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意外と勘違いされている?「高気密・高断熱」について

【インタビュアー】高気密とか高断熱って言葉をすごくよく聞くんですけど
素人からしたら同じ意味に聞こえたり、何が違うの?って思うんですが。

【山下代表】断熱と気密っていう言葉があるんですけど、
全くもって違うものになるのでまずそこをご理解頂きたいです。
「断熱」っていうのは断熱材と言われるような外と中と壁の間ですね。
外壁があって、中からいくと壁紙が貼っていて、その中に下地の
プラスターボードが貼ってあって、その間に柱が木造住宅だといるんですけど
この内壁に入っているのが「充填断熱材」代表的なものは「グラスウール」
ガラスの繊維ですね。ないしは「吹付断熱」という形で「アクアフォーム」という商品とか色々あるんですけど。
この断熱材と、外に面してるところで言うと窓ですね。
二重サッシなのか三重なのか、それとも一枚物なのか。
あと玄関ドアですね。
この辺の3点をどういったものを使ってるのかっていうところで
断熱性能が高い物なのか、
外の冷たい空気を遮断して中に入れないのか、夏の暑い空気を遮断して
中を暑くしないのか、と言うのが「断熱」と言うところです

もうひとつが「気密」と言われる言葉は
断熱性能の【どういった部材を使っているか】とは全くの別物で
この断熱性能のあるものを使って施工していくんですけど
材料と材料の間の隙間が“どれぐらい密閉されているのか”が、
この気密って言葉の第一になってくるんですけども
簡単なイメージで行くとどんだけ断熱性能を上げても
すきまがたくさんあると言えばどうなるとおもいますか?

【インタビュアー】すきま風が・・・

【山下代表】はい。せっかく中暖めたのにすきま風が中に入って来る。
暖めた空気が外に逃げていくと言う形ですね。
今、国の事業の中でいろんな子供未来とか子供エコの補助金がもらえる
っていう風になってるんですけど、
それって実は断熱材の数値性能だけでもらえるようになっているんです。

よく皆さんが思っているのが
断熱性能を上げれば家が暖かくなったり涼しくなったり
実はこれ大きな間違いで。
断熱性能を上げてもすきまがたくさん空いていれば
そこから熱は逃げるので暖かくはならないというか、なりにくい。

徹底的にすきまを埋めてあげる作業をしてあげると
外からの空気を遮断して、中で暖めてあげたものが逃げない
魔法瓶みたいな状態を作る形になるんですが
実はこの気密性能に関しては
どういう数値にしないと補助金が出ますよ、とかって設定はないんですね。
ちゃんとあったかい家作りをしようと思ってるところは
気密性能もこだわっているんですけど
ただただうちは良い断熱材を使ってるんですよ
とか
補助金取れますよって謳ってる工務店とかは
意外とこの気密性能は謳っていない、やっていない。
気密検査っていうものをやっていないところも多いですね。
結果論として暖かくない。
高断熱にして気密性を高めて、やっとお家があったかくなります。

僕達が思う高断熱・高気密っていうのは
そのことを数値化すると
UA値って言うんですけど、それが0.5以下。
少ない数字の方が性能が高いです。

気密の方をC値と言うんですけど
それも同じく0.5以下を
高気密高断熱住宅かなと思うんですけど。
高気密高断熱住宅をやってない
一般的な住宅メーカーで気密の方なんですけど
C値が大体5。4〜5なので、10倍以上ですね。
5とか0.5とかって数値っていうのは
1㎡あたりにどれぐらい隙間が空いてるかって言う数値。
家全体で大体床面積で言うことですね
100㎡から120㎡ぐらいで30坪とか35坪くらいのお家のサイズ感。
どれだけそこに(隙間が)空いてるのかってことです。

【インタビュアー】ちゃんと聞くと高断熱と高気密って全然違うんですね。

【山下代表】1㎡あたりにC値5だったら5cm空いているんです。
それが120㎡だったとしたら5×120㎡しないといけないので
どれくらいかな?6m四方くらいかな。
家全体の隙間を集めると結構空いているんです。

《C値って職人の努力なんです》
隙間ができたものを職人が一個一個
ウレタンって言うんですけど、ウレタンで埋めていったりとか
ひと手間加えて断熱材の上に気密のシートをかぶしたりとか
コンセントの所の後処理をしっかりしたりとか
エアコンのダクトを抜いたところも、抜いた後もまた埋めて行ったりとかいう
職人作業なんですけど。
簡単に言うと暖かい家にしようと思ったら良い断熱材だけ使っても駄目ですよ。

【山下代表】高断熱大事だけど、高気密は多分もっと大事かもしれない。


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