見出し画像

【対談レポート】海外居住者雇用のためのEORサービスとフルリモートで働くための第一歩

こんにちは。Dual Career Anywhereです。

「地理的な問題で自分の好きな仕事ができない、そして報酬的にも報われない人がたくさんいます。だからこそ、今の会社がどこにいても個々人の才能が発揮できるような仕組みづくりをしていることに惹かれて働いています。」

香港人のLizさんは大学卒業後、日本企業に就職。コロナ禍で母国へ帰国をしたことで、日本企業を離職しました。香港では自分の好きな仕事が見つけられなくて悩んだ。というLizさんが、次の就職先に選んだのは全社員フルリモートで働くRemoteでした。

2024年3月、私たちDual Career AnywhereのXスペースにRemoteのLizさんをお迎えしてお話しを聞きました。世界中どこにいても働きたい会社で働くためのEORという仕組みと全社員フルリモート実現に向けた壁や今からできるスモールステップを副代表の鎌田と広報の石光が伺いました。


海外居住者を雇用するための複雑な法的手続きをRemoteがパッケージで提供

Lizさんが勤めているRemoteは人材関連のソリューションを提供する会社。Remoteの主要事業であるEOR(Employer of record)は、国の枠組みを超えた雇用代行サービスです。例えば、日本の企業が採用したい人がイギリス在住の場合、本来であればその日本企業がイギリスの雇用法なども熟知した上で採用手続きや税務手続きを行う必要があります。この複雑な手続きをRemoteではパッケージとして提供しているそうです。EORの仕組みを用いることで、法律上の雇用主はRemoteだが、業務上実質的には日本企業が雇用主となる。ということが可能だとのこと。
私たちのような駐在帯同パートナーも法的・税務的なハードルがあり海外で働き続けにくい課題があります。しかし、このEORの仕組みを活用することで、働き続けられる可能性が広がるかもしれません。

Lizさんは、このEORの仕組みが日本ではまだあまり知られていないのではと言います。特に海外人材の採用ニーズが少ない企業には馴染みのない仕組みであり、もし従業員から駐在帯同後も働き続けるためにこの仕組みを提案されたとしても、人事担当者や上司にとっても初めてのこと。
現時点では、EORに関する資料も英語がメインのものが多く、そこも理解を得るためのハードルになっているのではないかと危惧していました。
今回の対談のように日本語でEORの情報を発信する機会はとても貴重なため、転勤で悩まれている方やグローバル人事の方にはぜひ、今回の話を聞きEORを知っていただきたいです。

対談は、こちらからご視聴いただけます。
EORの仕組みについてはこちらの記事もご参考ください。

フルリモートの鍵は、非同期コミュニケーション

全社員がフルリモートで働くRemote。フルリモートという働き方は理想的である一方で難しさもあるのではないかと聞きました。

Lizさんは、難しさがあることは否定しない。と前置きした上で、時差という壁を越えるために社員全員が決断・行動できる情報共有の仕組みが必要と話してくれました。Remoteのこの仕組みは採用時から一貫しているそうです。例えば、採用した人材のミスマッチを防ぐために、社員ハンドブックはHPに公開し、社員がどんな基準で行動しているのか、どんな会社なのか理解してもらった上で面接を受けてもらうようにしているそうです。また、入社後のオンボーディングプログラムでも、2週間分のプログラムは全て事前に情報共有し、自分の時間管理の中で進めてもらえるようにしているとのこと。入社前から入社直後に一貫して、自ら行動し、情報を取りにいける社員を育成する仕組みを整えているようでした。社内での議論も、オープン(slackチャンネルやnotion)な場で行うことを意識していて、タイムゾーンの違う場所で働いている社員がそれぞれのタイミングでコミュニケーションができるような非同期コミュニケーションを重要視しているとのことでした。

企業がフルリモートするための第一歩はリモートファースト

最後に、他企業がRemoteのようにフルリモートで働けるようになるためのヒントを聞きました。

出社とリモート勤務をハイブリットで取り入れている企業も多い中で、フルリモートに向けて必要なことは、リモートファーストまたはリモートオンリーであることだとLizさんは言います。リモートが許可されていても、出社している人たちの中で話が進みドキュメントでの共有もない状態ではリモート社員は不利な立場に立たされることになります。これがリモートが浸透しない一つの要因になるのではと言います。
その業務や相談事が本当に対面じゃないと成立しないことなのかを今一度検討し、ドキュメントや録音、動画など非同期コミュニケーションに変えられないかを考えることも一つの方法だとヒントをくださいました。

そして、個人の私たちが今からでも出来ることは、自ら情報共有や議論のやり方を変えてみること。例えば、会議の目的やゴールの理解を確認していくことや、会議のアジェンダや議論の内容を自分からドキュメントに残すようにするなど、少しづつでも自分からアクションをとっていくことが出来るとLizさんは言います。まずは、私たちDual Career Anywhereのメンバー間から、この対談で学んだことを試してみたいと思います。

Lizさんの勤めるRemoteでは、企業様からEOR導入相談や個人からの質問をいつでも受け付けています。以下のHPよりお問い合わせいただくと、Remote担当者からご連絡があります。ぜひ、お気軽にご活用ください。
https://remote.com/

dualからのお知らせ

最後にお知らせです。
Dual Career Anywhereは、Facebook上で情報交換や駐在帯同に関する最新情報の共有のための会員グループを運営しています。その会員数は立ち上げから1年で100名を超えました。入会の際に簡単なご質問にお答えいただくだけで、どなたでもお気軽にご参加いただけます。参加費は不要です。
沢山のご参加をお待ちしています。

ーーー
お問い合わせ先
https://maindualcareeranyw.wixsite.com/dual

Dual career Anywhere会員グループ
https://www.facebook.com/groups/979718236510021

各種メディア
https://twitter.com/dualcareer0317


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?