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DXはバズワードなのか?No.5

こんにちは、自称ITコンサルタントとーかーです。

先週、ようやく中小企業診断士試験が終わりました。結果は見なくてもわかるので、来年に向けて頑張りたいと思います。(すでに諦めモード (笑))

「第4次産業革命技術を活用して、新しいビジネスを創造(イノベーション)すること」について考察するために、第3次までの過去を振り返りました。

今回は、現在進行中の第4次産業革命について考察したいと思います。(あくまでも私見です、ご意見などあればぜひコメントへ)

第4次産業革命

産業革命の基本技術はこれだ、というのは、後から振り返ってわかるものなので、第4次の基本技術が何かは現時点では不明です。

ちなみに、第二次産業革命時の自動車王ヘンリーフォードの言葉に以下のようなものがあります。

「何が欲しいかと尋ねれば、人は皆『もっと速い馬』がほしいと答えるだろう」

馬車に慣れ切った人たちに、自動車がどんなにすごいものかを説得してもピンとこないのと同様に、現代の我々は第4次産業革命の技術はすごいものだ、世の中に役立つものだ、と言われてもピンときません。スマホ出始めの頃、「ガラケーに慣れているし、これで十分」という人は多数いましたよね。それと同じことだと思います。

そして、馬車の産業に深く関わっていればいるほど(例えば蹄鉄製造職人など)、自動社産業の発展を信じられず、馬車産業にしがみつき、馬車産業の衰退とともに仕事を失っていきます。

現代においても、似たような状況に陥っている企業や、既に退場した企業があるのではないでしょうか?

また、マーケティングの大家レビット博士のマーケティングマイオピアの理論の中に「アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したか?」というのがあります。つまり、アメリカの鉄道会社は、自分たちの事業を「鉄道を運行する会社」と定義したために、飛行機や長距離バス・トラックが登場して乗客や貨物がとられて多少売り上げが落ちても、自分たちの鉄道運営自体はちゃんとできているからそれでよい、となって衰退していったという話しです。

これら二つの話しで共通していることは、どちらも「新しい産業革命の影響を受ける業種は、何らかの形で新技術を取り入れていかないと衰退する可能性が高い」ということです。

イノベーターとか、アーリーアダプターと呼ばれる人たちは、この事実にいち早く気づき、自分たちのビジネスに取り入れていきます。第3次産業革命でそれをやったのが、前半は日本企業、後半はGAFAMになるわけですね。
(GAFAMは、第3次産業革命というよりは、第4次産業革命の初期と言えるのかもしれません)

第4次産業革命の基本技術は、今後新技術がまだ出てくる可能性もありますが、今ある技術から推測するしかありません。私の推測は以下の通りです。(くどいですが、私見です)

AI - 特に、コグニティブ(認知)の領域の拡大と、Deep Learningによる学習能力の向上
IoT - インターネットを通じてリアルの情報を収集する窓口の役割
SNS- 知識範囲を広げるイノベーションは、企業からの発信だけだったのを個人からの発信も可能にしたもの
RPA - 365日24時間働ける派遣社員
BlockChain - 企業や国家あるいはヒトが目で見て、真贋性の保証をしていたものをデジタル技術によって保証できるようにしたもの

この中でもやはり、AIが最も重要そうです。

なぜならば、他は以下のように近い技術が存在するのに対し、ヒトの認知を拡張する技術(特に実用化された技術)はこれまでは無かったといえるからです。

IoT - JRの自動改札は、運賃情報というデジタル情報を獲得する端末として存在していた。
SNS - Mixiや、パソコン通信、2ch掲示板などがすでに存在していた。
RPA - パソコン上で動作する業務自動化ツールは存在していた。
BlockChain - VeriSignなどの電子証明書の仕組みは存在していた。

これら第4次産業革命技術を自社業務に使う・使わないは、企業ごとに方針が異なると思いますが、ただ、少なくともこれら技術が提供する機会・脅威を理解し、自社の方向性を見定めないと、アメリカの鉄道会社のようになってしまいます。

逆にアメリカの鉄道会社も、日本のJRのように、観光列車、例えばアメリカ西部開拓時代を体験できる列車を運行して「旅の体験を提供する企業」と方向性を定義すれば、まだそれほど衰退しなかったかもしれません。

同様に、自社を正しく定義できている企業は強いです。例えば、Googleは、「Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです。」と自社を定義しています。Androidを提供することでも、検索を提供することでもありません。それらは使命を達成するための手段/Howです。YouTubeなどの動画ビジネスも「世界中の情報の一つ」なわけですから、手を広げていくことは使命を実現するために必要なことであり問題ないわけです。

以上、長くなったので、最後に少しまとめます。以下は、私がNo.2で記載したDXの必要条件の再掲です。(1)は今回の記事でおおよそ言及できたのではないかと思っています。

1. 第4次産業革命技術を活用して、新しいビジネスを創造(イノベーション)すること
2. 新しいビジネスの主戦場は、リアルよりは、バーチャルの世界であること(もしくは、バーチャルの世界での活動に重きを置いていること)

次回は、(2)をもう少し掘り下げたいと思います。

#DX #デジタルトランスフォーメーション #第4次産業革命 #イノベーション

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