「歯科医師国保ショック」を防ぐ、たった1つの方法


先日、自営業で学習塾をしている義父が倦怠感と関節痛で病院へいきました。
このご時世、「まさか・・・」と一家騒然。インフルエンザだったとしても、受験シーズンの生徒に迷惑がかかると大騒ぎ。

結果は、コロナもインフルエンザも「陰性」でほっと胸を撫で下ろしました。

もし、コロナに感染していたらどうなっていたでしょう?

自営業者は傷病手当がないので、なんの保証もなく「休業」。

取引先にも迷惑をかけ、リカバリーも大変になるでしょう。

なんとしてでも感染をしたくないと思う今日この頃です。

今回お伝えする内容

さて、今回お伝えする内容は、先程でてきた、傷病手当金の元になる「健康保険」について。特に歯科医師国保についてのショックすぎる内容をお伝えします。

院長が悪くないにもかかわらず、勝手に信頼が低下していく最悪の状況を回避することができ、逆に信頼感が増す方法だと思っています。

ぜひ最後までご覧ください。

結論

では、まず結論をお伝えしておきます。
「協会けんぽから比べた歯科医師国保のデメリットを先にスタッフへ告知すべし」です。事前に話をすれば、「説明」、後から話をすれば、「いいわけ」このブログを見たらすぐに行動してください。


では、いきましょう。

今回の話のきっかけ

実は、この内容もある歯科衛生士の方から相談から気づいた内容なんです。

歯科衛生士「池田さん、歯科医師国保って育児休業中も支払わないといけないってないって知ってました??」

私の妻は会社員で、現在育休中。
給与明細を見ていますが、社会保険を支払っている形跡はなし。
給与がないので、健康保険や厚生年金の支払いがあればマイナスになるから、産休、育休中の社会保険の支払いについては免除されているのかなー、とは思っていました。

今回の質問を受け、調べてみると、歯科医師国保は継続して支払う必要があることを初めて知りました。

私はここで3つの問題点があると考えました。

3つの問題点

①補償内容は協会けんぽと同等。むしろ、歯科医師国保の方が上 回っているという間違った考え

②歯科医師国保の最大のメリットである、保険料が割安、という 実情が崩壊しつつあるということ

③違法でもなんでもないが、スタッフが不利益だと感じることで 関係性を損ねる

①補償内容は協会けんぽと同等、むしろ、歯科医師国保の方が上回っているという間違った考え

90%のスタッフは歯科医師国保の保険内容と協会けんぽの保険内容が違うなんてわかっていないでしょう。院長先生方でもわかっていない先生もいるはず。

ちなみに、

「歯科医師国保の方が手厚い補償がある!」
「協会けんぽのより歯科医師国保のクリニックの方が良いクリニックだ!」
「就職するなら歯科医師国保のところでないと!」


と言うスタッフは少なくありません。

多分、大手企業の組合健保などと同じように考えているのではないでしょうか?



歯科医師国保も人間ドックの補助など一部手厚い面がありますが、全体的に見て、補償は協会けんぽの方が手厚いと言わざるを得ません。

当然ながら、歯科医師国保は歯科医師会へ加入しているクリニックなら加入できるため、「良いクリニック」「歯科医師国保のクリニックの方が良い」というのは完全な間違いですね。


②歯科医師国保の最大のメリットである、保険料が割安、という実情が崩壊しつつあるということ

「数年前まで9000円だったんだよ!!」

という先生もいました。

私も歯科業界に携わって12年。

歯科医師国保の最大のメリットは「安い」という認識でした。


しかし、現在、兵庫県では負担金16,600円。

全額個人負担だと考えると、標準報酬月額が320,000円の方の個人負担と同等水準になるんです。

果たしてどのくらいのスタッフがこの給与水準になっているのか・・・。

参考:標準表集月額(兵庫県)

③違法でもなんでもないが、スタッフが不利益だと感じることで関係性を損ねてしまう。

現実問題として、歯科医師会との関係性や社会保険の支払い半額負担など変更することについては大きな壁があります。

ただ、その点はスタッフからすると全く関係ないし「知らない」と思っているはず。

「協会けんぽより高い金額を負担しているのに、補償が手薄なんて理解できない」

というスタッフの気持ちもわからなくもありません。

事前に状況を説明し、歯科医師国保に対する正しい理解をスタッフにしてもらいましょう!

協会けんぽへ変えると言うことだけが改善ではありません。歯科医師国保の内容はスタッフからするとデメリットに感じる部分は多いですが、事前に説明することで、スタッフも心づもりができますし、逆に信頼感が得られることもあります。

スタッフが妊娠して、産休育休について調べたらわかってしまった、となれば、先生の説明は全て言い訳。これは、大きな問題になりかねません。

この話については、院長自身の対応については何も問題ないんです。
ですので、堂々と歯科医師国保についての説明と、スタッフが知っておくべきことを毅然とお話をするようにしましょう!


いかがでしたでしょうか?

言わずに蓋をしておく、と言うのも一つですが、後処理を考えると先に対応するのが望ましいです。

院長先生のベイビーステップは、スタッフへ歯科医師国保と協会けんぽは内容が違うということをググりましょう。(都道府県により変わります)

特に、マイナス面である以下の4点。

①出産手当金の支給がない

②扶養家族の支払い金額が社保より高額

③傷病手当の有無と金額の違い

④産休育休中の歯科医師国保の支払い免除なし

そしてもちろんプラス面も。例えば、人間ドック・健診、補助ワクチン接種補助、特定健診・特定保健指導 など。

問題が発覚後、スタッフに火がついて、大炎上しているクリニックも多数あります。ぜひ、早めの対策をオススメします!

ご覧いただきありがとうございました。

クリニックで起こった問題やスタッフマネージメントで知っておくべき内容を転職エージェント目線でお送りいたしますので、ぜひフォローをよろしくお願いします。

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