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私の自立~ No.5 飯嶋 真美 様

基礎情報

現在の職業:フラームジャパン株式会社 代表取締役社長


「ヘルスケア業界の女性活躍第一人者」と言われ、日本唯一のヘルスケア業界における女性活躍推進企業・フラームジャパンを経営。一人ひとりの女性が「自分らしく」あるためのキャリアを見つける手助けをし、輝き始めた彼女たちを世の中に発信していくコンサルティング事業をされています。(2020年2月17日インタビュー時点)
詳しくはこちらhttps://flammejapan.com/


私の自立を感じた瞬間


「専業主婦から脱却し、他人に頼る生き方ではなく自分で人生を作る。」
専業主婦でいた当時、急に夫が仕事を辞めたことがきっかけとなり、自分の人生設計について考え直したことが今に繋がる瞬間です。他人ありきの人生ではなく、自身で変化に責任を持ち自立した人生の選択をした大きな第一歩になっています。正社員で再就職し、チャンスを広げていくために負荷のかかる仕事にも率先して挑んでいく経験の積み重ねの始まりです。

私の自立ー 過去の振り返り
1.学生時代からの悩み:順風満帆な私

 性格が対照的な弟が一人おり、よく助けていました。いわゆるリーダーシップのある性格で、家族からも頼られていたと感じます。弟との男女の差は家庭生活を通して感じることはありましたが、それは当たり前であり、違和感を覚えることなく過ごしていました。当時はまだ、女性が学校を卒業して就職した後に寿退社をすることが王道だったので、私自身も結婚したら専業主婦になるだろうと疑わずにその道に進みました。振り返れば、悩んだりコンプレックスを意識せずに生活してきた前向きな性格だったのかなと思います。


2.どう克服したか?:思考転換した私

 専業主婦としての生活に終止符を打ったきっかけとして夫の退職がありますが、この出来事のお陰で自身の人生を振り返ることが出来ました。もちろん当時は驚きましたし、人生設計が大きく狂ったので、どうしようか悩みました。でも人を責めることで何も生まれないことに気づき、それまでは夫がいて当然の人生だから専業主婦で良いと思っていましたが、それを機に「たとえ結婚していても、自分だけの人生である」ということに気が付きました。それなのにこのままの生活スタイルで良いのか?と自分自身に問い、他人に頼りきりの人生ではなく自身の人生に責任を持ちたい、自身で変えていけるものに集中しようと思い始めたのです。また、これまでの人生では、本気で物事に打ち込んだことがないと後悔が残っていると気づき、初めに就職した仕事も結婚までの間を埋める期間として働いていたため、これを機に本気で働くと思考転換を図りました。

私の自立ー 夢や目標に向かう為に
1.取り組んだこと:やり遂げる私

 本気で仕事をすると決意した後、人事コンサルティング会社に正社員で就職し省庁案件の受託を行う仕事に従事しました。30 歳でマネージャーポジ
ションに就きましたが、当時社内でそれ以上のポジションに就いている女性はおらず、この会社でこれ以上のキャリアアップを目指すには壁があると判断し、制約がない環境で働くためにアメリカの外資系企業に転職しました。当時は日本での立ち上げのタイミングだったこともあり、ブラック企業のような労働環境であると言われていましたが、成長していくにはそういった環境の方がチャンスも広がっているのではないかと思い就職を決めました。入社しばらくしてシニアマネージャーになった頃 1 か月半で 130 人を採用するプロジェクトの責任者に任命され、プランニング、実行、クロージングまで業界で前代未聞と言われることを一人でやり遂げたことがあり、そこで体現したことが最近「採用マーケティング論」としてかなり流行ってきていますよね。その時考えた仮説が正しいと証明され実績となり、大手外資系企業でも取り入れられ、現在独立しても、風雲児とか、一人勝ちと呼ばれるようになっています。
 その後、女性活躍のプロジェクトに携わりますが、人が主役のプロジェクトであるにも関わらず、一人ひとりにフォーカスできず、離脱してしまう女性が往々にして見受けられ、もっと細やかなフォローができないものかと考え始めました。そして、一つの方法として起業することを検討したのです。女性活躍にフォーカスした企業は、ヘルスケア業界に 於いて 他に例を見ないこともあり、従来通り仕事として成り立つか不安はありました。しかし、当時プロジェクトに携わっていた方々や各方面、様々なレンジから後押ししてくださる言葉に勇気づけられ、女性のキャリア形成において必要な支援をきめ細やかに行うべく、起業を決意したのです。


2.私の充実感は何か?:人に左右されない私

 お金をもらう以上、100 点で仕事をこなすことは当たり前です。私は仕事に対し、自ら 150 点のゴールを定めそれを達成します。「この仕事の対する目的は何か?この仕事をすることで得られるものは何か?」を常に考え、失敗したら取り返しのつかないリスクと隣合わせになりながら 150 点で達成させます。人に褒められるために仕事はしていないので、人に左右されることなく仕事に全うできる、これが私の仕事を通した充実感になっています。

私の自立ー 継続する努力
1.心の努力:アップデートし続ける私

 経営者として、最新のマネジメント方法や組織論の情報は常に新鮮にしておくためにアップデートをかけています。お陰様で大手企業の取引先様も多く、ダイバーシティのプロジェクトも最新の情報がないと組めないので、 MBA のコミュニティに参加したりアメリカからの情報を取れたりするように努めています。得た情報をどう自社に落とし込んでいくかのシミュレーションはいつも行っています。また、経営者の仲間はとても大事にしており、特定の分野に詳しい人に相談できるような繋がりを構築しています。


2.これからの私:社会貢献していく私

 女性の活躍という社会貢献性のある事業を通してどう認知を広げていくか、様々な企業とタイアップして根付かせていくことを主軸に展開を図っていきたいと考えています。設立して 3 周年目に入りましたが、目の前の仕事を積み重ね、当社の認知度も上がってきている背景もあり、これからも 150 点のゴールを定めながら、女性のキャリア形成に貢献への質を高めていきます。


私の自立ー 最後に応援メッセージ:問う私

 今までは女性活躍推進のためにハード面「働き方改革」や「在宅勤務」といった制度にフォーカスが当てられ、今後もその動きは続いていくと思いますが、これから私たちがフォーカスすべきなのは、ソフト面「働く意識」の変化であると考えています。近い将来働く対価は給料ではなくなるかもしれないと思うと、そうなった時に働くことへの意義も変化してくるので、どうしていくのか?どう切り拓いていくのか?を若い世代が早いうちから考え行動することを期待しています。

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