ひとり親家庭への関わり
~じぶんだけのいろって~
早いもので、今年もあとわずか。
今年もどんな年だったか思い返しています。
なんとなく年末年始は家族で過ごす家庭も多い中、家族のかたちも年々変化していると感じます。
ニュースでも子どもの親権の共同親権について、また、夫婦別姓についてなど、子どもを抱える家庭にとって関心が高い話題が尽きないですね。
普段、地域子育て支援拠点にいる横浜子育てパートナーは、親子や地域等のつなぎ役をしています。そんな私たちも様々な活動の中で家族のカタチについてお話を聞く機会が沢山ありました。
お話を聞く中で、子育てをしながら家族別々の生活の道を選んだ方や病気などによりひとり親になられた方、結婚出産を経て、パートナーシップの変化があり悩んでいる方もいらっしゃることを知りました。
拠点が安心して話せる場であると同時に、どんなことができるか、どんなことがあったらよいかなどを一緒に考えたり、必要な相談先を紹介したりつないだりするのも大きな役割だと感じます。
親がひとりで大変な状況を抱えていたり、今までがんばりすぎていたのではと感じる方も多く、日常でほっと一息つける場でありたいと常々思います。
また、地域の親子への支援の一つに、ひとり親家庭等への配食支援(シェアねっと)があります。
親子にとって身近な場所で配食を行うことで日常の生活の中で、安心して子どもを遊ばせながら、食品を受け取れる良さもあるようです。
親同士が、話や情報共有ができたらとの思いで、毎月配食日をある程度提示して、自然に交流がうまれるようにと願っています。その願いも段々と浸透し、偶然居合わせた方同士、近況の相談が始まったりもしています。お互い気兼ねなく話せる仲間が本当に心強いとのこと。
親が大変な時は、専門機関でしっかりと寄り添ってもらいながら、生活や子どものこと、制度サービスなども相談できているとも教えてくれました。
新しい生活にも慣れてひと段落つくことができると、親同士の交流も望まれるようになります。
親同士の交流の場としては、『ひとり親交流カフェ』といったおしゃべりの場や、地域の親子や学生、高齢の方まで、みんなで一緒に過ごせるように『よるによる会』といったカレーを食べる場なども行っています。
ボランティアさんの力を借りて段々と地域の様々な場で浸透し、交流がひろがっています。
毎月の食品の運搬や整理整頓、よるによる会の調理や配膳、子どもたちと一緒に遊んでくれるのも地域のボランティアさんなのです。
様々な地域の方の温かな関りによって支えられていることに日々感謝しています。
そんな中、いつでも親はちょっぴり疲れていても自分のことは大丈夫と話し、子どもは何を食べたいかな、子どもが好きだからこれにしよう!などいつでも子ども優先な様子を見聞きします。
私たちは、
「子どもももちろん大事だけども自分も大事にしてね。無理しないでね。」
と毎回伝えています。
地域の人の力を身近に感じ、温かな人のぬくもりや気配を親子はさりげなく感じられている様です。
この様な配食支援の輪が、他地域にもたねが飛んでいて親子にとって大変心強いです。
先日、図書館をぶらぶら。
そのままの自分でいいのだと思える気持ちが温かくなる絵本に出会いました。
レオレオニさんの『じぶんだけのいろ』という絵本。
初版は1975年。時代は変われど伝えたい思いは変わらずでしょうか。
というメッセージ。
自分とは何者なのか?自分の個性を認めるって?本当の自分ってなんだろう。
などなど読んでいくと、カメレオンのイラストの鮮やかさやストーリーの温かさに癒されながらも、たくさん考えさせられました。
人間は考える葦である…
これからも拠点が親子にとって何ができるか、何をしたいか、何があったらよいかなど考えられる場でありたいです。
より身近な地域で親子が支えられ、力を蓄え将来の子どもたちへとさらにつながっていくことを願っています。