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医学部受験、面接対策のコツ Part4 *”告知・リビングウィル・尊厳死”編*

割引あり

     〜頻出トピックをモノにする〜

これが出る!という問題を揃えている「医学部受験生、面接対策のコツ」シリーズ!!自分なりの考えを育てることが、とにかく大事。だから早く必要なトピックに触れ、暇な時間に自問自答してみましょう。

Part2からは知識を要する問題に応えていくトレーニング。トピックの知識・情報を確認したら、争点の明確化、そして自分の考えをまとめる。アイデアは、ざっとノートに記録しておこう。

キメる順番は、コレだ!

 必要知識の確認! → 争点の明確化!→ あなたの考え!

今回は、”死”に関するトピックだ。ここで必要な知識を確認しよう。理解出来ない部分は、自分でさらっと追加検索して確認しよう。

<必要知識の確認!>

1.キューブラー・ロスの”死の受容のプロセス”

末期癌の告知などを受けた患者は、どんな気持ちか。単にショックを受けるだけではない事を、医療者はよく理解しなければならない。
自分が近い将来死ぬという事実を受け入れる迄に、患者の心に起きる死の受容のプロセスを、アメリカの精神科医キューブラーロスが発表した。
第1段階 否認(否認と孤立)
死ぬ運命である事実を否定する段階。周囲の人からから距離をおくようになる。→「自分が死ぬなんてありえない。嘘だ。そんなはずない」
第2段階 怒り
「どうして私が死ななければならないのか」と怒りを感じる。怒りを、周りの人へ向ける。
第3段階 取引
なんとか死を避けられないかと葛藤し、交換条件をだし、取引をする。神や仏や超自然的なものにすがる傾向がある時期。(冷静に考えられない状況のため、一人で考えると、間違った決断をしてしまうこともありうる)
第4段階 抑うつ
取引をしても、死は避けられないとわかり始める。気持ちが落ち込み、うつ状態になる。
第5段階   受容
自分の死を受け入れられるようになる。

2.ターミナルケア(終末期医療)

末期癌患者など死をまじかにした患者さんが、QOL(Quality of Life) を保ちながら、尊厳をもって生きる為の医療。患者本人の意思を尊重し延命拒否の意思があればそれに添い、ペインコントロールを上手に使い、出来るだけ希望する生活を送れるようにサポートする医療。

3.リビングウィル


病気や事故などで回復の見込みがない状況でも、現代の医療では、延命させることが可能である。しかし死を目前にした場合、患者本人は自分の希望を医療者に伝えるすべが無い。リビングウィルは、生前意思、つまり意思を示せるうちに延命治療の選択について記しておくもの。(実際に救命救急などでは、延命の希望があるかどうかわからない患者が運ばれてきた場合、医療者の意思で治療しない訳にはいかない。人工呼吸器や点滴などを駆使して、とにかく救命するしかない。なぜなら、患者が、”どんな事をしても命だけは救って欲しい”と希望する場合がないとは言えないからだ。)

4.尊厳死と安楽死


尊厳死とは、回復の見込みがない患者の意思に基づき、医師が治療を開始しない、または治療を終了させ(点滴や人工呼吸器、人工透析などの生命維持装置を外すなど)人工的な延命措置をせず、自然な死を迎えさせる事。消極的安楽死と言われる。
安楽死とは、回復の見込みがない患者で、痛みや苦痛の激しい場合に本人の意志に基づき、薬物投与などで人為的に死を迎えさせる事。日本の法律では認められていない。積極的安楽死と言われる。

知識の整理はできましたか?それでは面接の質問にはいりましょう。争点を明確にして、自分の意見を探りましょう。

面接質問1 〜告知〜
「患者に末期癌である事を告げるとき、どのようなことに気をつけますか?」

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