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働く神保町第2回

三省堂書店亀井崇雄さん(三省堂書店代表取締役社長・神保町ブックフェスティバル実行委員長)に聞きました(後編)

祭りは街をひとつにする。神保町ブックフェスティバルへの想い

DU:話は変わりますが、亀井社長はここのところ神保町との関わりが特に強くなってきていますね。

「社長になり、また神保町本社ビルを一時閉店した頃からいろいろな方々からお声がけいただくようになり、だんだん顔と名前が知られるようになり、そういった人脈から様々なお話をいただくようになりました。特に昨年から神保町ブックフェスティバル実行委員長を引き受けたのが大きかったです。」

DU:実行委員長は大変な役割ですね。
「まあ、あまり何もかもやろうとするのではなく、楽しみながらと思っています。
いままでは運営を外から見ている立場でしたが、いざ運営に関わってみると、やっぱりこれは“お祭り”なんだな、と。実行委員メンバーも、ボランティアなのにどうしてここまでやるの?というくらい頑張って、街の皆様と楽しみながら祭りを盛り上げるよう頑張っています。このみんなの“想い”で成り立っているイベントだということが、改めてよくわかりました。祭りを通じて街がひとつになる、だから続けていかなければならない。それがこの先2026年にオープンする新神保町本店にもつながっていくと考えています。やっぱり街が元気じゃないと、何事も始まらないですよね。」

「神保町ブックフェスティバルを通じて、この街の飲食店の方々と知り合いになる機会にも恵まれました。これからこの街をどうしていくか、一緒に本当に真剣に考える雰囲気、熱意を醸成していくとも務めだと思っています。」

神保町周辺はネタの宝庫
「小川町はスポーツ、お茶の水は楽器などの音楽、神保町は本。そしてカレーショップ、いい居酒屋に中華と、これだけ良いコンテンツが集まっている街は、なかなか他にはないのではないでしょうか。だからこそ、もっと相互連携しながら、この良さを守っていく。これからはどうやって繋がっていくか、そのアイディアが必要。特に若い人が出てきて活躍する素地が、これからの課題ですね。

DU:若い人にこびるのではなく、ですね。

「そう。こびるのではなく、良さに気がついてもらいたい。そのためにどうするかですね。私は本の世界の人ですが、違う業界の方々とも一緒になって考えていきたいです。
昨年、ビクトリアさんとクーポンで連携したのですが、だいぶ書店からの送客は成功しました。こちらとしても、書店に行けばいいことあるということを知ってもらう良いきっかけが作れたと思っています。もっと相互送客できるアイディアが欲しい。たとえば音楽とも何かやりたいですね。」

カロリー焼きはソウルフード
DU:最後に好きなお店を教えてください。
「キッチンカロリー。あちらのカロリー焼きは、ほんとにカロリーが高いのですが、お腹いっぱいになりますし、仕事への活力源です。いまでも時々無性に食べたくなって出かけます。カロリー焼き、あれは他所にはない、唯一無二のジャンルですね。」

「あとは焼き鳥の八羽。焼き鳥はもちろん、実はあそこはお刺身も最高なのです。家族経営ですが、おかみさんのホスピラリティがとにかく素晴らしい。父の代から、長年通っています。出版社の方も人も多いので、仕事の話は気をつけないと行けないのですが、いいお店です。他にも、新世界菜館、三幸園など中華の名店もたくさんあります。」

DU:キッチンカロリー、私も無性に行きたくなりました。本日はありがとうございました。新神保町本店、楽しみにして

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