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見つけることの出来ない出口

あんたは「敵」ってなんなのかって考えたことがあるかい?

なんでいきなりそんなことを聞くんだって?

とあるニュースが相変わらず低めの俺のアンテナに引っかかってきたからだ。

韓国への輸出に際して、キャッチオール規制の対象外と今まではされてきたんだけれど、いよいよ日韓関係がドロドロになっちまっているので、お互いの信頼関係のもとに実施されてきた「ホワイト国」としての扱いができなくなったって話らしい。

今回はこのニュースについて、色々調べてみたことをまとめてみる回だ。

なーんか難しい話だが、ちっと考えてみようぜ。

キャッチオール規制

まあ、この手のニュースはまず言葉からわからないよな。

とりあえずキャッチオール規制ってやつについて調べてみた。

ざっくり言うと「輸出するものが兵器に使われるかもしんないから、経済産業省に許可をとってね」ってやつだ。

一回一回の輸出ごとに経済産業省の許可を取る必要があるから、ものすごい時間がかかる。ちなみに一回の審査あたり90日かかるそうだ。
そうなってくると、商売としてのターンアラウンドがものすごく長くなるので、商売としての旨味が断然なくなってくる。

当然、そんな規制を全ての輸出にやっていられるわけがないから、信頼できる国との貿易については、そのキャッチオール規制の対象から外しておきますねって例外が設けられている。

それが「ホワイト国」ってわけだ。

韓国が「ホワイト国」ではなくなるわけ

で、今回のニュースはその「ホワイト国」から韓国が外されるってニュースなわけだ。
韓国は信頼できる国じゃないよって経済産業省が認識したってことだな。

なんで韓国が「信頼できない」という扱いになってしまったのか。

諸々とあるけれど、一番のきっかけは韓国の北朝鮮への外交姿勢にあるんだと思う。

ご存知の通り、北朝鮮は核開発をしている。
アメリカとの交渉で少しはいい方向に流れるかもってあんたも思ったかもしれないが、事態は危険度を増す一方だ。

韓国のムン・ジェイン大統領率いる韓国政府の北朝鮮に対する外交姿勢は、非常に友好的だ。
核開発をしているし、なによりも極東の情勢をある意味中国以上にあかん感じにしている北朝鮮に友好的な態度をとっている韓国に輸出をするってこと。
それは、その輸出したものや技術が北朝鮮に流れる危険性があるってわけだ。

フッ化水素酸の輸出が規制されるってこと

で、輸出が規制されるなかで、注目されているのがフッ化水素酸という素材だ。

こいつについては、以前こんな記事を書いている。

ざっくり言えば、日本のものすごい純度の高いフッ化水素酸は、高性能半導体加工に無くてはならない物なんだ。
半導体の集約密度が高ければ高いほど、フッ化水素酸の純度が必要になってくる。

最新の半導体加工に必要な純度は99.9999999999%という純度だそうだ。

なんか9が12個あるからトゥエルブナインって言うそうだ。なんか銀河鉄道かって感じだな。

で、韓国は自国の技術で99.99999999%(テンナイン)のものを作る特許はあるものの、日本の提供できるトゥエルブナインには届かず、しかもテンナインのものも商用に乗せることが困難で、現実的に中国などから輸入できるフッ化水素酸は99.999%(ファイブナイン)程度のものしか入手出来ないようだ。

ちなみにトゥエルブナインをこさえることが出来る企業は世界に3社しかない。ステラケミファ、森田化学、ダイキンだ。

全部日本企業ってわけだ。

ちなみに森田化学工業だけで90%のシェアだそうだ。すげー!

で、話を戻すと韓国への高純度フッ化水素酸輸出が事実上止まるということは、韓国企業が高性能半導体をこさえることができなくなるって意味になる。

日本と違って韓国は完全に外需に経済を依存しているから、グローバル市場で戦っていくためには、高性能半導体の加工は避けて通れない。

今、韓国は冗談抜きで国家の危機に面しているってことだ。

なぜ韓国政府は北朝鮮を守ろうとしているのか

こいつは非常に根が深い問題だ。

端的にいうなら、今の韓国の社会は絶望が溢れ出している。
韓国経済では一部の大企業だけが利益を上げており、その大企業の株主は全部外国人。
つまり、いくら利益を出しても外国人にその利益が流れ出してしまう構造になっている。

さらにその大企業に就職するのも困難で、ほとんどが縁故採用。

韓国の20代までの若者の体感失業率という数字がある。

アルバイトなどの短期雇用者は失業者として扱う数字なんだが、これが実に24%にもなっているという。

想像できるか?4人に1人はまっとうに就職できていないんだぞ。大学出てようが大学院いってようが、就職ができないって状況だ。

そんな絶望が渦巻く韓国経済をなんとかしようとしたのが朴槿恵大統領だった。
朴槿恵大統領は国政運営のビジョンを「国民が幸せな希望の新時代」とした大統領だったんだよね。

最後は、ご存知の通り崔順実ゲート事件で大統領の職を追われてしまった。

今の文大統領が選ばれたとき、文さんの掲げる公約は北との融和だった。その選択が革命的に韓国国民には映ったんだろう。

それほど、韓国の人々は追い込まれていたんだ。そのくらいの革命を起こさないと今の韓国は変わらないってね。

で、大統領になった文さん。そうなってくると、国民との約束である北との融和路線を変えるわけにいかなくなる。

なにしろ、韓国の歴代大統領を見てみろって話だ。

初代大統領である李承晩は亡命、3代目の朴正煕は暗殺、その次の崔圭夏は殺されないまでもクーデターで失職、そのクーデターを起こした次の大統領である全斗煥も死刑判決を受けている。

その次の盧泰愚も懲役をくらっている。その次とその次の金泳三と金大中はなんとかなったが、その次の盧武鉉は自殺。

その次の李明博は逮捕。その次の朴槿恵も逮捕。

そして、今の文在寅ってわけだ。

今まで12人の大統領のうち、まっとうに大統領をこなせたのはわずかに3人ってわけだ

文在寅は4人目になるために、国民との約束は是が非でも守る必要がある。

なので、韓国経済がどうなろうとも文在寅は国民との約束を守っているってわけだ。こうなってくると悲劇を通り越した喜劇のようじゃないか。

韓国大統領にとって、国民とは恐るべき「敵」なんだろう。
そして、韓国国民にとっては、本当はそんな政治と経済の構造そのものが「敵」なんだろうが、その「敵」に対抗する手段がない。

結果、日本を「敵」として扱うことでガス抜きをせざるを得ない。

でも、そんな「敵」から戦略物資が手にできなくなると、韓国全体が大打撃を受けてしまう。

何というジレンマなんだろう。

俺たちはこの韓国という国を救う術を全く思いつけないじゃないか。

今、韓国は確実に追い詰められている。外交的にも内政的にも出口が全く見えない。
そこに来ての「ホワイト国」からの除外。

なあ、あんたはどう思う?

韓国はこのまま破綻するしかないんだろうか?

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