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自分なくしの旅

みうらじゅんさんの語る「自分なくしの旅」という言葉にハッとした。

「自分なくし」とは、元来仏教の教えのひとつ。
みうらさんは、自分があるから面倒臭い、相手が言っていることを聞いていればいいのに、それは違うと自分があるから喧嘩が起こる。どうすればではなく、理由を考えずに相手にとって良いことを考えて行動するだけでいいと気付くと、答えが自分の中には無いと分かり、結果として「自分さがし」をする必要が無いと言う。

いつもブログなどで、宿のコンセプトを語るときにゆったりとした時間に身を包み、本来の自分を再発見するなんてことを言っているが、確かに旅する心地良さの中で、自分をニュートラルな状態にして、出会う相手の言うことを素直に聞いてみると、新たな発見や自分の考えの傲慢さなどに気づくものかも知れませんね。
「自分なくしの旅」・・・確かに言い得て妙ですね

宿近くの造船所の遠景

宿主としての経験を積み重ねる中で、自分の考えを押しつけるのでは無く、旅人がどうしたいのか、何に興味があるのか、はたまた悩み相談に至るまで、旅人の思いを聞き、相手を思う時間が増えれば増えるほど、旅人の喜ぶ表情を噛みしめ、実は自分の幸せ度合いも増えていっているような気がします。

けれど、都会で働く人々にとって、忙しい日々の中で理不尽な出来事もたくさん。まずは自分をリセットしないと、素直に人の言うことを聞くというのは難しいですよね。

そういう意味では、いつもの慌ただしい生活から解放され、ひとり旅でニュートラルな自分に戻るというのは、「自分なくし」に至る大切な要素。

NOMAyadoも、その一役を担えるといいな・・・。







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