シェア
財前ぜんざい@オリジナル小説
2020年6月5日 15:17
深夜、寝苦しさで目が覚めた。何か悪い夢を見たのだと思う。だが、その夢が何だったのか、思い出すことはできなかった。 ただ涙が溢れてきた。なぜ自分がここにいるのか。生きているのか。全てを否定したくなった。 同時に、言い表せないほどの恐怖が襲ってきた。今後、自分はどうなるのか。独りぼっちになってしまうのか。雅臣や清水、圭がいるというのに、今の私には彼らも「何の保証もしてくれない人間」に見えていた