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Netflix最旬ドラマ「Wednesday」を観ていて羨ましいところ

1年ほど住んでいる南向きのマンションの窓からは、空き地を挟んで公園の木が見える。
日中は保育士さんとともに幼稚園児たちが遊びに来て、夜は喫煙所としておじさんたちの憩いの場になっている。
紅葉した木々が日差しを受けて暖かそうにしている。

先日この空き地に13階建てのマンションが建つことが発覚し、11月末から着工された。

うちは3階。
絶望的だ。

快適な暮らしで気に入っていたばかりに引っ越しを検討したり、
説明会に乗り込んで反対運動を巻き起こそうかと妄想したりしたが、
結局行動には移していない。

まあどうせ、窓を開けていると子どものワーワー騒ぐ声はうるさいし、
風上から漂うたばこ臭さに暴言を吐きそうになっていたから。

でもそんなことはどうでも良いくらい太陽光が恋しい。
もうすでに恋しい。

隣に家が建つことくらいでナイーブな人間だ、と言われても構わない。
着工してから私は文字通りメンタル崩壊した。

そんな中、海外のインスタグラマー界隈がやたらと騒いでいるのを聞きつけて観始めたのがドラマ『Wednesday』だ。

あらすじ
アダムス・ファミリーの長女・ウェンズデーは、ティーンエージャーらしからぬ達観した自立心と個性的な世界観のあまり、普通の学校ではなじまずにいた。弟をいじめた水球チームにピラニアをけしかけたことがきっかけでまた転校することに。両親の出身校ネヴァーモア学園という寄宿学校に編入。そこにはヴァンパイアや超能力者、オオカミ人間など変わり者ばかり。偏屈者で孤高の毒才女ウェンズデーの周りで次々と不可解な事件が巻き起こる。

・みどころ
ティム・バートン監督らしい暗くて美しい世界観が魅力なこのドラマ。
まずは衣装がカワイイ。ジェナ・オルテガの見事な身のこなしによって嫌われ者が一気にクールに見える。
陰気で強気で群れない媚びないのに、結局男の子にモテモテだ。
ふたりの高身長イケメンに取り合われるなんて羨ましい。
でも好意を寄せられて動揺しつつも、自分のミッションを優先して突き進む姿が一貫していて、信用できる。
人がどう思うかをもっと気にしないといけないのかな?と悩むのは多くの人が直面する悩みだろう。

たまにやりすぎでは?と思うこともあるが、大胆な行動を起こすときは動機がいつも優しい理由だから憎めない。弟の敵を取りたいとか、学園を守りたいとか。
たとえば自分の小説に批判的な意見を寄せてきた編集者に箱いっぱいのねずみ取りを贈るところとか。でもそれも小説に自信があるからこそちょっとショックだったんではないか。そういう弱さを力に変えるところが素敵。

圧倒的な結果を出し、詰めが甘い点がないところがカッコいい。
そして周りに嫌われても誤解されていても友達に激怒られても自分のルーティンは変えないし、目的を投げ出さない。
一時の利益を得るために信念を曲げることが大人としてふるまうことなのかと勘違いしている自分にはない、圧倒的な個性に羨ましい気持ちにならざるを得ない。

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