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冬の関西 ひとりでに(1/4)

そもそもとして、僕は関西がそこまで好きじゃない。
口調は強いし、周りの見えてなさそうな感じだったり、自分の地元が一番というニュアンスを強要してくる感じがあまりにも苦手だった。それは、僕の地元が東京の属国のような場所であることから地域単位のナショナリズムがなかったことに対する当てつけともとれる。

中学時代からネットにはよく触れていた。今は亡き「NEVERまとめ」なんかは、 今の僕がYouTubeのショート動画を見ている時間を全部置き換えたとしてもお釣りが帰ってくるほどずっとそのサイトを見ていた。そこで見ていたのは巨大建造物のまとめ記事や、日本国内の曰く付きの場所について。センセーショナルな画像と共に三文雑誌に乗っているようなリスペクトの無い取材の数々を取り上げた内容だった。当時の僕はそれを見て衝撃を受けると共に同じ日本にあるのならば目にしてみたいと思っていた。
そして、今となって目にしてみたいものをまとめていったら全て関西圏に納まってしまった。ただそれだけのために5日間ぐらいかけて回ってきたというあらすじである。

今回の記事は全4回に分けて、自身が巡った場所とその道中の記憶を写真と共に振り返ろうという内容である。

以下、日記をほぼ原文のまま時系列で記載していく。
冬の関西って水の東西みたいだ。

1日目

二日酔いでバイトをして、17時ぐらいに退勤して21:45の夜行バスに間に合うように東京駅へ向かった。一時間ほど早く着いたので、駅ナカのラーメン通りで腹ごしらえ。その後、煙草を吸い、ついでにトイレへ向かった。個室は全て満室であり、3分ほど待っていたところ清掃員のおばさんにもう夜遅いから多目的トイレ使いなって声かけられた。人情一本クソ一発。

東京はトイレに加湿器を置ける街

夜行バスは初めてだったため、出発後すぐ寝る雰囲気になるあの感じに笑ってしまった。ヤリモクでもまだアメニティぐらいは確認してる時間だろ。ここまで目的と行動が一致してる集団が時速80km以上で動いていると思うとなかなか滑稽である。
休憩の度に降りては煙草を吸い、トイレをしてまた戻って寝た。

ジェフ・ベックのアルバムみたいね

そして朝6時過ぎに大阪の難波に到着。想像の5倍煙草のポイ捨てがあり、思わず顔が綻んだ。快活でスマホの充電とシャワーを浴びつつ、お目当てにしていた喫茶店の開店を待つ。店内には黒のチワワがおり、モーニングはトースト・バナナ・ゆで卵が付いて400円とサービス満点だった。個人的にバナナの付くモーニングは無条件で高評価である。

モーニングを食べつつたまには、と新聞と週刊文春を読む。愛子さまの学科が日文であること、林真理子がエッセイコラムを書いてることを初めて知った。モーニングを食べること以外、何も決めていなかったので予定を組みつつ3~40分ほどお邪魔した。
 

座った席は麻雀の出来るテーブル筐体だった

その後、駅へとテクテク歩いてみる。びっくりするぐらいみんな信号無視をしている。エスカレーターは本当に右並びでマジなんだこれ……って言いながら😲この顔になった。

生活保護に空見してとんでもない罵詈雑言だって思いながら撮った(内輪ネタ)

大阪城公園前で降りて城へ向かうが森ノ宮の方が近い罠だった。結果的にマルっと一周し500円か600円を払い、城の中へ入っていった。城内のエレベーター近くの警備員は、訪日観光客を見る度に「exercise〜?笑」と言い、エレベーターではなく階段を使えというメッセージをしきりに送り、何名かの訪日観光客を階段送りにしていた。それを横目に日本人としての矜恃を持ってエレベーターで上がり、登ったはいいものの日本史が分からなすぎて天守閣からの展望をぐるりと見た後爆速で降りた。ついでにハヌマーンのアルバムジャケットの写真になっている場所があるとの事で写真を撮りに行った。

「world's system kitchen」って天下の台所ってことか〜

思った以上に入っていいのかギリギリ分からない微妙な場所だったので出来るだけ手短に写真を撮り大阪城を後にした。

お昼ご飯を食べに鶴橋までは自転車を漕いだ。その日は湿気が凄く絶妙にもやがかっており、どことなく3~40年前の日本の映像のような雰囲気だった。自転車は右側通行なのがデフォルトなのかというレベルで逆走していた。

おっ!ってなった。なぜか冬なのに蒸し蒸ししていて汗をかいた

鶴橋の商店街に入ると、角曲がったらTWICEが流れているを4回繰り返した。ジヒョの新曲も流れていた。おばちゃんの客引きに負けて入店、ビビンバ一つ1000円。混ぜるのに手こずってる俺の代わりにビビンバ混ぜてくれたりした、おばちゃん達。サービスでライス多めにしてくれたりなど優しくしてくれた。

ビビンバはクソほど不味かった。
久々に給食を残して皆が昼休みみたいな気持ちになった。スープも何もかも全部が温く、書いている今でさえも不味かったと思い出せるほど強烈に食欲を下げる味わいだった。その上、店員のおばちゃんは2人揃って飯食ってるの見てくるためblank room soupみたいな状態になっていた。

お残ししたら1100円になってワロタ。俺が全て悪い。

なんならお冷が一番温かかったと思う
お相撲さん達が楽しそうに歩いててよかった

肩を落としながら電車に乗りこみ天王寺まで行き、そこから天王寺動物園の辺りを通りながら新世界へ。
そのまま新今宮辺りまで行き、釜ヶ崎を軽く撫でる感じで回った。

絶対ゴーゴーカレーの居抜きだ
天王寺動物園あたり、何となく上野に雰囲気が似てた
江古田、ワシントンDC、釜ヶ崎、それぞれの街のホワイトハウス
ナイスフィット
気になってウズウズした
寒くないようにね……
三階

新今宮からはずっと歩きながらホテルまで行き、15時にチェックインをした。前々日も2時間しか寝れておらず、その上夜行バスというのもあり、あまりの疲れからか横になった途端寝落ちして16時半ぐらいまで寝てしまった。

2泊するぞ
これぐらいが丁度いいんですよ

ちなみに今回の宿はこの動画を見て決めました。2泊で4600円。俺の人生はゆっくり、ずんだもん、猫ミームに支配されている。

宿の近くにあった東京チカラめし
東京にはもう無くて大阪のこの1店舗のみなのだとか

その後気を取り直して難波へ。
ミントレコードというレコードショップを見つけ入店。カシオペアのミント・ジャムスあったらエピソードになるし買っちゃお♪って思いながら入ったけど、2分ぐらいで普通に忘れて無心でディグってた。店員さんが電話越しで外国人に何かを説明してるんだけど、全部ルー語だった。
道頓堀やその辺まで行ってみる。あまりの人の多さに驚きつつも、なんとか今からバイト行く奴の顔か、迷子になった中国人の顔の真似をしながら必死に耐えていた。たこ焼きを食べるために並ぶかと思い通りの中を彷徨いていると、女性一人で行列に並んでいく姿を見て、(これは入りやすくてありがたい)と思い後ろから並んだ。ただ、食券機の前まで前方の女性が近づいた時、急に横に現れた彼氏がこれとこれを買えと伝えていて、彼氏のパシリでたこ焼きを買っていただけだったことが分かった。俺と松本人志だけが「待てと!」と言ってた。

親譲りのフェミニズムが騒いだ、一人心の中で

訪日観光客と一緒に道頓堀川を流れる遊覧船に手を振っていたら既に夜になっていた。
串カツかお好み焼き食べようと思ったけど飲み食いだとまあまあするからなと思い、もじもじしながら店選んでたが、ビール330円の看板を見てそれを決め手に入店。
普通にめちゃくちゃ美味しくて満足だった、嬉々として3000円を出した。しかも頼んだれんこん串(80円)じゃなくてチーズ串(120円)が来てちょっと得した。
頼んでいた豚肉(120円)がチーズになっていただけだった。
敵ながらアッパレ、大したもんや。

2日目に続く。

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