ヒトの持つ残虐性
新疆ウイグル自治区のニュース、あんたも見たかい?
メヒルグル・トゥルスンさんという女性が体験した凄まじいとしか表現のしようが無い、現在進行系の強制収容所のニュースだ。
この記事が俺の低めのアンテナに引っかかってきて、ニュースを読み始めたが、正直なところ、このニュースの文字が途中から頭に入ってこなくなってしまった。
それほど、悲惨な出来事が紡がれていたんだ。
今回はこのニュースに触れて、ただのオッサンが人権ってものを考えてみようと思ったありふれた物語だ。
ありふれた悲劇ってやつを一緒に考えてみようぜ。
新疆ウイグル自治区という場所
あんたは新疆ウイグル自治区って場所についてどんなことを知っている?
ぶっちゃけ、俺は殆どなんにも知らなかった。中国の一部で、迫害が行われているくらいのゆるーい認識だ。
ということで、困ったときのwikipedia。早速調べてみる。
東トルキスタンは、漢民族視点で「新疆」と呼称される。中華民国は1912年からこの地を新疆省とし、国共内戦の後にこの地が1949年に中華人民共和国に侵略されると、新疆ウイグル自治区と命名された。中国領トルキスタン、ウイグルスタン、東トルケスタンとも呼ばれる。
出展:Wikipedia
新疆ウイグル自治区という場所は俺たちが抱くいわゆる「中国」のイメージからはかけ離れた文化が根付いている。
イスラム教が広まっているし、住んでいる人々もテュルク民族だ。
ちなみにテュルク民族が済む土地のことをトルキスタンといい、トルクメニスタン、ウズベキスタン、キルギス、カザフスタン、タジキスタンがトリキスタンと呼ばれる国々だ。
画像検索をしてみると、漢民族とは全く違う顔立ちが目につく。
こんな風に文化も違うし、共産党に対する信奉もない。ついでにいうと、新疆ウイグル自治区に住む多くのウイグル族の人々は自分たちを中華人民共和国の国民だとも思っていない。
新疆ウイグル自治区で行われている「強制収容」
そんな新疆ウイグル自治区で行われている人権侵害。
例えばこんなニュースが2018年9月に報道されている。
このニュースによると100万人を超えるウイグル族の人々が強制収容されているらしい。
今回のニュースは、その収容所で行われている悲惨な現状を伝えるものだ。
メヒルグル・トゥルスンさんはエジプトで同じウイグル族の男性と結婚し、エジプトで3つ子を出産した。
その子どもたちを故郷の親に見せようと、2015年に新疆ウイグル自治区に帰郷した。
それが悲劇の始まりだった。
空港につくなり手かせ足かせをつけられ、そのまま刑務所に連行。同時に子どもたちも同時に拘束され、親子はなればなれにされてしまう。
3ヶ月の拘束を経たときに、メヒルグルさんのもとに悲劇が伝えられる。子どもが重体だと言うのだ。
意味がわからない。中国当局は生後45日の子どもに拷問をしたというのだろうか?
三つ子の内、一人はすでに死んでいた。首には栄養を与えるためという説明と共に手術後が確認できたという。
その後2018年までに釈放と拘束を繰り返され、拘束環境は悲惨の一言。拘束されている部屋は狭く、収容されている人がいっぺんに寝ることは出来ないので2時間おきに交代で睡眠をとったそうだ。
部屋の片隅にはトイレと言う名のただの穴がある。
正体不明の服薬を命じられ、注射を打たれる。
全身の倦怠感は拭うことも出来ず、うつ状態になっていったそうだ。
ちょっと想像ができない。
これは現実に起きていることなのか?
俺たちが過ごしているこの地球でこんなことが起きているのか?
子どもたちはただ「ウイグル族である」というだけで死ななければならなかったのか?
中国共産党がウイグル族を迫害する理由
なぜ中国共産党はウイグル族をこんな風に迫害するのだろう?
調べてみると大きく分けて2つの理由がありそうだ。
一つは宗教。
共産主義は宗教を認めない。
でも新疆ウイグル自治区ではイスラム教が根強く残っている。
イスラム教が自国内にあるということは、自らの存在意義を揺るがしかねないことなんだろう。
もう一つは「分離主義」。
要するに新疆ウイグル自治区を東トルキスタンとして独立させようって話だ。
もともと、新疆ウイグル自治区という場所が中華人民共和国に属している根拠ってやつは全くと言っていいほどない。
民族も違えば、同じ目標も持っていない。なんなら共産主義ですらない。
国としてまとまっている理由が無いからそこに居る民族を根絶やしにしてでも、その場所を中華人民共和国としておきたい。
何ていうか、人道制のかけらも感じられない理由だ。
それでも、俺たちの住むこの地球という星の上で、同じホモ・サピエンスがこんな残虐行為を続けている。
なあ、あんたはどう思う?
俺たちに出来ることはなんか無いものかね?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?