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鎮痛剤のよく効く使い方と注意【薬物乱用頭痛薬】

こんばんは、痛いとすぐ鎮痛剤を使うケイタです。


鎮痛剤解説シリーズ第4回です。


今回は製品解説ではなく、「鎮痛剤を使う時に注意すること」です。


鎮痛剤を使う上で注意すべき事と、効果的な使い方と知識を解説します。


↓以下の目次から解説にジャンプできます↓


▼鎮痛剤が効く痛み


前にも解説しましたが、鎮痛剤は痛み伝達物質の「プロスタグランジン」の作られないようにする薬です。


なのでプロスタグランジンが関与しない痛みには効きません。


具体的には消化器官の痛みですね。


下痢や胃のもたれなどは効きません。


また、筋肉の痙攣もプロスタグランジンは関与していないので効きません。


効くのは一般的な鎮痛剤の効能に記載の症状ですね。


生理痛・頭痛・歯痛・咽喉痛・関節痛・筋肉痛・神経痛・腰痛・肩こり痛・抜歯後の疼痛・打撲痛・耳痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛・悪寒・発熱時の解熱



▼用法用量を守らないと


どんな成分にも「1回、1日の摂取上限」があります。


基本的に用法用量通りに服用すれば問題ないのですが、これを超えると臓器に負担がかかり、副作用が作用を上回る事になります。


市販薬では「アセトアミノフェン」以外の鎮痛剤は胃壁保護を止める働きがあるため、もともと胃腸に潰瘍がある場合は悪化し激痛が起きることもあります。


それぞれの成分で1日の摂取上限がありますが、市販薬は用法用量を守っていればOKです。


用法用量が上限な事も多いので、必ず守ってください。


▼鎮痛剤を使うタイミング


鎮痛剤は「痛み伝達物質(プロスタグランジン)を作らせない」薬です。


「薬を使うのはもうちょっと痛みが強くなってから…」


などと我慢をすると、いざ薬を使った時にはプロスタグランジンがバンバン出た後だったりします。


こうなるとなかなか痛みは引きません。


鎮痛剤を使うタイミングは「痛みが出始めたとき」です。


▼鎮痛剤を使いすぎると効かなくなる?


よく「使いすぎると耐性ができる」などと言いますが本当でしょうか?


答えは「No」です。


どれだけ使っても「耐性」ができることはありません。


そもそも鎮痛剤の原則は「一時的な痛みの緩和」です。


なので1ヶ月で10日以上鎮痛剤を使う方は、受診するのがオススメです。


上の項目と被りますが、耐性ができるのを恐れて服用が遅れ、効き目が出ないのは本末転倒です。


ではなぜ「鎮痛剤を使うと耐性がついて効かなくなる」なんて話が出るんでしょうか。



▼薬物乱用頭痛


鎮痛剤を1ヶ月で10日以上使っている方は「薬物乱用頭痛」の恐れがあります。


鎮痛剤で頭痛が起きているんですね。


鎮痛剤を使いすぎると耐性ができる…のではなく、鎮痛剤を使いすぎると「鎮痛剤が頭痛の原因になる」のです。


この場合は服用をしばらく止めれば頭痛は収まります。一般的に2週間と言われています。


ただ、頭痛を我慢し続けるのは大変辛いこと。女性の場合は生理痛もありますからね。


自分の強い意志で断てる方は良いですが、無理な方は受診する必要があります。


自己判断で薬の量を増やしたり、毎日服用したりする事は絶対にしてはいけません。


薬物乱用頭痛になると、症状も治療も苦しみを伴います。特に生理痛と頭痛で鎮痛剤を使う方は注意してください。


必要に応じて漢方薬で対応するのも良いです。


生理痛には芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)



体力に関係なく痛みを抑えられます。


パッケージには痙攣系の事が書いてありますが、生理痛にしっかり効きます。


鎮痛剤に頼ってばかりだった方はぜひ試して見てください。即効性もありますよ。




頭痛には呉茱萸湯(ごしゅゆとう)


こちらは冷え性で片頭痛の方に効き目がある漢方薬です。



頭痛でもうひとつ、釣藤散(ちょうとうさん)



釣藤散は中年以降の方にオススメの漢方薬。


片頭痛ではなく慢性頭痛に効き目があるとされています。



漢方薬を上手に使って鎮痛剤の使用頻度を少なくするのが重要です。



▼鎮痛剤の効果が続く時間


鎮痛剤の効果が続く時間は体質によっても異なりますが、基本的に4~5時間です。


注意すべきは、1日をカバーする事ができない薬がある事です。


たとえばバファリンAは1日2回の服用で、主成分のアスピリンが1日上限となってしまいます。


大人の活動時間が18時間とすると、バファリンAが9時間持続はしないので3回使う方もいると思いますが、摂取上限を上回ってしまうので止めてください。


また、ロキソプロフェンは効き目が現れるまで早いのですが、持続時間がイブプロフェンより短いとされています。


なのでロキソニンだとすぐ効果が切れると感じる方は、イブシリーズに変えた方が良いでしょう。




▼服用する水の量


これは以前の記事で解説したので参考にしてください。


鎮痛剤はよく使うだけに、「医薬品」という認識が薄れがちです。


上手に使って症状を抑え、原因があるならキチンと治療を受けることで副作用リスクも少なくなります。


用法用量を守って使って下さいね。



ではまた。



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