豆の缶詰(詩)

豆の缶詰の側に立って
古い歌を口ずさんでる
戸棚が開くのを待って
木屑のかけらを蹴る

理不尽な夢さ　そもそもが違うのに
スタートラインを同じにしたら
君の方が有利になるだけじゃん！

貴婦人は君さ　僕は単なる馬鹿なのに
パン食い競争なんてやってみたら
君の方が有利になるだけじゃん！

雨の庭先の花を見て
自分の事を重ねている
外に出れないのよ待って
柱を裸足を蹴る

理不尽な夢さ　何もかも出来んのに
スタートラインを同じにしたら
君の方が有利になるだけじゃん！

しょうもないクソゲーみたいな人生
デバック不足の脳みそが恨めしいな
君が差し伸べた手なんかは払うよ
そんなスラムツーリズムはやめなよ

理不尽な夢さ　貴婦人は君さ

君の方がいつも有利なのさ

君の方がいつも有利なのさ

豆の缶詰だけ欲しいな　それ以外はいらないな

それ食べて静かに生きるから

それ食べて静かに生きるから

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