#6 電車を素手では止められない
今回は、大きなものへの小さな抵抗のお話。
#3と関連するところがあるので、まだ読んでないよーという方は是非↓
全4回を予定している、運動方程式シリーズ第3弾、止まらない編です。
運動方程式とは、質量mの物体に力Fを加えると、物体は加速度aで加速するというものです。
ちなみに、式で表すとこのようになります。
ma=F
加速とは言うものの、物体が進む方向と反対の向きに力を加えると減速していずれは止まったり、反対方向に運動したりします。
例えば、電車が駅に停車するときのブレーキがこれに当てはまりますね。
さて、前回までの運動方程式シリーズでは力Fや加速度aに焦点を当てることが多かったですが、今回は質量mに注目してみます。
運動している物体と反対方向に力Fをかけて止めようとすると、質量mが大きいほど物体は止まりにくくなります。
「踏切で今にも電車に轢かれてしまいそうな子猫を助けたい!!だからおれは電車を止めるんだー!!」と言って素手で電車に立ち向かっても、1人の力では無理がありますよね。
あ、決してこんな無茶なマネはしないで下さい(笑)
少し雑な説明にはなりますが、何を言いたいかというと、
デカくて存在感のあるものを自分でどうこうすることができない
ということです。
自分1人のちっぽけな力では状態を変えることができない、声を上げたところで大して気に留めない、豪華客船並みの無言の圧力を放つもの…
社会だとか同調圧力だとか大企業の組織体制というのは、きっとこれのうちの一つなのではないかと思います。
変えようとしても変わらない。変えられない。
これらに対して、「ムリだー」と立ち向かうのを諦めて大人しく従い、流れに身を任せるのも一つの選択肢としてあるでしょう。
ただ、個が大切だと世間で言われてきている中で、それは如何なものかと。
自分らしく、個を大切にしたいのならば、醜い姿であっても立ち向かい続けたり、いっそのこと逃げ出してもいいのではないでしょうか。
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