独立か、勤務か その2

でも、独立って言っても何するの?サラリーマン生活が骨の髄まで染み込んでいた私には、まったく想像の範囲外の話でした。周りを見回してみても、独立すると言っている人は補助者経験が長い人。仕事のアテがある人。ステージが違うことは明らかです。

合格してからも続けていた派遣も終わるし、早く方向性を決めなくてはいけない。妊活も順調とは言い難く、八方塞がりでした。そもそも、このタイミングで産みますわ~と言って産めるわけもありません。当時は今よりもさらに保育園戦争が熾烈を極めており、保育園にいれるためには早生まれはNG、4月~7月に産むのがベストといわれていましたが、無茶いうなや!という気持ちしかありませんでした。

そんな時、いろいろな相談に乗ってくれたのは同期でした。同年代はもとより、美人ギャルからロマンスグレーまで年齢もバックボーンも様々。合格しなければ関わることのなかった人たちと話すことができるのは、たくさんの刺激と発見がありました。

そこで、独立する人のための研修、配属研修を受ける予定だという人と話す機会がありました。あ、それいいな、受けてみよっと。何も考えず即申し込み、配属が決まるその日を待ちました。

配属先も無事決定、3か月研修期間をこなしました。こなしました、が。研修が終わった翌日から、え?どうしよう?何から始めたらよいの、、、?振出しに戻ったわけです。

研修では、概ね業務について教わります。例えば依頼が来たら、申請書をどうやって作って、どうやって申請して、どうやって納品するか。どんな本を参考にするか。原本還付の印鑑すら初めて見るわけですから、毎日が勉強で楽しかったです。しかし、配属先が大きい事務所だったこともあり、素敵なオフィスに観葉植物、リースのどでかい複合機。自分の事務所、というイメージを重ね合わせるには、あまりにもカッコよすぎて現実的ではありませんでした。

合格して1年が過ぎ、うーん。無職。妊娠の気配もない。就職すればよかったかしら、、とやや後悔し始めたところ、また同期が「一人事務所の先輩のところに見学に行くから、よかったら一緒にどう?」と誘ってくれました。そこで、初めて具体的な家賃、必要経費、必須アイテム、登録についての問題点、などが形となってきたのです。

もうここまで来たら登録するしかない。同期も口々に手助けするからと言ってくれたので、腹をくくりました。

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