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テストって100点じゃないほうが良くない?


子どものテスト結果が・・・


ある日、我が子が学校から帰ってきて、ちょっと不機嫌そうに言いました。

「今日の漢字のテスト、自分では100点だと思ってたんだけど、友達のこっそり点数が見えた話によると、98点だったんだって。」


「なるほどなるほど、それはちょっと残念だったね。」
と一瞬そう思ったものの、ふと考え直しました。



100点を取らないほうがいいかも

「でもさ、100点は取らない方がいいんじゃない?」

「え、なんで?」



「だって、100点取っちゃうと自分が完璧だって勘違いしちゃうかもしれないからね。」


100点で成長マインドは育つのかな?

日本語には何千もの漢字がある。それなのに、その中からたった50問正解しただけで「自分は完璧だ!」って思い込むのは勿体ない気がするんだよ。


「自分はよく頑張った、よくできた」と思うことは大事だよ。
これを「成長マインドセット」とか「自己効力感」って名前がついてる。

でも、テストで100点を取ると、その反動で100点じゃなかった時に
「自分はだめ、できなかった」って過剰に思い込んじゃうことってない?
少なくとも、自分が子どもの頃はずっとそう思い込んでいた。



テストで100点=学びのスモールステップを1段登ったという意味

テストで100点を取るのは、あくまでテスト範囲内で完璧だったという意味。
これはたくさんある階段のうちの一段をうまく上がったということ。
これには「スモールステップ」っていう名前がついてる。

もちろん、スモールステップは大事。
より大事なのは1回のスモールステップそのものよりも、
繰り返して積み上げていく方。



怖いのは、100点じゃなかった時の反動

それなのに、100点を取ると「これで全部だ」って感じがしてしまう。
次も頑張ろうって積み上げ続けられるならもちろん最高だけど、
人間なんだから、いつも100点なんてあり得ない。

100点ばかり続けてていると、いつか100点じゃなくなった時、
積み木が全部崩れた時にみたいに、
「全部崩れた、もう嫌だー」ってならない?


失敗の価値

そうなるくらいなら
今は完璧な100点よりも、「惜しかったねー」くらいの点数の方が
ちゃんと次に繋がると思うのよ。

誰にも悪気があるわけじゃないけど、
だからこそ、テストの点数の意味を自分なりに解釈して、
テストをうまく利用しないとね、と思うんだ。


テストは自分を見られるものではなく、自分が使うもの

どんなテストも学びの一つの過程に過ぎない。つい忘れがちになるけどね。
点数が何点であっても、
今の自分が何を理解していて、
何を理解していないのか、
テストはそれをチェックする道具と考えるといいよ。

そうすることで、
「自分はダメだ」と過小評価することもなく、
「こんなはずじゃない」と見栄を張ることもなく、
ちょうどいいバランスで勉強でも何でも続けられると思う。


親子の会話から自戒を得る

「100点が完璧で、完璧が一番だと誤解しがちだから、
お互い気をつけよう」
という親子の会話でした。


親の方こそ子どもを見る時に、そんな価値観が暗黙のうちに伝わってしまうことのないように、接し方を気をつけないといけない。
自分自身への自戒を込めて。

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