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パンダのおやつ、人のおやつ

(1100字)
ある晴れた日曜日に、孫を連れて上野動物園のパンダを見てきた。
人生長いが、混むのが嫌なので、初めて"生のパンダ"を見た。
(可愛らしい)子供のパンダは観るのに1時間待ちとのことで、10分待ちの親パンダにした。どこかの"オッサン"が薄汚れた着ぐるみの中に入っているような格好で、本当に竹を自分で割って食べているのに驚いた。
おやつとして、サトウキビを食べるならまだ分かるが(人間の勝手な思い込みw)、竹なんか噛んで、一体どんな味がして食べているのか、どうやってあそこまで太れるのかと、パンダの気持ちを知りたいとジッと見つめて5分ほどパンダの前で固まってしまった。

栗が入ったPalace Hotelのケーキw最高の味!でも。。。
Ukaiのプリンとアイスw子供の頃を思い出す!でも。。。
PARIYAのケーキが3つも。でも。。。

ダイエット中に限って、痩せる意志を弱らせるが如く、仕事の打ち合わせで食事が入る。相手のおもてなしと付き合いの文化で、"同じ釜のケーキを食う"ことから逃れられない。社長が甘党でお酒を飲まないのを知っているので、相手の持参するお土産がこと如く"甘いもの"となり、社長の夜は会食があるので、ケーキが勿体無いからと、会食はなんとか避けているJJに全て回って来る。もうすぐ、主食はケーキと言えるぐらいになりそうだ(涙)(嫁と子供と孫達は都心のJJの家から離れたところに住んでいるので、届ける気にもなれないし、都心で働いている(普段、餌付けしている)子供達もケーキぐらいじゃ帰りに取りにも来てくれないw)

食事する時は、ノンアルの飲み物にサラダと肉と魚をJJが選ぶので、炭水化物は極力少なめ(ほぼ無し)でいける。そこまではいいけど、レストランの人が食後に必ずコーヒーや紅茶と共に、悪魔の囁きのように、甘いものをこれ見よがしに強力に勧めてくる。皆の前で同じものを頼まないと興醒めして大人気ない気もして、、、いや、正直に言おう、痩せたご褒美として無性に"食べたい"のだ。
食べた後で、これから1週間で帳尻合わせようと、恒例の罪悪感に基づいた"決意表明“となる。

パンダの姿を思い返すにつけ、もしかすると、パンダも夜に檻の中に戻ったら、きっと飼育員の人から“甘〜いサトウキビのおやつ“をもらってるのかもしれないと妄想するようになった。ただ、パンダは自分で“太っている"とも思わないだろうし、体重計に乗っても罪悪感(飼育員が気に病むだけw)で気に病むこともないだろうと、羨ましくなって、あの気楽なオッサン姿を毎晩思い返すのだ。(了)

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