![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/136760824/rectangle_large_type_2_a79ca723a5d574149aabc632b99ea825.jpg?width=800)
訪れたことなど一度も
夏、トンネルを抜けた先の
木洩れ日が揺れる涼しげな車道のような。
(ディレイ - ミツメ)
夜のロンドンの、人通りの無い
レンガと街灯のみの空間のような。
(Жадина - IC3PEAK)
雨の日、あなたを想いながら
喫茶店のオーニングの下で
雨宿りをしている時間のような。
(Nashville - DYGL)
見上げれば身体がふわりとするほどに
天井の高い真っ白な教会のような。
(Mary Boone - Vampire Weekend)
薄く、淡い色の空と同じ色で
地平線までの全てが凪いだ海のような。
(サブマリン - ゆうらん船)
古い木造の小さなアパートでひとり
日付が変わる頃の明るい部屋のような。
(角部屋 - 折坂悠太)
───
そんな曲が、音楽が、好きだ。
これはほんの一部であり
書き出したらキリが無いのだけれど。
好きな曲達、音楽達は、聴く度に
いつも同じ場所に連れて行ってくれる。
訪れたことなど一度も無いのに。
この特定の場所に行くのは
この特定の景色を見るのは
自分だけなのだろうか。
はたまた、あなたも
全く同じ景色を見るのだろうか。