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逆に猫好きはプレイするな『Stray』


ゲーム概要

家族からはぐれ、見知らぬ世界に迷い込んだ一匹の野良猫。この長い間忘れ去られたサイバーシティから脱出するため野良猫に求められていること…それは古代から解き明かされていない謎を解明することだ。

『Stray』の舞台は細部まで緻密に描写された衰退したサイバーシティ。プレイヤーは猫となり三人称視点でネオン街や、ダークな雰囲気の裏路地を自在に歩き回り、真相を追っていく。どこか影のあるロボット達、そして危険なクリーチャーだけが存在する世界。招かざる者を寄せ付けないこの世界で、ある時は猫しかたどり着くことのできない高所へ、またある時は狭い隙間を潜り抜け、脅威から身を守り、この異世界の謎を解き明かしていく。

(中略)

開発者はフランス南部を拠点にゲームを制作する少数精鋭のクリエイター集団BlueTwelve Studio。『Stray』は、クリエイターよりも猫の数が多いチームが手掛けたオリジナルタイトルだ。

Steamストアページ
https://store.steampowered.com/app/1332010/Stray/?l=japanese

プレイ時間:実績12/24でクリアまで約7.5時間
※猫を眺めるだけの時間を含む

レビュー

猫✖ネオン系サイバーパンク

本作は発売当時に実況や配信が多かったので、ゲームの概要を知っている方は多いかもしれない。
私も発売日にプレイしたのだが、想像していた以上に舞台のサイバーパンク観が強く、SF好きとしては非常に楽しめた。

本作の主人公は猫である。
もともと自然に侵食された街で暮らしていたが、事故がきっかけで閉鎖された都市から出られなくなってしまったことをきっかけに、そこに住むロボットたちの依頼をこなしながら都市からの脱出を目指す物語となっている。

猫が冒険する都市には人間は存在せずロボットが行き交い、光の届かないところには大きいダニのようなクリーチャーが蔓延っている。
そんな都市で出会った小型のロボットを相棒に、光を取り戻すために行動するロボットと交流したり、猫ならではアクションで敵をかわしながら、都市の謎を解き明かしていく猫の冒険が描かれる。

ちなみにサイバーパンクのジャンルとして、暗くて雑多なネオン街ベースの風景と、明るくて潔癖なミニマル系の風景の2種類があると個人的には思っているのだが、本作は前者のネオン系サイバーパンクだ。
猫が綺麗な街をのんびり歩く系のゲームだと思っていると裏切られるかもしれないので注意してほしい。

また、短いゲームではあるが意外と世界観設定やストーリーも凝っている。
主要なロボットたちにもちゃんと個性があり、ちゃんとキャラの名前と外見を覚えておくとストーリーの最後まで楽しめるだろう。
油断していると終盤には涙目になった人も多いのではないだろうか。

猫感ある操作性がクセになる

操作キャラが二足歩行でないゲームはそこそこあるが、それらの中でも本作の猫の操作感はなんだかクセになる良さがある。
なんと表現するべきか分からないが、とにかく猫っぽいヌルヌル感?のようなものがある。
また、カーペットの上や扉に向かって爪とぎができたり、空き袋に頭を突っ込んだり、ベンチで寝ているロボットのお腹に乗ったり、いろいろと猫っぽいインタラクションができるのもポイントだ。

猫になりきりながら猫を眺められる。
もうこれだけで買った価値がある。

猫好きでもゲームの腕に自信がないならプレイするな

ただひとつ注意しておきたいのは、本当に猫が大好きで少しでも傷ついている姿を見たくない人にはこのゲームはお勧めできない。
ゲームの序盤から猫は事故にあうし、大量のダニ型クリーチャーから襲われれば死んでしまってゲームオーバーだ。

自分のゲームプレイで猫が傷つくのが嫌ならプレイしないことも選択肢だ。


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