー製品も含めると多種多様)。喫味に大きな違いはないので、扱いやすさと見た目の好みで選べばいいと思います。

ところで、Midsection は長さによって名称が違う。短いサイズは "Body" で、長いサイズは "Stem" となる。自分は短いサイズしか所有していないので、以降は Body での比較となること予めご了承ください。 


まずは見た目について。

見た目は個々人の好みなので特に書くことはないのですが、一点だけ。経年劣化について。

新品の商品写真だけ見ると全体が金属製のモデルはスッキリしていてスタイリッシュ。ただ、Cap は炙られているうちに焼けてきて、最終的には黒く変色してくる(焼けて変色しても使用上問題ない)。そうなると、経年劣化のほぼない金属 Body の"新品感"とのギャップでそれが目立つようになる。

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写真内の上が SS 製の2018 M で、下が Ti 製の OmniVap。2018年版に限らず SS 製の M Stem はツヤ仕上げなので Cap の変色がより顕著に映るかもしれない。

(自分は O-Ring が外に見えるのが何となく嫌なので Tip の一番上のを外していますが、それだと Body に熱が伝わりやすくなるので、付けたほうがいいですよ)

翻って、木製 Body は Cap と共にくたびれてくる。オイルを塗り込んだり、日々の使用で色艶が出てきて、経年"変化"してお互いにマッチしてくる。

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これはしばらく使用した Light Wood の NonaVonG Body です。

Light Wood は新品ではかなり明るい色ですが、2〜3ヶ月で落ち着いた色合いになる(言い換えると汚れが見えてくる)。Cap の変色とも相まって全体的に味が出てくる。

因みに Light Wood の方が経年変化は見えやすい。最初から蜜蝋ワックスを塗り込んで綺麗なまま色艶を出したい方もいるでしょうし、蒸気のジュースや手脂で良い感じに汚したい(?)方もいるでしょうし、"自分色"に育てやすい。ただ、経年変化は汚れでもあるわけで、それを隠したい方は Dark Wood の方がいいでしょうね。新品時でも落ち着いた出で立ちですし。

Cap の変色が気になる方はこの辺も考慮して Midsection を選んだほうがいいのかもしれない。因みに、金属モデルでもカラー版 M の濃い色は Cap の変色が通常モデルより目立たないです。

余談ですが、自分は寧ろ Cap の焼けた風合いが好きです。金属 Body にもこういう焼入れを施したく、M Stem にバーナーで焼入れを試したことがあります。ですが、こういうことが下手くそなこともあり、斑な色合いで微妙な感じに仕上がりました・・・。上手な方はバーナーで焼いて紙やすりをかけたりして良い塩梅に仕上げられるはず。

以上、見た目についてでした。次いで扱いやすさ。


指先での扱いやすさ。

SS 製の M Stem は Ti や木製に比べ重い。指先で少し重さを感じるかも。ただ、慣れてしまえば指先で違和感はないと思います。

M Stem の中では最新の2020年版が扱いやすいです。見た目の派手さや満載感とは裏腹に以前の M Stem より少し軽くなっています。指で挟む時の重心バランスも良くなったような気がする。グラム数以上に軽さを感じるかも。そして Tip 側の彫りがより立体的になっていて回しやすい。それに Chiral Airport という今までとは違った外気の取り込み方ができるエアポートもあり、機能的にも優位ですしね。

ただし、エアホールを指先の感覚だけで探しやすいのは2019年版ですね。半開けではなく単純な開閉しかしない場合だとこちらの方が使い勝手がいいかな。(2018年版は今となっては扱いづらいですが、見た目だけで言うと2018年版の潔さは好きですね)

Ti は SS と比べるととても軽く、木製は更に軽い。Ti Tip + Ti / 木製 Body だと、ほぼ紙巻きタバコのような感覚で指先で扱える。咥えたばこも容易。

Ti Body については見たまんまという感じですね。「とても軽くて、回す部分の触知性が良くて、マット仕上げで渋い」に尽きるかと。値段だけのことはある。

木製 Body は軽さに加えてその形状も指先での扱いやすさに寄与していると思います。木製の NonaVonG Body は径が太いので、もっさりとした鈍重な印象をお持ちかもしれません。ですが、使ってみるととても軽快。

NonaVonG Body の Trisected Nonagon(三等分九角形)という形状はとても手に馴染む。Tip 側(指で回す部分)は正九角形で円形に近く回し易く、中腹は三面だけ面積が広く、必ず一面は片方の指の側面にフィットするようになっていて、指で挟む時に収まりがいい。そして机に寝かした時に転がらない。

木製 Body は軽さに加えて熱くならないという利点もある。

乾燥気味のシャグカットタバコであれば3〜4炙り目で終わるので金属製 Body でも持ち手はそこまで熱くならない。しかし、湿度高めでリボンカットのような刻みの粗いタバコを詰め込むと6〜7炙り目くらいまで吸えることがある。そうなると持ち手(特に Tip 側)はかなり熱くなる。チェインスモークする場合も同様。

木製 Body だといずれの場合もほんのり温かくなる程度。チェインスモークする方やパイプタバコをよく吸われる方は木製 Body の方が取り回しがいいと思う。

ところで、ここまでお読みの方の中には「DynaVap 自体が他のヴェポライザーとは比べ物にならないくらい小さいんだし、どのモデルでも手に持つのは楽なんじゃない?」と思われている方も多いかもしれない。自分も当初はそう思っていました。

ですが、小さいからこそ、そのサイズ感に相応な扱い方をしたくなってしまう。喫煙者にとってこのサイズ感というのはやはり紙巻たばこなのだと思います。だから指で挟んだり咥え吸いしたくなってしまう。

そして、DynaVap は炙る時にクルクル回したり、ドロー時に指で挟んだり、煙草葉の出し入れで持ち替えたりと指先での動きが多い。それを毎日何回も行う喫煙具なので、その道具的快適さは求めたいなと、自分は思いますね。

なーんて言ってみましたが、結局は使ってみないことには分からないですよね。寧ろ SS 製 M Stem の重量感のほうがしっくりくる方もいるはず。それに、冒頭でも申し上げましたが、慣れてしまえば SS でも指先での違和感はないです。

以上、指先での扱いやすさでした。次いでメンテナンス性について。


衛生とメンテナンス性について。

衛生やクリーニング等のメンテナンス性においては木製より金属製の Body に分があります。

木製 Body の経年変化は自分のように味や色艶だと思う方がいる一方で、ただの汚れと思われる方も少なくないでしょうね。金属 Body であれば無水エタノール等で拭いたり漬けたりすれば汚れは落ちますが、木製でそれはできません。手先が汚れる作業の合間に喫煙する方は金属製の方が明らかに使い勝手が良いでしょう。

そして臭いの付着もあります。蒸気はいくらかボディ内部に漏れ出ます。通常の蒸気であれば臭いの付着はほぼ気になりません。ですが、炙り過ぎで燃やしてしまった時の"煙"は厄介。蒸気のつもりで煙を勢いよく吸い込んでしまうと、咽て本体内部に吹き戻してしまうことがある。そうすると焦げ臭い煙が Body 内部に逆流入して臭いが付く。

DynaVap の扱いに慣れてしまえば燃やすことは少なくなる。しかし使い始めは炙りの勝手が分からず燃やしてしまうことも多い。

金属製 Body でしたらじゃぶじゃぶと洗い、拭ってしまえば汚れと共に臭いも落ちます。木製でそれはできない。臭いはいずれ消えますが、木製 Body だとしばらく焦げ臭さが残ってしまうかも。

煙は焦げ臭いと言っても煙草葉のものなのである程度は我慢できますが、香水とかの臭いになるとさすがにキツい。

自分は木製の VonG Body が好きで、ある時期までは外出時にも VonG モデルを携帯していました。しかし、ある日、慌てていたこともあり、キャップが締まりきっていない香水アトマイザーが入っているポケットにその VonG を突っ込んでしまったことがあります。それから2日間くらい VonG Body に香水の臭いが残ってしまいました・・(それ以来外出時に携帯するモデルは Ti Body にしています)。

こういうこともありますし、それこそ会食中に醤油皿の中に落としてしまうなんてこともあるかもしれない。DynaVap は手の中での操作や持ち替えが多ですしね。

次に Tip 側 O-Ring との相性の悪さです。木製のVonG Body は内径が狭く作られているので Tip の嵌め込みがきついです。ワックスなどを塗って摩擦を少なくしてやらないとかなりの力がいる。ワックスなしで無理矢理嵌め込もうとして木にヒビが入ったという事例も多い。ワックスを塗ったとしても、Vong Body だと O-Ring は千切れやすいです。

というわけで、メンテナンスに関しては VonG Body / Stem はデメリットが多いような気がします。最初は金属製 Midsection のほうがいいのかも。私も使用頻度が高いのは Ti Body です。 好きなのは(というより愛着があるのは)木製の VonG Body なんですけどね。

まぁ、公式の木製 Midsection の木質はお世辞にも良いとは言えないですし、木製が欲しい方は後々にサードパーティー製を購入したほうがいいのかもしれない。そちらの方が最初から仕上げが綺麗ですし、ステンレスなどで接続部と内部がライニング処理されていたりするものもありますし。

以上、Midsection についてでした。

Midsection は公式製品でも上で挙げたもの以外にガラス製、貴金属などがありますし、サードパーティーには多種多様な材質/形状の製品があります。ご興味お有りの方は色々とリサーチしてみてください。(geronimoさんが様々なサードパーティー製カスタムステムをお持ちです◯)


以上、各パーツを詳細に比較してみました。


因みに、私が何を使っているかというと、この3本をレギュラーモデルとして使っています。
(使用頻度高い順に並んでいます)

・利便重視の Ti-Ti-TiS
・喫味重視の SS-NonaVonG-TiS
・咥え煙草の OmniVonG

それぞれのパーツ構成と使い方は以下のような感じです。

Ti-Ti-TiS / 利便重視
・Low Temp Cap
・Ti Tip
・Ti Body
・Ti Condenser
・Ti Spinning Mouthpiece
エアホール無効仕様。シングルフレーム中火で手早く加熱。65-69%調湿の無添加シャグタバコをふんわり詰め、あるいはボウル半分くらいで2〜3炙りくらいのショート喫煙。加熱具合によって MTL / Puff と DL / Pull を使い分けてドロー。屋内屋外問わず使用。サクッと喫煙したい時によく使っている。ちょっとした外出時に1本だけ携帯するのはこのモデル。

SS-NonaVonG-TiS / 喫味重視
・Low Temp Cap or Normal Cap
・SS Tip [2018]
・NonaVonG Body
・Ti Condenser
・Ti Spinning Mouthpiece
シングルフレーム弱火遠火でじっくり加熱。加湿なしの無添加シャグタバコ、あるいは、少し乾燥気味調湿のパイプタバコを押し込み気味に詰め込んで4〜7炙りくらいの長めの喫煙。エアホール開閉を使いながら吸う。炙り回数が多いので、持ち手が熱くならないように木製 Body。主に MTL / Puff ドローや口腔喫煙。屋内でのみ使用。珈琲、晩酌、食後等、ゆっくり喫煙したい時に使う。外出時は、屋内でゆっくりと喫煙できる時間が取れそうな場合のみ、上の利便性重視型モデルとは別にこれも携帯する。(着香ものを吸う時はこれではなく Vortex というサードパーティー製カスタムステムを使うことが多い)

OmniVonG / 咥え煙草
・Low Temp Cap
・Ti Tip
・NonaVonG Body
・Omni Condenser and Mouthpiece
エアフローコントロールで50%外気取り込み。卓上 IH で手元を見ずに速攻加熱。喫味弱めのシャグタバコをふんわり詰めで3加熱くらいの喫煙。軽いので口に咥えて DL / Pull でドロー。自室でPC作業しながら使用。DynaVap で楽なドローでながら吸いしたい時はこのモデルを使っている。ただ、ながら吸いの時にはバッテリー機やパイプを使うことが多いので、上の2モデルと比べると使用頻度は高くない。

以上が私が常用している DynaVap の3モデルです。

自分の喫煙スタイルだとこのような優先順位/使用頻度のモデルラインナップとなりますが、皆さんが DynaVap に求めるものはまたそれぞれに違ってくるのだと思います。

例えば「M の喫味と使い勝手に何の不満もないから上位モデルはいらない。それよりも臭い移りを防ぐために着香銘柄毎に複数本所有したい」という方だと、OmniVap の値段出すのならカラー M の色違いを着香銘柄毎に揃える、みたいな方がオサレだし便利ですよね。

例えば「喫味、吸い心地、吸い方のバリエーションを一本に凝縮して全部経験したい」という方にはやはり最上位の Omni モデルになるんだと思います。それに SS Tip [2018] を買っておいて Tip を交換すれば Ti Tip にはない柔らかい喫味も味わえる。DynaVap の喫味/吸い心地/吸い方の幅を最小構成で楽しみたい方には Omni モデル + SS Tip [2018] という揃え方もアリかなと思います。

※ SS Tip には Omni Condenser のエアフローコントロールは機能しないですが、Standard Condenser と同じようには使える。

他にも色々な組み合わせができるので、ご自身の喫煙スタイルに合わせて最適なモデルを作ってみてください◯

(まぁ、ここまでの長々しい拙文を読めしてしまったという方は、その時点で DynaVap に興味津々なのでしょうし、遅かれ早かれ何本も購入しているような気がしますけどね…)

私が所有しているモデルはそこまで多くはないですし、このページで書かれていることは客観的な評価というよりは"だいなで"個人のただの感想です。偏りや変な拘りもあると思います。事実、XL サイズはひとつも所持しておらず、レギュラーサイズモデルに拘泥していますし…。

下で紹介している DynaVap マスターのお二人は所有モデルもかなりの数ですし、それに伴う知識もお持ちです。私より視点が広い的確なアドバイスをして頂けると思いますよ◯

Akiさん: Twitter / Instagram
2017年の M から DynaVap をご使用されている日本国内最古参ユーザーのうちのお一人。自分が DynaVap に興味を持ち始めた頃に DynaVap のいろはを教えてくださったのはこの方。それ以降も色々な情報をご教示くださり、私の"Dyna師匠"です。また、DynaVap 含めアナログヴェポライザー全般に造詣が深く、それを取り巻く環境や通販事情にもとてもお詳しいです。

geronimoさん: Twitter
おそらく日本一の DynaVap コレクターだと思います(世界でも有数のコレクターでしょう)。公式のモデルやアクセサリはほぼ全て所有されているかと思います。サードパーティー製のカスタムステムやアクセサリも含めると圧巻のコレクションです。日本で DynaVap ミュージアムができるとしたら、館長は間違いなくこの方です。

また、DynaVap 含めヴェポライザー全般についてはうむ美味いおじさんブログがとてもお詳しいです。100を超える機種を所有/レビューされているので、お手持ちのヴェポライザーと比較しての DynaVap に関するアドバイスもいただけると思います。ヴェポライザーをお使いの方は必読のブログです。

以上、「どのモデルを選ぶか」でした。

P.S.
直火加熱式のヴェポライザーは DynaVap の他にも色々な機種があります。喫味を追求したい方は、例えばこのようなヴェポライザーもご検討してみては?!?!

・Lotus
 ウメさんによるレビュー
 うむ美味いおじさんによるレビュー

・Vapman
 原始人新井さんによるレビュー
 とむじいさんによるツイート

・Sticky Brick
 コリスギさんによるツイート


以下は付録になります。


付録

下記の消耗品/備品とアクセサリは本体と共に購入をお勧めします。

<強く推奨>
・予備の O-Ring(細リング)/ X-Ring(太リング) 
・予備の CCD(スクリーン)
・安価なトリプルフレームトーチライター
・コスパの良い高純度ライターガス

下記は必須ではないではないですが、あると便利なオプションアイテムです。

<あると便利>
・DynaStash or DynaMag
・DynaWax

以下で理由を説明します。


予備の O-Ring(細リング)/ X-Ring(太リング) 

クリーニング時などに紛失することがある。O-ring は分解/組立時に千切れることがある。


予備の CCD(スクリーン)

CCD も分解時などに紛失しやすい。加えて、CCD は熱により段々と収縮して Tip への嵌りが甘くなる。通常使用では問題ないですが、吹いて吸殻をポンと出す"吹きポン"時に吸殻と一緒に飛んでいくことがある。

また、複数枚常備しておくと、こびりつき汚れが酷くなる前に交換できるので、清掃が楽になる。

因みに CCD は SS / Ti 共に Ti / SS Tip どちらにもに取り付けられるのでお好みの方で。

ただ、CCD に関しては Ti の方が煩多だと思う…。

まず、Ti CCD はより縮みやすいので、吸殻の掻き出し時や吹きポン時に外れて紛失しやすい(外出時にやってしまうと辛い…)。そして、空気孔が多い/広いので粉シャグが通過しやすい。それでいて、目詰まりしてしまうと孔が複雑な形状ゆえに今度は掃除・除去が面倒。

その孔に詰まったこびりつき汚れは、ブラッシングや浸け置き洗いでは剥がれないことが多く、針などでちまちまと削いだり、それが億劫になり結局は「ライターで炙って焼き払ってしまおう!」となりがち。それで更に縮む→無くす、という繰り返し。無くさなかったとしても、焼いて脆くなっているので割れたり欠けたりしやすい(焼いていなくても Ti の方が破損しやすい形状)。

というわけで、私は Ti Tip にも気楽な SS CCD を装着しています。CCD の種類は喫味やドローにそこまでの影響を与えないので、Ti CCD に特別な思い入れがないのであれば、予備の CCD は SS の方でストックしておくほうが良いのではないかなと個人的には思います。


安価なトリプルフレームトーチライター

最初はお手頃価格なトーチライターがいいような気がします。というのは、DynaVap 本体が壊れることはほぼないですが、ライターは遅かれ早かれ壊れます。DynaVap 喫煙ではライターメーカーが想定している通常使用の範疇よりも長い間炎を出し続けますし点火間隔も短い。それ故に部品への負担も大きくなり壊れやすい。DynaVap 喫煙を好きになれるかどうかも分からないですし、まずはお試しで安価なものがいいのではないでしょうか。

そして、炙りに慣れるまではトリプルフレームが使い勝手が良いかなと思います。加熱速度が早く、加熱ムラも少ないのでストレスなく加熱できます。特に屋外では明るさで炎が見えにくかったり、風で炎が煽られたりするので、火力が強くて炙り面が広いトリプルフレームのほうが失敗が少ないかと思います。

喫味においても、トリプルフレームの方が比較的容易に DynaVap 特有のものを出しやすい。バッテリー式ヴェポライザーとは違う、喉への当たりが分かりやすい吸いごたえのある蒸気になる。(個人的にはシングルフレームによる喫味の方が好きです)

それから、ライターには Cap を冷やせる鉄の平面部分があると便利です。机がなく立った状態で喫煙する場合、片手に DynaVap、もう一方の手にライターと両手が塞がる。ですので、もう一つの必需品である Cap のヒートシンク(熱を吸収するもの)を手に持つのが難しい。ライターに平らな鉄部分があると、そこに Cap を当てて冷やせる。ライターを加熱装置兼ヒートシンクとして使え、利便性が良くなる。

一番のお勧めは DynaVap 公式が勧めていて、スターターキットにも同封されているトリプルフレームトーチライターです。しかし単品だと日本国内で購入できない。国内で単品購入しやすいのは Amazon 等で900円位で売られている "AGAINST PJ Stage 2" かなと思います。

※ライターについては「アクセサリ」ページでも詳しく書いています。


コスパの良い高純度ライターガス

ライターガスは不純物が少ないものがいいと思います。百均などのライターガス(40g缶)は不純物が多いせいなのか、点火しにくかったり、出火中に炎がブルブルと震え、消火したりすることがある。普通のライター用途であればさして問題ではないのでしょうが、DynaVap での点火や出火の安定感が乏しい炙り作業は、思っている以上にストレスになるはずです。

かと言って、超高品質高価格のライターガスである必要はなくて、120g缶で300円程度のこのような高純度ガスで大抵の状況でストレスなく炙り加熱できる。グラムあたりは百均ガスとほぼ同価格なのでコスト・パフォーマンスは良いと思います。

ただし、このガスでも真冬のキッチンなど、冷え込む場所にトーチライターを放置すると点火や出火の調子が悪くなる(まぁ、少し温めれば調子戻りますけど)。ほんの少し価格が上がりますが、500円位/130g缶のこのライターガスは気温が低くても点火出火が比較的安定していて高性能。冬場だとこちらの方が信頼できる。


以上が本体と共に購入を推奨する備品/消耗品、アクセサリとなります。以下はあると便利なオプションアイテムです。


DynaStash or DynaMag

DynaStash は本体と煙草葉を収納する携帯用ケースとしてはイマイチ、というか持て余すかなと思います(理由は「アクセサリ」ページに書いています)。本体と備品の収納兼スタンドとしてはまぁ便利かなと思います。ただ、なくても全然困らない。

Stash 本体よりも、それについているマグネットの個別売り(DynaMag)を複数個持っている方が利便が良い気がする。

このマグネットは磁力もサイズも DynaVap 用にチューニングされているだけあって使い勝手がとてもいい(百均やホームセンターに売られている磁石は磁力がまちまちだったり、マグネットの真ん中でくっついてくれません)。トレイや灰皿に付ければ自作スタンドになる。ライターに接着しておけば、ヒートシンク兼 Cap 外しに使える。

しかし、ヒートシンクがあるライターをお持ちなら、この DynaMag がなくとも特に困ることはないと思います。


DynaWax
※特に木製の Midsection ご購入の方

木製 Midsection は内径が狭めにつくられているので、力任せに無理矢理 Tip を嵌め込むことになる。そうすると木にヒビが入ることがある。あるいは O-Ring が千切れる。この DynaWax を Tip の O-Ring に少しつけてやると滑りやすくなって嵌め込みやすくなります。また、木の乾燥ひび割れ防止などのメンテナンス用途としても使える。まぁ、これでなくとも木用のワックスやオイルで代用できます。


購入方法

公式ウェブページのオンラインショップには全てのモデルとパーツが揃っている。また、本家購入ではおまけアイテムが同封されていることも多い。ただし、国際郵便料金もかかりますし、トラブルがあったときは英語でのやりとりとなる。

2019 M 発売当初の不良 Tip 交換騒ぎとかもありましたし、海外通販に慣れていない方は日本国内の正規代理店から購入するのが安心かと思います。今では品揃えが豊富なショップもありますしね。

正規代理店は DynaVap 公式ウェブのこちらで確認できます。
実店舗
オンラインショップ

※ 正規代理店ではないショップやメルカリなどの中古市場では品質の保証やアフターサービスの有無など定かではないので、ご自身でよくお調べになられてからご利用ください。
また、AliExpress では偽物が堂々と DynaVap として販売されていますし、その偽物がメルカリや Amazon などで本物のように出品されているのでお気をつけくださいね。しかもたいして安くない値段で。クローン品はクリックの精度、細部の仕上げ、金属素材、O-Ring の品質が低い粗悪品なので安物買いの銭失いになると思いますよ。


以上、付録でした。


「購入した。DynaVap もライターも届いた。さぁ使ってみよう。」という方は次の「使用上のコツ」ページも覗いてみてください。DynaVap で煙草葉を美味しく吸うためのコツや、便利に使うための工夫を紹介しています。

使用上のコツ>>


あるいは「購入するモデル/パーツ構成は決まった。だけどトーチライターやアクセサリも色々と検討したい」という方は「アクセサリ」ページへどうぞ。DynaVap の加熱に適したトーチライターやIH、専用ケース、その他カスタムアイテム等を紹介しています。

アクセサリ>>


‪直火式のアナログヴェポライザー"DynaVap"で煙草を嗜むためのnote。※当方、DynaVapのファンであり、記事執筆中にベーター(開発段階でのテスター)もしていたので、内容に肯定気味の偏りが多少あるかと思います。その点お含みおきお読みいただければ幸いです。