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財政赤字を健全化させると俺たちは貧乏になる

最近のあんたの関心事項はどんなことだい?

安倍さんが総理を辞任するって会見を開いてからこっち、結構俺としてはいわゆるアベノミクスを総括するような議論について、興味が出てきている。

確か俺たちは、民主党政権の経済政策の体たらくっぷりに辟易してアベノミクスを引っさげた安倍政権を歓迎していたじゃんか?

ところが、俺たちの感覚だととてもじゃないけれど景気回復しているって思えないもんな。

今回はアベノミクスが何をやってきたのかを素人のオッサンが調べてみる回だ。

まあ、あれだ。チットばかりオッサンの与太話に付き合ってくれよな。

実際のところ第二次安倍政権はGDPを伸ばしたのか

まずは結果としてアベノミクスはGDPを伸ばしたのか?

そっから振り返っていこう。

GDP各国比較

こいつは経済産業省がこさえた2016年版通商白書の中に掲載されているGDP推移の各国比較をしたグラフだ。

日本が長いこと横ばいになっているのがものすごいわかるグラフだよな。
ちなみに直近の2019年版通商白書ではこんな表が掲載されている。

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2019年版のIMFの予測値なので、コロナ影響は加味されていない数字になるわけだけれども、どうよ?
2020年のGDP伸び予測は日本はダントツの最下位だぜ。

安倍政権は2012年からだけれども、お世辞にも経済政策が成功したとは言えない数字だと思うんだよな。

なんでこんな事になっているんだっけ?

アベノミクス三本の矢

当初、アベノミクスは三本の矢ってやつで成り立っているって説明があったよな。

第1の矢:大胆な金融政策
第2の矢:機動的な財政支出
第3の矢:成長戦略・規制緩和

当初、第1と第2の矢ってのは健全に働いていたっぽい。第1だけは黒田日銀総裁が孤軍奮闘してくれているけれどね。

ただ、第2の矢は早々になくしちまった印象があるよな。

実際に国家予算の推移を表したグラフが政府のパンフレットに乗っている。

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このグラフは税金で集めたお金よかこんなに使っているのはまずくない?って趣旨で書いてあるけれども、ポイントはそこじゃない。

国家予算の支出が2012年に一瞬上向いているけれども、それ以降ほとんど横ばいだってことだ。

第2の矢が聞いて呆れるよな。

なんでそんな事になっているんだっけ?って調べてみると、どうやら2013年5月28日の経済財政諮問会議で決定されたキーワードが原因みたいだ。

「財政健全化」ってやつね。

当時の経済産業大臣である甘利明さんが財政健全化をアベノミクス第4の矢だって言ったとか言わなかったとか。

2012年に始めた財政出動の物語はここであえなく終りを迎えたってわけだ。

財政赤字はなぜダメなのか

結局の所、なんで財政健全化をしなければならないのか?

この疑問はず~っと俺の中にあり続ける疑問なんだよな。

調べても調べても財政赤字が拡大することの問題点ってのがよくわからない。
そりゃ~日本の総供給力(ものやサービスを作り出す力)を遥かに超えるような支出を政府がしてしまったらインフレギャップが生まれて、意図しないインフレになるかもしれないけれど、今はデフレなんだから、供給力が需要量を超えちまっている状況なんだよな。

だから、その需要を政府が支出して経済をコントロールするってのはスゴイわかりやすい。

方や、その需要を産み出すためのお金だけれども、日本政府は日銀に国債を買い取らせたり、なんなら国庫短期証券で一時的になら国債発行すらしないで現金を手に入れることが出来る。

例えば、2020年の税金っていつ確定するかって考えてみるとわかりやすいらしい。
2020年の税金って2021年の確定申告で確定するじゃんか?
でもお金は2020年に使うじゃんか。
そのお金を政府は今でも調達しているってことなんだよな。

で、財政赤字を日銀に国債を引き受けさせるってことは、実質無金利で処理されることになるので、この瞬間にお金が発行されたってのと同じ意味になる。
そうなると「子供たちに借金を残すな!」ってのは意味が違うよな。
どっちかって言うと子供たちには資産としてのお金が残るわけだから。

そうなってくるとアベノミクスの財政健全化って、マジで何のためにやってたんだ。
誰かうまいこと説明できんのかな?

財政拡大を望んでいる議員

実際、どのくらいの議員が財政出動を拡大したほうが良いと考えているんだろうか?

試しに自分の選挙区の議員さんのページを見たけれど、経済政策をどうするべきなのかってことがさっぱり読み取れない。
なんとかならんのか?

自民党の中にも財政出動を増やす必要性があるって考えている議員さんはいるはずだよな。

と思って調べてみたら、こんな議員連盟があるらしい。

例の2020年の2時補正予算に100兆円規模の財政出動を提言したグループだ。

この情報に行き着くだけでも、どんだけ検索させんるんだよ。
政治家のスタンスって千変万化するから仕方ないのかもしれないけれどさ。

少なくとも来年の10月には衆議院議員選挙だ。
次期総理が国民の審判を受けていない状況を長引かせるのも考えにくいので、多分もっと早く選挙になる。

それまでに、俺たちは一番政府にやってもらいたいことをきっちり考えて置かないといけないよな。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちは、このどうしようもない経済低迷から抜け出す日が来ると思うかい?

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