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2024 Books

唐突だが、主にプロジェクトや仕事のために、(すでに三分の一が過ぎようとしている)2024年に読んだ(または読み進めている)本について触れてみたい。

読書中、気になった箇所をInstagramのストーリーズに投稿する、といった謎の行為を日々繰り広げているのだけれども、投稿を振り返りつつ、紹介していこう。

聞くほうに知りたいモチベーションがないと、専門外の話はなかなかわからないからです。これを脳内の入出力の計算式にして示しました。視覚、聴覚など五感から脳に入力される情報などをx、これへの反応、うなずいたり、無視したりする出力をyとした一次方程式です。y=ax
係数aは好き嫌い、興味関心などのバイアス(偏り)で、係数が0、つまり無関心だと何を入力しても出力はない。無反応です。一方で、相手への好意や関心が高いとaの数値が大きくなり共感、理解が進むけれど、aが無限大になると、ある情報だけを絶対視する狂信的原理主義になりかねず、これも危ない。

なるようになる。僕はこんなふうに生きてきた

エズメは長いこと、どこか医者が患者を見るような目で私を見た。「あなたって乾いたユーモアのセンスがあるのね」と彼女は言った。切なそうな口調だった。「私お父さんに、お前は全然ユーモアのセンスがないって言われたわ。ユーモアのセンスがないから人生に立ち向かう態勢が出来ていないって」

ナイン・ストーリーズ

へまばっかりやっている、現実にうとい息子がいずれ救貧院に行きつくのではと父はつねづね心配していた。そしてそうはならなかったことを見てもらう前に亡くなってしまった。それを知ってもらうにはあと数年生きてもらわないといけなかったのだ。六十六歳だった父親が恋人の腕の中で死んだ当時、君はまだ食うや食わずの苦闘を日夜続け、落伍者の恥辱を日々味わっていた。

冬の日誌/内面からの報告書

対象と深くかかわり全面的に没入すると同時に、対象を容赦なく突き放し切って捨てること。同化と異化のこの鋭い緊張こそ、真に知と呼ぶに値するすぐれてクリティカルな体験の境位(エレメント)であることは、いまさら言うまでもない。簡単に言ってしまえば、シラケつつノリ、ノリつつシラケること、これである。

構造と力 - 記号論を超えて

流れの変化を認めようとしない人々は厳然として存在しているし、何をもってしても彼らの考えを変えることは不可能だからだ。ある種の人々は変化を憎む。あらゆる種類の社会的変化を、自分に対する個人的な侮辱や攻撃のように考える人もいる。複合的な視点を持つことを、精神の後退だと見なす人もいる。

Sydney!

杉は日本に古くからあった木で、そしてまたいちばん人々の役に立ってきた木であり、それ故播いて育て、挿して育て、継いで育てる方法も、ほかの木よりは早くに日本では試みられてきたときく。だがそれだけだったろうか。私等の先祖は、役に立つということだけを気にする人間ではなくて、杉形という言葉を、形を持ち続けてきた人達なのだ。

ただ、宮崎駿は別です。彼の描く世界は、ファンタジーという言い方がそぐわないほど現実感があるからです。ひとつのシークエンスの中に起承転結があって、なおかつタメがある。静かな時間を作り、そこから急激に、力強くシーンが展開していく。その落差の中で、嘘の世界にすさまじいまでの現実感が生じてくる。それが子どもたちを夢中にさせてきたわけで、その影響力を考えると、むしろ怖くなるぐらいです。

天才の思考 高畑勲と宮崎駿

第二次世界大戦の欧州戦線で、連合軍側に潮目を変えるきっかけとなったDデイのノルマンディー上陸作戦などで戦略とロジスティックスを担当したドワイト・アイゼンハワー将軍は、成功の秘訣を尋ねられ、次のように答えたという「解決できない問題に直面したら、その問題を大きくするのです。小さくしようとしても解決できませんから」

レスポンシブル・カンパニーの未来 パタゴニアが50年かけて学んだこと

植物についての記憶のなさは「理論負荷性」の良い例である。何らかの理論をもって自然を見ないかぎり何も見えない、ということだ。

植物学者の散歩道

ところで、なぜ人工林を放置してはいけないのだろうか。その理由は間引きにある。スギに限らず、人工林では人間による間引きが必須だ。これを行わないと、光をめぐる個体間の競争が激しくなる。競争が激しくなると、幹の肥大よりも伸長成長が促進される。

樹木の教科書

秋になると植物はアルカロイド、サポニン、ポリフェノールといった物質を細胞内に蓄え、濃縮して、つぼみなどを霜から守ろうとする。体のなかに一種の不凍液をつくるのだ。それを食べたノロジカは度数の高いアルコールを飲んだ人間と同じ状態になる。ときどき森のなかで千鳥足の動物を見かけるのはそういうわけだ。

森の鹿と暮らした男

夢みて行い、考えて祈る

仲野教授の この座右の銘が効きまっせ!

私のデータによれば、小型プロジェクトもファットテールを免れない。また、自然物であれ人工物であれ、複雑系(各構成要素が相互に作用し合い、全体として機能するシステム)の内部では、正規分布よりファットテール分布のほうが典型的だ。そして私たちの住環境や労働環境は、ますます複雑性と相互依存性を増している。

BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?

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