まとしゃん

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  • あれこれ

    ドラマー、ドラムテック、スタジオマン、ドラムの先生などなど。気付けばドラムで生きていた。ギャフン!そんな私がちょっとぼんやり考えたあれやこれやをまとめた手帖のようなもの。

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音楽のフォルム

 自分が携わったレコーディングの音源が完成した際。結果として、デモテープを超えてないと感じることがあります。  高い予算で丁寧に作ったはずなのに、本番に向けての準備として録音したデモの方が荒削りでもグッとくる、といったケースです。  本番だからこそ・・・演奏にも音作りにもさらに気を配って、隙のない音源を作ろうとする。  それが行きすぎてしまって、いつの間にか音楽のフォルムがぼやけてしまうんですね。  音楽のフォルムとはどういうものか。伝説のミキサー、吉野金次さんが著

    • 好きが大事

       楽器を買った人の話って、聞いていると面白いですね~。  「もうさ~、楽器屋に入ったら、おれのことずっと見てるんだもん!(楽器が)」とか(笑、  「だって、叩いてって言ってたんだもん!(楽器が)」とかね。  挙句の果てには  「恋に落ちたんだよね・・・(遠い目)」 などと言いだす始末。つまり、いかにその楽器との出会いが運命的なものだったか。みなさん罪悪感を振り切るように力説するわけであります。  まぁまぁ落ち着いて(笑)とクールダウンさせる反面、自分にも心当たりがあ

      • 個性とオリジナリティー 後編

        ドラムチューナーですがチューニングの方法は書いておりません。でもみんなあまり口に出して言わないような事を書いたつもりでもおります。ご了承ください。  前回、楽器から最大限に鳴りを引き出す方法を例にとって【個性】を考えてみました。  「楽器が良く響くように準備できていれば、おのずと個性は表れる。あなたのドラムも必ず持っています。」といったことを書いてみました。  そして、この楽器を、こうセッテイングして、こういう風に使いたいという部分では・・・「そこからはオリジナリティの話

        • 個性とオリジナリティー 前編

           僕が楽器の個性を引き出すために気を付けていること。  それは、振動を邪魔しない、ということです。つまり、打面のアタックの振動をどれだけ素直にドラム全体に行き渡らせるか、そこがポイントだと思っています。  まずは楽器をチェック。パーツ類のネジは緩んでないか?シェルは変形したり、割れがあったりしないか?エッジは滑らか?フープは曲がってない?ヘッドも、凹んだり破れたりしてないか?  これらはすべて素敵な振動を妨げる要素です。ここで異変があったら、速やかに対処しましょう。困った場

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          現実思考抄

           人生は3枚のカードであるーー。  大分前の話だが、神楽坂特集という見出しに惹かれ、手に取ったフリーペーパーで故藤本義一さんのコラムを読んだことがある。物書きのための研修講座をやっていた筆者が、年齢や発想力がバラバラなクラスを少しでもクリエイティヴにし、風通し良くするために、ある実験をしたところ、ことのほか成果を得た、という内容。  それは、生徒に 「現在、自分が書いてみたい物語を十分間考えてほしい」  そして 「今の十分間で考えたことを、五分以内で百字の文章にしてほしい

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