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【第1回】米国株オプション取引の魅力

みなさん、こんにちは!DVmarkです!いつも、こちらのnoteをご覧いただきましてありがとうございます。

これまで、こちらのnoteでは、オプション取引に関する投稿をさせていただいておりましたが、オプション取引経験者ではないと理解できない内容も多かったかなと思います。

twitterやnoteをやっていると度々、オプション取引についても質問を受けることも多く、この度「米国株オプション取引入門」と題しまして、オプション初心者の皆さま、オプションを勉強したいと考えている皆さま向けに、オプション取引の基礎についてお伝えしようと考えました。

今回、ご紹介する講座は「米国株オプション取引」に限定しておりますが、オプションの基礎について勉強ができますので、今年開始される日経225ミニオプションを取引きしたいという方にも参考になるのでは?と考えております。

今回は、第1回目となりますので、まずは、米国株オプション取引の魅力、特徴、メリット、デメリットについてお話をさせていただきたいと思います。

それでは「米国株オプション取引入門」開講です!

1)オプション取引に対するイメージ

まず、皆さんはオプション取引という言葉を聞いたとき、どのような印象をお持ちになりますでしょうか?

おそらく、最初に思い浮かぶイメージは「危険」という言葉ではないでしょうか?2011年3月11日に発生した東日本大震災により、株価指数先物・オプション取引をしていた多数の個人投資家に多額の損失が発生し、ひまわり証券はその負債の立替により、3/17に証券事業を中止することを発表しました。

皆さんも「プット売りは危険!」という言葉を聞いたことがあるかと思います。この事例は、株価の暴落によりボラティリティが一気に増加し、数円で取引されていたプットの価格が数百円まで一気に跳ね上がったことによる損失が原因と言われております。そのおかげで「プット売りで破産」は、オプションの代名詞となってしまいました…誠に残念でなりません。

次に思い浮かぶイメージは「難解」というものではないでしょうか。オプション取引には、現物株取引や先物取引では聞きなれないような難解な単語が多く使われており、このことが個人投資家をオプション取引から疎遠にしている大きな要因となっていることは事実だと思います。

皆さんも、オプショントレーダーの方が「デルタをヘッジした」「ガンマが暴れ始めた」等のまったくもって意味不明な言葉をSNS上で確認した方も多いのではないですか?もちろん、私も最初はそうでしたよ。

2)オプション取引に対する誤解

米国株オプション取引であれば安全!?

まず「危険」というイメージに関してですが、今回ご紹介する米国株オプション取引に関しては、ルールを守って取引をしている限り、破産するということはありません。たとえ、プット売りを行っていても現物株を取得すればOKですので、暴落で破産ということはありません。

また、米国株オプション取引は、日経225オプション取引と比較すると、レバレッジが100倍と小さく(日経225オプション取引は1000倍)、安心してトレードをすることが可能です。

レバレッジに関して言えば、今年上場される日経225ミニオプションもレバレッジは100倍ですが、米国株オプション取引の場合は、現物決済(※今後説明します)できるという点で日経225ミニオプションより、より安全に取引が可能なのです。

米国株オプション取引であればグリークスの理解は不要!?

また「難解」というイメージについてですが、オプション取引を理解する上で最低限理解しないといけない単語があることは事実です。

例えば、日経225オプション取引では、必ず理解しなければならないデルタ、ガンマといったギリシャ文字(グリークス)については、今回こちらの講座でご紹介する取引手法であれば、理解していなくても安全に取引が可能です。

ただ、ギリシャ文字(グリークス)を知らなくても安全に取引は可能ですが、もちろん、知識として理解しておいた方が有利にトレードすることができます。また、ギリシャ文字(グリークス)を理解することは、オプションの醍醐味の部分でもございますので、最低限の知識については今回の講座でもご紹介しますので、ぜひ、理解をしていただければと思っております。

3)今回ご紹介する戦略(ホイール戦略)

今回の講座でお伝えする知識は「The Wheel Strategy(ホイール戦略)」と呼ばれるものです。

この戦略は、米国でも個人投資家の方が現物株取引と同じくらい取引している一般的な取引であり、かつ、とても難易度が低いものと言われております。また、ホイール戦略は、下記2つの戦略から構成されております。

  • 【第1戦略】キャッシュ・セキュアード・プット(CSP)

  • 【第2戦略】カバード・コール (CCW)

まず、第1戦略としてキャッシュ・セキュアード・プット(CSP)という取引を実施します。詳細については今後説明をしていきますが、平たく言いますと「現金を獲得しながら株を保有する」というものです。現物株取引で現金を獲得して、かつ、現物株を取得するトレードが可能でしょうか。これだけでもオプション取引に優位性を感じませんでしょうか?

その後、CSPで株を取得した後は、第2戦略であるカバード・コール(CCW)というに取引に移行します。こちらは、株価の上昇益の一部をあきらめることにより、配当のように現金を獲得する戦略になります。

そして、CCWが終了すると、また、CSPに移行します。つまり、この2つの戦略を車輪のごとく、交互にぐるぐると廻していきながら、利益を獲得していこうというのがホイール戦略なのです。

4)米国株オプション取引のメリット

それでは、米国株オプション取引の特徴を、メリットとデメリットを説明しながらお伝えさせていただきます。

メリット1:配当金の利回りを改善

現物株投資をしている方には、配当金投資でインカムゲインを狙って投資をされている方もいると思います。このような方は、株価の上昇により得られるキャピタルゲインよりも確実に利回りが取れる配当金取得を目的にしています。

今回ご紹介する米国株オプション取引では、この配当金にプラスして現金を獲得することにより、株式配当金の利回りをさらに改善することが可能です。

通常、年3~5%の配当金を獲得されるケースが多いようですが、米国株オプション取引を実施することで、6~10%の利回りまで改善することも難しくありません。

メリット2:株価の下落をヘッジすることが可能

2つめのメリットですが、現物株取引を実施していると、思わる暴落に頭を悩ませる経験をした方も多いのではないでしょうか。株を購入した途端、株価が暴落して塩漬状態…この場合、現物株取引で行えるのは、あきらめて「ロスカットをする」か「株の上昇を神に祈る」くらいですよね。

米国株オプション取引の場合、塩漬けになった現物株でも、コツコツと現金を稼ぐことができ、株価が上昇してなくても損失を少なくすることが可能です。あわよくば、利益確定も可能です。

メリット3:無理なくトレードが可能

3つめのメリットですが、トレード回数は1週間に数回のトレードでOKです。極端な話、年に1回トレードして、あとは放置というトレードも可能です。

米国株市場は、サマータイムであれば夜10:30から明け方までOPENしておりますが、その間起きてトレードする必要はありません。寝る前に指値を設定して、夜間は枕を高くして安心して寝るということも可能です。

つまり、サラリーマンをしながら投資を行う兼業投資家でも無理なくトレードが可能です。日本株取引のように、朝9:00、昼3:00にスマホをもって、トイレに駆け込む必要もありません!

メリット4:現物決済による安心・安全なトレード

4つめのメリットですが、これは、先ほども説明しましたが、プット売りでも破産ということはありません。現物株を取得するだけでOKです。

その後は、ホイール戦略によりカバード・コールに移行して、さらに現金を獲得することができます。

現物株を取得する現物決済という方式により安心、安全なトレードが可能になります。

5)米国株オプション取引のデメリット

それでは、米国株オプション取引のデメリットについてもお伝えしておきましょう。

デメリット1:取り扱い証券会社が2社に限定

まず1つめのデメリットですが、取り扱い証券会社が実質2社に限定されております。日本のネット証券である、SBI証券、マネックス証券等、米国株取引を扱っている証券会社でも米国株オプション取引を扱ってません。

現在、取引可能なのは、サクソバンク証券インタラクティブブローカーズ証券(IB証券)の2社になります。

  • サクソバンク証券

サクソバンク証券はデンマークに本社を持つサクソバンクA/Sの日本法人です。ただ、日本の金融庁の登録を受けており日本の証券会社という位置づけです。

外資系企業ですが、サイトも日本語に対応しておりますし、カスタマーサービスや取引ツールの利用もすべて日本語で対応が可能です。日本の証券会社では米国株OP取引ができる唯一の会社になります。

  • インタラクティブ・ブローカーズ証券(IB証券)

もう一つの証券会社はインタラクティブ・ブローカーズ証券(IB証券)になります。

こちらの証券会社もサクソバンク証券同様、本社を海外(USA)にもつ外資系企業です。IB証券も金融庁の登録を受けておりますが、こちらの証券会社で米国株オプション取引を行う場合は、海外口座の開設が必要になります。つまり、金融庁の登録を受けている日本の口座では米国株オプション取引ができません。

正直、手数料、取引ツールの優位性等を考えると、IB証券を利用しているトレーダーも多いのですが、2023年1月現在、日本から海外口座の開設を中止しており、実質、米国株オプション取引ができない状態です。

今後、海外口座の開設が再開されればIB証券で米国株オプション取引も可能となると思われますが、海外送金や、確定申告の複雑さ、また、取引ツールがプロ向きであるという理由から、今回、こちらの講座ではサクソバンク証券を使ってトレードをしていく方法をご紹介したいと思っております。

デメリット2:特定口座が使用できず確定申告が必要

デメリットの2つめですが、オプション取引を実施する場合、オプション専用の口座を開設する必要があります。また、このオプション口座は一般口座となりますので、確定申告が必要となります。

ただ、私も先物オプショントレードをするまでは確定申告の経験はなかったのですが、そんなに難しくありません。また、すでに日経225先物オプション取引を実施している方は、サクソバンク証券であれば日本の証券会社と同じ扱いであるので、確定申告方法も同じ方法で可能です。

デメリット3:ある程度の資金力がある方が有利

デメリットの3つめですが、取引単位が100株単位となります。日本株をやられている方には普通に感じるかもしれませんが、米国株は1株から購入が可能です。ですが、米国株オプション取引では100株単位でトレードしなければなりません。

よって、ある程度の資金力が必要となり、資金力がある方が有利なトレードが可能です。ただ、今後説明をしますが、現物株100株を取引するよりレバレッジを効かせた資金効率の高いトレードが可能となります。

6)まとめ

今回は、米国株オプション取引の魅力について簡単に説明をさせていただきました。どうでしょうか?魅力的に感じましたでしょうか?

本日のまとめではありませんが、本日はこちらの書籍をご紹介して終わりたいと思います。

【出典】東大卒医師が実践する 株式より有利な科学的トレード法

人生はオプションである

この言葉は、こちらの本の著者である米国株オプション取引のパイオニアと言っても過言ではないKAPPAさんの言葉です。さらに「おわりに」の部分ではこのように書かれております。

医学においてエビデンスに基づけは効果的な治療法を選択できるように、投資においてもエビデンスに基づけば効果的な投資法を選択できるのではないか…その考えを突き詰めていった先にたどり着いたのが、本書で紹介した「ルールを決めて、機械的に運用するオプション取引だったです。」

【引用】東大卒医師が実践する株式より有利な科学的トレード法「おわりに」より

私はこれを読んだときに衝撃を受けました。オプション取引はエビデンスに基づいた効果的な投資が可能なんですね。これは、株の上がった下がったを上手く取っていくトレードとは一線を画すものに感じたからです。

すでに、現物株投資、先物投資でキャピタルゲイン(相場の上げ下げ)を上手く取れている方には、オプション取引は必要ないかもしれません。もし、あなたが、このような相場の上下に右往左往しているのであれば(それは私だ!w)、ぜひ、この効果的な投資方法に挑戦していただきたいと思います。

本日は以上になります。今回は米国株オプション取引について説明させていただきました。次回からは、いよいよオプションの基礎から説明させていただきたいと思います。

本日も最後まで御覧いただきましてありがとうございました。皆さんのお役に立てるようにわかりやすく説明をしていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願いします!

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ありがとうございました!