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【2本立て 後編】くまぽんの転職術~面接突破のコツと内定後の駆け引き~

どーも。くまぽん(@Dusthacker)と申します

前回に引き続き私の転職経験から上手くいくコツをお伝えします。転職を考えている方やキャリアに悩んでいる方のお役にたてれば幸いです。

前編では年収を上げる転職先を選定するポイントと、転職エージェントととの付き合い方についてお伝えしました。

後編では面接突破のコツと内定後の駆け引きについてお送りします!


目次
1)面接突破の鍵は錯覚資産
2)面接に使える錯覚資産の作り方
3)初見殺し。内定後の駆け引き


1)面接突破の鍵は錯覚資産

錯覚資産を操り、面接官を「勘違いさせる」ことが面接突破の鍵です。

錯覚資産については、以下の書籍を一読されることをお勧めします。

『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』(ふろむだ 著) https://amzn.to/2CKzC8s

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本書では下記の通り「錯覚資産」を定義しています。

「人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚」は一種の資産として機能するということだ。本書ではこれを「錯覚資産」と呼ぶ。

面接に置き換えると、人々=面接官が、自分に対して「実力がある」と錯覚するよう促すことです。

企業は、実力のある人間を採用し、いいポジションにつけているつもりになっているが、実際には、ほとんどの場合、錯覚資産の大きい人間を採用し、いいポジションにつけている。
「実力がある」から、よいポジションを手に入れられるのではなく。「実力があると周囲が錯覚する」から、よいポジションを手に入れられるという部分が大きいのだ。

「なんでこんな奴が出世していくんだ??」「なんであいつは仕事できないのに転職成功してんだ??」と不思議に思うことって過去ありませんでしたか。

彼らは「実力がある」と錯覚させることで、よいポジションを手に入れている訳です。

「錯覚資産によってよい環境が手に入り、よい環境によって実力が育ち、実力があるからそれが成果を生み、その成果を利用してさらに錯覚資産を手に入れる」というループが回ることで、錯覚資産と実力が雪だるま式に増えていくという構造があるのだ。

更に一度錯覚資産をうまく活用することができれば、そこからは芋づる式に、錯覚資産と実力がついてきます。

転職活動はまさに、錯覚資産を活用し、よりよい環境を手に入れる手段です。

では、実際にどのように錯覚資産を生み出すことで面接を突破していくのか具体的な方法をお伝えします。


2)面接に使える錯覚資産の作り方

私が面接で活用する錯覚資産は、「肩書」「キャラ」「スキル」「経験」の4つです。

この4つの資産は人に応じて蓄えに差があります。例えるならばハンターハンターの念能力と同様に各々得意不得意が異なります。

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以下一つ一つ解説していきますので、どの錯覚資産が充実しているか考えてみてください。


①「肩書」

登場する4つの資産の中で一番強力な錯覚資産です。既に働いている会社で管理職を担っている人は考えずとも「肩書」を持っています。

私も現在勤めているコンサルティングファームではマネージャーを担っているので「肩書」として存分に活用させてもらいました。

ただ、「肩書」は与えられずとも自分で付けることも可能です。例えば「エンジニア」という肩書を持つ人は無数にいますが「単価月300万のエンジニア」と名乗ることができれば、錯覚資産として力を発揮します。

ドラゴンボールに登場するフリーザの「わたしの戦闘力は530000です」という「肩書」も、読者に対してフリーザの実力を想起させる立派な錯覚資産です。

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②「キャラ」

4つの錯覚資産の中では、誰でも利用可能なお手軽錯覚資産です。ただし単独では弱いので他の錯覚資産と組み合わせて力を発揮させる必要があります。

私が利用している「キャラ」は、「この人と仕事したら上手くいきそう!」です。この「キャラ」は私がコンサルタントとして様々なクライアントを渡り歩いた際に蓄積した錯覚資産です。

コンサルタントとしてバリューを発揮する第一歩として、クライアントの信頼を勝ち取る必要があります。

その際「この人と仕事したら上手くいきそう!」と少しでも思ってもらえれば、楽にスタートを切ることができます。

面接でもこの「キャラ」を存分に活用しました。

例えば、面接では必ず自分の過去の職歴について説明を求められます。その際「どれだけ臨場感を持たせて楽しく語れるか」を常に考えていました。

楽しそうに語る自分の姿で相手を錯覚させることができれば、非常に良い雰囲気で面接を進めることができます。

更に直近の転職活動では以下の記事に記載させていただいている、ドラゴンボールに例えた働き方改革についても、転職の動機として利用しました。
※冗談抜きで「オラわくわく仕事すっぞっ!!」って言ってました。笑

ただし、「キャラ」という錯覚資産は決め手にはなり得ません。

なんとなく「この人と仕事したら上手くいきそう!」と思って貰えたとしても、それだけで採用とは転職の場合いきません(第2新卒のポテンシャル採用であればそこそこ決めてになり得る可能性はありえますが…)。

冒頭で述べた通り、他の錯覚資産と組み合わせて利用するのがベストです。


③「スキル」

スキル」は資格を活用することで、錯覚資産として機能します。

一番分かりやすいのが英語とTOEICのスコアですね。特に英語が喋れるわけでないにしても「スコア900点以上です」と語れるだけで強力な錯覚資産になり得ます。

私もこの強力な錯覚資産を得るために継続的に英語は学習中です。

ただ、ここで勘違いして欲しくないのですが、私は「手あたり次第資格を取りましょう」と言っている訳ではありません。

自身の「スキル」を錯覚資産として機能させる為に、資格を活用すべきということです。

「資格を取って、スキルを身に着ける」のではなく「スキルを身に着け、そのスキルを証明する為に資格を取る」というプロセスを踏むことで、「スキル」が錯覚資産として力を発揮します。

私の場合、プロジェクトの推進に携わる機会が多く、そこで得たスキルを証明する為、PMP(Project Management Professional)というアメリカの資格を取得しました。


④「経験」

「経験」は数字やポジションのマジックを活用することで、力を発揮します。

例えば、

「大規模プロジェクトでプロジェクトマネジメントに従事していました」

だけでは、全く錯覚資産として使い物にならない事は誰でも理解いただけると思います。

ここに具体的な数字やポジションを補足すると、

「200憶円規模のプロジェクトにて、プロジェクト推進チームのリーダーとしてマネジメントをしていました」

後者の方が魅力的かつ実力があると錯覚してもらいやすいのは火を見るよりも明らかです。

ここでよく「そんな凄い経験これっぽっちも無いから困ってるのだが」とツッコミを受けるのですが、何事も光の当て方で、いかようにも錯覚資産として活用可能です。

「200憶円規模のプロジェクトにて、プロジェクト推進チームのリーダーとしてマネジメントをしていました」という経験は蓋を開けてみると、200億円規模であることは事実ながら、自分が参画した時には既にプロジェクトの解散間際で、予算は残りわずかかもしれません。また、プロジェクト推進チームのリーダーと言いつつも実際は3人くらいの小さなチームかもしれませんよね。

周りのキラキラした経歴を持つ方は、実力があると周囲が錯覚するよう上手く見せていることが大半です。

あなたの経歴一つ取っても光の当て方を工夫すれば錯覚資産として十分活用できます。


以上、4つの錯覚資産について説明しましたが、最後に念の為補足しておきますと、「嘘をつくこと」と「錯覚資産を活用すること」は全く違います。

嘘は事実無根。自分という人間を偽る事です。例え上手く嘘をつき通して転職ができたとしても、最終的に苦しむのは自分自身です。


3)初見殺し。内定後の駆け引き

転職活動では内定を勝ち取る事が目的となってしまい、内定後の駆け引きやアクションが疎かになってしまうことはよくあります。

「勝って兜の緒を締めよ」とはまさにこの事です。私自身も初めて転職したときは、内定に浮かれてしまい、いくつも失敗をしてしまいました…。

これまで良きアドバイザーだった転職エージェントも、内定先の企業へ入社させようと豹変するケースもあります(前編参照)。

以下、内定後に気を付けるべきポイントをまとめました。「捕らぬ狸の皮算用」と思わず、最後までお付き合い下さい。


①その場ですぐにサインしない

内定が出てオファー内容を提示された場合、その場ですぐサインしてはいけません。例え自身がそのオファー内容に満足していたとしても、交渉の余地が残されている可能性があります。

前編でも書かせていただきましたが、転職エージェントは「転職希望者を高い年収で企業に入社をさせること」がインセンティブとなっています。

彼らもなるべく高い年収で入社することを望んでいる訳ですから、必ず転職エージェントを通して交渉を進めて下さい。

ちなみに私は最初の転職活動で内定が出た際、その場でサインしてしまいました。転職エージェントに事後報告すると、交渉の余地があった旨を伝えられ「しまった!!」と思いつつ、後の祭りでした…。今振り返ると100万円のベースアップは可能だったと思います。


②退職時期を事前に見極めよう

退職するまでの交渉や手続きは、予想以上に面倒でストレスとなり得ます。

退職する会社側からすれば、すでに辞めることを決めた人間に対して不必要なコストをかけたく無いというのが信条です。

逆に繁忙期の真っ只中で転職を決めてしまうと、退職時期をずるずる先延ばしにされかねません。

ボーナスの評価期間や受け取りの条件、有給休暇の残数と利用条件等、確認の上、退職時期を事前に見極めることをお勧めします。

私はボーナスの支払月まで在籍を許されず、支払われるべきボーナスを受け取れないまま転職することになりました。この点に関しては今でも前職の会社を恨んでいます。笑


③他社からのオファーは最高の錯覚資産

ある企業から内定が出て、オファーを受け取った場合、オファーを出した企業は早く入社を決めるよう促してきます。

時には転職エージェントと結託して煽ってくることもあります。ここで焦って決めてはいけません。

実は「他社からのオファー」は最高の錯覚資産なんです。

なぜなら、面接では必ず他社の選考状況を聞かれます。その際、「○○社からオファー出ている」と伝えることで、この人は「他社から既にオファーが出ている=優秀な人」という錯覚を促すことが出来るからです。

皆さんも何か欲しい物を購入しようとした際、「あと残り一つで既に購入希望者がいる」と伝えられると、焦りますし、より欲しい気持ちが増しますよね。

この錯覚資産を利用し、より志望度が高い、条件の良い企業の内定を勝ち取りましょう。

ちなみに私はある大手外資系IT企業からオファーが出ていたのですが、そのオファーを利用し、志望度の高いスタートアップのオファーを好条件で獲得することができました。


以上、前編後編に渡る転職術はいかがだったでしょうか。少しでも沢山の方のお役にたてれば幸いです。

Twitterでも引き続き仕事やキャリアについて情報発信していきますので、是非フォロー下さい。


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