作品紹介:未来逆算思考
お台場にある日本科学未来館の常設展示としてつくられた、全長10mぐらいある巨大なボードゲームです。プロジェクションマッピングで表現されたビデオゲームでもあり、そしてもちろん、ものすごく本気の科学展示です。
未来に実現したい状況から逆算して今すべきことを考える「バックキャスティング思考」を伝えるための展示ということで、「思考法を伝えるためのゲーム」という日本科学未来館からもらった課題がそもそも面白いなと思いました。でも確かに、スポーツゲームをプレイしているとそのスポーツの主要な戦略が頭に入るように、ゲームはそういう「単線ではないロジック」を伝えることに向いているメディアだと思います。
ドロッセルマイヤーズが担当したのはゲームデザインと全体のディレクション。他にも建築デザイナー、工務店、作曲家、イラストレーター、デジタル系ゲーム会社など様々なプロフェッショナルの混成チームでした。
ゲームを娯楽以外の用途に活かすことや、ゲームデザインという技術を一般社会に開いていくことには今もずっと興味があります。『未来逆算思考』はそういう取り組みを一度、全力で、大きなステージでやらせてもらえたという点で、貴重な経験になりました。