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ポケマスになりたい

『ポケモンGO』をやっている。

サトシの旅立ちから20年近く後れをとってしまったが、僕もポケモンマスターを目指している。

ここ数年、僕がポケモンGOやっているとスマホ画面を覗いてきて
「まだポケモンGOやってるのww」と笑う人がいる。

うるせぇーなぁ!!と思う。
まったくもって『うるせぇーなぁ!!』である。


2016年7月にリリースされ大ヒットしたポケモンGO。
「歩きスマホ」が社会問題になったりと良くも悪くも一大ムーブメントを巻き起こしたことは記憶に新しい。

ポケモンGOがリリースされた日のことは忘れもしない。
当時大学生で前期試験の期間中だったのだが、学校の図書館でテスト勉強をしていたら、外から「キャタピーおったぞ!!」という男子学生数人の大はしゃぎする声が聞こえてきた。

日常生活の中で、華奢な女性が「あ、あそこに猫いる~」と指差していたり、少年が「アブラゼミおった!!」と大声を張り上げたりするのは聞いたことがあったが、大学生の「キャタピーおったぞ!!」は聞いたことなかったので、興味が湧いてすぐに調べてアプリをインストールした。

記念すべき1匹目にゲットしたポケモンはゼニガメ。
漢字にすると「銭亀」。なんか金運上がりそうという理由で選んだ。

それから原付に跨って様々な場所に遠征し、たとえ火の中、水の中、草の中、森の中、あの娘のスカートの中であっても果敢に飛び込み、たくさんのポケモンたちをGETしてきた。

そんなこんなで長い歳月をかけてカントー地方、ジョウト地方、ホウエン地方もあと数匹で完成というところまで、徐々にポケモン図鑑を完成させていっていた。

今も残りの地域のポケモン図鑑制覇に向けて邁進中で、あのゼニガメもすっかり最終進化を果たしてカメックスになった。名前が変わったせいで金運は期待できなくなったが、バトルでは大活躍してくれている。


そんなポケモンマスターを目指すトレーナー7年目の僕にだ。
「まだポケモンGOやってんのww」と笑いながら言ってくるのだ。

これの何が腹立つって、大体そうやって言ってくる人はリリース当時に大学の図書館の前で「キャタピーおったぞ!!」と叫んでた奴と同じくらい大はしゃぎしてた奴なのだ。“がっつりポケモンGOを楽しんでいた勢”なのである。

自分がポケモンGOに飽きたからって人が楽しんでいるものを笑うのは納得できない。

カメックス、ハイドロポンプをぶち当ててやれ!!

しかも、今はポケモンGOやってないってことは、これまでGETしてきた大切なポケモンを放ったらかしにしているということだ。これ現実世界なら動物愛護法違反的なことだぞ。

許せない。

リザードン、かえんほうしゃをおみまいしてやれ!!

僕はこれからも胸を張ってポケモントレーナーを名乗るし、鍛えた技で勝ちまくって仲間を増やして次の街へ行く。

必ずポケモンマスターになってみせる。


…と、意気込んでいるわけだが、今、僕のスマホはiPhone8でバッテリーがかなり弱っている。そんな中、ポケモンGOはかなり充電を消費するので最近あまり起動していない。

つまり、最近ポケモンGOやってないのである。

これだけ散々怒っておいて、クソ野郎である。

知らず知らずのうちに、もしかしたら「まだポケモンGOやってるのww」と笑う側に気持ちが行きつつあるのかもしれない。

これはいけない。

ピカチュウ、俺に向かってきつめの10万ボルト!!

そろそろiPhone16が出てダブルスコアをつけられそうだ。
ポケモンマスター目指す前にスマホを買い替えよう。

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