分散型取引所dYdXとは?何ができるの?dYdXの全てを徹底解説
dYdXは、暗号資産のトレーディングができる分散型取引所です。
「dYdXでは何ができるのか?」「手数料は無料!?」
トレードにかかる費用や登録方法など、取引をスタートする前に知っておきたい全ての情報を解説します。
1. dYdXとは?
dYdXとは、2017年7月にAntonio Juliano(アントニオ・ジュリアーノ)によって創設されたトレーダー向けの暗号資産取引所です。
dYdXは、数ある取引所の中でも「DEX(分散型取引所)」に分類されます。バイナンスやBybit、コインチェックは、「CEX(中央集権型取引所)」に分類されており、同じ取引所でも大きく異なる特徴を持ちます。
(1)DEXとCEXの違いは?
まずは、DEXとCEXの違いを理解しましょう。
DEXは、中央に管理者を持たない分散型取引所です。
一方のCEXは、中央の管理者によって運営される中央集権型取引所です。
上の図を見るとわかる通り、左側がCEXで右側がDEXです。右側のDEXには、中央の点が存在しないかわりに、他の点が繋がっているのがわかります。
CEXの構造では、必然的に中央の組織が最も権力を握ります。つまり、中央組織がNoと言えば、周りは従わなければなりません。
さらに、中央集権型取引所に預けた資産は、中央組織によって管理されます。中央組織は預かっている資産の出金を停止したり、アカウントを凍結する権限を持つのです。
事実、大手暗号資産取引所のFTXも、出金したいユーザーが増えた際に出金停止措置をとりました。
詳細は以下の記事で解説しています↓
一方のdYdXは、中央で資産や取引を管理する組織を持ちません。
つまり、突然ユーザーの資産を凍結したり、アカウントを使用停止する権限を持たないことを意味します。
dYdXを利用する際には、資産はウォレットに保管され、dYdXは資産を預かりません。
なぜ、資産を預からずに取引ができるのか?
これは、「スマートコントラクト」によって実現されます。
(2)スマートコントラクトとは?
スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で契約を完全自動化する仕組みです。交わした条件が満たされた場合にのみ、自動的に契約が処理されます。
これらの契約や取引記録は、ブロックチェーンに保管されるため、契約後に改ざんすることは不可能です。
従来の契約の仕組みでは、契約が自動化されないため「第三者」が介入する必要がありました。以下の図を見てみましょう。
左側が従来の契約、右側がスマートコントラクトの仕組みです。
この図の左側「従来の契約」では、仲介人として、銀行が取引を管理しています。当然、この構造では、仲介者である銀行にも、手数料を支払う必要があります。
右側の「スマートコントラクト」では、仲介人ではなくコンピューターのコードが使用され、事実上ユーザー間での取引が可能です。
dYdXでは、このスマートコントラクトを使用することで、他者に支配されずに自分の資産を管理しながら暗号資産のトレーディングを楽しむことが可能です。
2. dYdXでは何ができるの?
dYdXでは、暗号資産ウォレット(Metamask等)をdYdXの取引ページに接続して、レバレッジのトレーディングが可能です。
レバレッジとは、預けた資産を担保に、所有する額の数倍から数十倍の資産を持つと仮定して取引する方法です。
例えば、100ドル分のイーサリアムで10倍のレバレッジを注文した場合、1000ドル分の資産を取引することが可能です。
以下のようなチャート画面から、取引したい暗号資産を選択して「買い」または「売り」の注文を行います。
選択した暗号資産の価格が上昇すると予想する場合は、「買い(ロング)」となります。反対に、価格が下がると予想する場合は、「売り(ショート)」を選びましょう。
予想通りの値動きとなれば、利益が発生し、確定した利益はdYdXから自由に出金することが可能です。
出金方法は以下の記事をチェック↓
3. dYdXを使うメリット
無料の手数料と2つの特典
dYdXは、2022年10月現在で100,000ドル未満の取引の場合トレーディング手数料が無料となります。詳細はこちら。
まずは少額でトレーディングを試してみたい方も、手数料を気にせずに気軽にdYdXをお試しいただけます!
100,000ドル以上の取引には、手数料が発生しますが、以下の特典が用意されています。
① dYdXのNFT「Hedgie(ヘッジー)」所有者は手数料割引
dYdXのNFT「ヘッジー」の所有者は、手数料割引を受けることができます。
まず、dYdXの取引手数料は、所有するDYDXトークンに応じて割引が適用されます。割引は以下の通りです。
例えば、800DYDXを所有している場合、クラス2となるため割引率は5%です。ヘッジーを所有してる場合は、自動的にクラスがワンランクアップするため、10%の割引が適用されます。
ヘッジーの詳細は以下の記事を確認してください↓
② 支払った手数料に応じて取引報酬をDYDXトークン付与
過去30日間の取引総額が100,000ドルを超えた場合は、手数料が発生します。支払った手数料に応じて、dYdXのガバナンストークンであるDYDXが付与されます。
取引報酬は、各エポック終了後に算出・付与されます。各エポックは、28日周期で予定されています。
直近のエポック15では、2,876,712(DYDX)が取引報酬として割り当てられました。2,876,712(DYDX)は全トレーダーで割り振られ、取引手数料を多く支払った人が、より多くの取引報酬を獲得できます。
取引報酬の詳細はこちら。
上記のように、予め決まった金額をトレーダーに配布するため、今後トレーダーの数が増えると、一人当たりに付与されるDYDXが減る可能性があります。早めにトレーディングを開始しましょう!
4. dYdXの現在と今後のビジョン
dYdXは、これまでイーサリアムを基盤としてプラットフォームを運営してきました。一方、イーサリアムには処理能力をはじめ、ガス代高騰の問題があり、そのソリューションとしてレイヤー2「StarkEX」を採用。
実際に、イーサリアムレイヤー1の課題は改善されたものの、dYdXが求めるレベルには到達しておらず、新たな改善策が必要となったのです。
現在「テストネット」と呼ばれる試用段階にあるdYdXですが、2023年にV4(完全分散化)を目指し、「メインネット」として最終形態のプラットフォームが完成する予定です。
最終形態であるV4では、完全分散化を目指しています。完全分散化では、dYdX内部の権力を持つ組織が完全に排除されます。dYdXのガバナンスを基盤に、ユーザーやコミュニティメンバーの提案や投票によってdYdXが運用される構造です。
完全分散化への準備と最適な形での達成へのサポートを目的に、「dYdX財団」が設立されました。V4への道のりは、5つのマイルストーン(段階)に分けて以下のように計画されています。
マイルストーン 1 - 開発者テストネット - 完了済み!
マイルストーン 2 - 内部テストネット - 2022 Q3
マイルストーン 3 - プライベートテストネット - 2022 Q4
マイルストーン 4 - パブリックテストネット - 2023 Q1
マイルストーン 5 - メインネット - 2023 Q2
マイルストーン5に到達すれば、dYdXが完全分散化される予定です。
完全分散化においては、イーサリアムを離れてコスモス基盤へと移行されます。
コスモスを使用してdYdX独自のチェーンを開発することで、dYdXが理想とするレベルのプラットフォームを構築することが目的です。
イーサリアムからコスモスへ移行する主な理由は、2つ挙げられます。
2023年のV4達成へ向けて、コスモスを使用した独自のチェーン開発と完全分散化への準備が着々と進められています。
4. dYdXにウォレットを接続してみよう!
dYdXは、KYCや個人情報の審査が一切不要!ウォレットを接続して取引を開始することがでいます!
早速、ウォレットを接続してトレーディングを始めてみましょう!
以下が、dYdXでメタマスクウォレットを接続するために必要な3ステップです。
(1)dYdXのホームページへ移動する。
dYdXと接続するメタマスク アカウントを開いた状態にしてください。
その後、dYdXホームページの取引ボタンをクリックします。
(2)利用するウォレットの種類を選択。
(3)2種類のリクエストに署名する。
これで、ウォレットの接続が完了です。
接続が完了したら、トレーディングに使用する資産を入金することができます!
最後に
dYdXは、一定の条件を満たせば手数料無料で多数の暗号資産をトレーディング可能です!トレーディング初心者の方も、面倒な登録や手数料の支払いが無料なので、気軽に挑戦することができます。
もちろん、獲得した利益は好きなタイミングで出金可能。
この機会に、ぜひdYdXをチェックしてみてくださいね!
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