お客様のオンリーワンへの道を考える

あんたもなんかしらかの挑戦ってやつをしているかい?

俺の場合は、半ば強制的に挑戦する状況に追い込まれている。
仕事の都合で、今までとは全く違うワークスタイルになっているんだよね。

今の世の中、仕事の価値ってやつを作り込むことは容易じゃない。
何しろ大量生産によって利益を生むって構造はとうの昔に破綻してしまって、人々はより自分専用のサービスってやつを求め始めている。

インターネットが生活の基盤になることで、その傾向は顕著に現れ始めたと思うんだよな。
それでも俺たちメーカーの人間は「製品」を世に問うという方向性で仕事をしてきた。

でも冷静に考えてみる。

その「製品」に満足できない程に利益を追い求めるのであれば、必然的に個別サービスへとニーズは傾いてくるのではないか?

今回はシステム開発の現場からこれからの仕事について考えてみる回だ。

もう時代は変わってきているのかも知れないよな?
一緒に考えてみようぜ。

極限まで突き詰めると仕事はどうなっていくのか?

世の中のニーズってのが細分化されることで、俺たちの仕事はどんどん不定形化していった。

この業務に対応するためにこの機能が必要だ。
この機能があれば業務を省力化できる。

そう言うことに対応することで、よりお客様の価値を高めていく事ができるわけだけれども、それは「効率的なシステム開発」とは真逆の考え方だよな。

効率的なシステム開発。つまりありものをうまく利用していきながら、それをより多くのヒトに使ってもらうことで費用対効果を最大化するって考え方だ。

でも、世の中が「自分のためのサービス」を求め始めた瞬間に作り側の都合である「ありものを利用する」って考え方が瓦解する。

なんつっても、それではシステムを使うヒトが世の中にオンリーワンのサービスを提供できないわけだからさ。

それに対応するためにはどうしたって全力でお客様の立場に立ちながらどうすれば良いのか考えるって技術者の価値が求められる。

自分たちの手元のコマをどう使うのかを考える能力よりも、お客様のニーズの本質を形に変えていくって能力が求められるわけだ。

ただ、そんな能力なんてだれでも持っているわけじゃない。
そのニーズを言葉じゃなくて形にしていく能力。
そいつこそが求められているってことなのかもしれない。

システム化投資という博打

実際、経営者からしてみれば、システム化投資ってのは博打のような要素が多いと思う。
システムってのは実に厄介で、導入したが最後、導入前にこなしていた仕事はできなくなる。

ところが、そのシステムがどの様にあるべきかってことを経営者は判断できる材料はびっくりするくらいに少ない。
そもそも経営者はどうやれば世の中に自分たちのサービスが受け入れられるのかってのを必死で考えていて、そのサービスを実現するために従業員がどう働けば良いのかを考えまくっている。

それでもその理想の働き方ってのを具体化するためには経営者にはあまりにも時間がない。
なので、他の従業員が代わりに考えるわけだけれども、関わるヒトが多ければ多いほど、その理想の実態ってのは四方八方にとっちらかっていくことになる。

そりゃそうだ。理想のサービスって姿も、理想の働き方って姿も漠然としていて具体化した瞬間に共有することすら難しいほどに違う姿になってしまうものだしね。

それでも最終的に経営者はシステム化投資を決断しないとならない。
なにしろ今の世の中システムを使わないで回していけるほど余裕がないもんな。

そんな状況だから、そもそもシステムについて理想の形ってのを思い描けている経営者はほとんどいないってのが現実だ。

でもシステムによる業務効率化ってニーズは現実としてあって、そのニーズに対応するためのシステム屋からの提案ってのは山程くる。

ところがそのシステム屋の提案は自分たちのありものを活用したものがベースなので、どうしても自分たちの仕事にマッチしないと思われる部分がある。

多分、経営者が欲しているのは一緒に真剣になってシステムを考えてくれるヒトであって、正解そのものじゃないのかも知れない。

だとすれば、俺たちシステム屋はどうするべきなのか?

その一つの形がアジャイル開発ってやつなのかも知れない。

正解がわからないのであれば、その正解を現場を巻き込んで導き出すしかない。
でも、現場は日々の業務で手一杯で正解を導き出すなんてことに労力をさけるわけじゃない。
なら、実態としてのシステムを導入してしまって、そのシステムを使ってもらって現場の意見を吸い上げ続けるしかない。

そのための継続的に開発し続けるという方法論、つまりアジャイル開発ってわけだ。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちはもっと色んなヒトを巻き込んで「理想の仕事」ってやつをデザインできると思うかい?

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