2022観戦記 5.アビスパ福岡vsサガン鳥栖
初のフライデーナイトJリーグでの九州ダービー。試合内容の盛り上がりとしては、ピッチ内外とも今ひとつだったかなという感じですかね。
フォーメーション
アビスパ福岡
サガン鳥栖
基本情報
明治安田生命J1リーグ 第6節 アビスパ福岡vsサガン鳥栖
2022年4月1日(金)19時キックオフ
前半
鳥栖ボールでキックオフ。序盤から鳥栖がボール保持する展開。一方で、福岡はキックオフ直後こそ、前線から強くプレスをかけたが、基本的には構えて守る形で入ったように見える。
鳥栖の特徴としては、朴一圭がビルドアップに積極的に絡んでくるので、福岡としては慎重な入りになったかと思う。
また、中盤の小泉、福田の2枚が攻撃では積極的にライン間に入ってくるし、守備でも運動量を見せてくるし、厄介極まりない。
4分のシーンは、朴一圭がビルドアップに絡み、左サイドに展開。福岡のプレスが寄せられたことで中盤がぽっかり空いてしまう形となった。
前半は両チームとも睨み合いという感じ。お互いにファウルが多かったこともあり、なかなかリズムが出ない印象を受けた。特に福岡の選手は手を使いすぎだと思う。この試合に限った話でもない気がするけど。
また、福岡としては、ルキアンにボールが入らないのが大きな課題。入ったとしても味方の選手(特に山岸)との距離感が遠く、なかなかフィニッシュに絡めない。
とはいえ、22分福岡に決定機。左サイドでボールを奪った福岡が中村からのダイレクトのスルーパスで田中達也が抜け出す。ボールがサイドに流れてしまったことで、鳥栖のディフェンスも帰陣してきたこともあり、シュートは正面をついたが、ようやく狙いたい形が作れた。(慌てずに、志知に出しておけば、とか、ルキアンに通せればとは思ってしまうけど、シュートの判断自体は悪くなかったと思う)
29分、前のパスミスから鳥栖にチャンス。シュートを打たれなくて福岡としては助かった。このシーン以外にも芝に足を取られているのか、滑る選手も多い気がした。芝の問題はずーっと続いているので、なんとかならないものか。スタジアムの改修もそうだけど、せめてピッチ上だけでも。。
(余談だけど、北九州は本城時代からベストピッチ賞取るくらい、素晴らしいピッチを持っているので羨ましい限り)
32分の湯澤のタックルはプレミア並みの深いタックルで笑ってしまった。(危険なタックルなので怪我に繋がらなくて良かった)
38分、山岸が福田の横パスを引っ掛けたところから福岡がチャンスを作る。抜け出した山岸から田中、中村と繋いで、左サイドに侵入。ただし折り返したボールにはルキアンしかボックス内に入れず。。
セカンドボールを拾ったクルークスのシュートも完璧なブロックで防がれた。
42分には右サイド深い位置からのFKをクルークスが直接狙うも、ゴールを陥れることはできず。前半の終盤は、鳥栖が攻勢を仕掛けるものの、枠内シュートまでには至らず。足を滑らせたり危ない場面もあったので、福岡としては助かった。
前半は0-0で終了。とにかく睨み合いという感じの前半。
お互いに無理はせず、出方を伺いながらの45分だったように感じる。
福岡としては、ボールを奪った後の形をほとんど作ることができず。ダイレクトで前線のスペースに走り込ませる以外には前線でタメを作ったり、中盤や後ろでボールを保持したりという場面がほとんど作れなかった。
一方の鳥栖は小泉と福田の中盤が豊富な運動量で攻守に存在感を見せた。一方で、サイドに展開した後の崩しだったり、ゴール前へのボールの供給だったりは、ボールを支配した割には限定的だった。実際シュートも1本に終わっていたし。
いずれにせよ静かな前半だった。後半の爆発に期待したい。
後半
福岡ボールでキックオフ。
後半最初のシュートは福岡。左サイドのスローインからカットインした田中達也がシュートまで持ち込むも、枠外。
50分、鳥栖のサイドからのボールを跳ね返したボールをルキアンが粘ってキープ、左サイドで追い越した田中達也が左足のクロスを供給。中で待っていたクルークスが左足でシュートを放つも、田代のカバーリングに阻まれた。
53分には鳥栖に決定機。垣田が頭で落としたボールを菊池がキープして、後ろから堀米。福岡の4-4-2の右側4枚の間に入り込まれる嫌な形。前からのプレスがかからない展開となったところで、構造的に弱い箇所を突かれた。ラインが下がりがちになっているので押し上げたい。
福岡は宮からのロングボールからいい展開をいくつか見せられるように。ライン間に山岸が顔を出すことで、田中達也や志知の押し上げを引き出せるように。
60分には鳥栖が最初の選手交代。宮代と本田風智(めっちゃ久留米顔)を投入。一方で福岡もシーズン途中加入の柳を右サイドに投入。湯澤の攻撃参加のタイミングや精度はこの試合、あまり効果的ではなかったので右サイドの活性化を期待したい。
69分、福岡に先制点!!
クルークスの右足のクロスにマイナスで受けた山岸のシュートのこぼれ球にルキアンが反応、こぼれてきたボールに中村駿が詰めてゴールネットを揺らした。が、VARでオフサイドの判定。。
去年VARで救われてきた揺り戻しですな。。まあただ中村駿にボールが渡る前に触ってる前線2枚のどちらかが決めてくれー笑
77分にも福岡に惜しいチャンス。右サイドのコーナーキックをグローリが合わせるも惜しくも枠外。ロングボールやセットプレーでチャンスを作る。
主審が流し気味なのと、選手が滑っているのもあってちょっと危ないコンタクトが多いなという印象。宮のタックルは足を引いてないし、両足揃ってるし、レッドカード出なくて良かったって感じなのかもしれない。
86分に城後と金森を投入。運動量を考えたら、もう少し早い時間で投入しても良かったのではという交代。前線の運動量を上げて、ルキアンに入った後のボールを拾いたい。
鳥栖も藤田、中野を投入。城後と藤田がダービーのピッチに立つのは結構熱いですな。
結局両チームとも大きなチャンスは作れず。カップ戦があったとはいえ、中断期間明けのリーグ戦、ダービーマッチとしては少し盛り上がりにかけたかな?という感じ。
雑感
福岡は今日も得点が取れず。今日もVARで得点が取り消しになったとはいえ、それ以外で決定的と言えるようなシーンを作り出せなかった。攻撃のスタートが基本的に前線へのロングボールからなのに、セカンドボールを拾うことがほとんどできず、リズムを作り出せなかったと思う。山岸もルキアンもロングボールを収めるのは抜群にうまいのだが、流石に1枚で孤立してしまうと時間を作ることができず。
前線2枚の立ち位置が被っている場面が多く、サイドの選手も含めた4枚の役割(最終的に誰に点を取らせるのか)を整理したい。
鳥栖は前節のガンバと違い、無理な繋ぎからボールを失うことも少なく、福岡の狙いとするカウンターを打つ場面も限られた。
また、前線と中盤より後ろが間伸びしてしまう場面が多かったように思う。スタートは金森として、前線からもう少し積極的に(多少無理をしても)追いかけて積極的に押し上げてを狙っても良かったのでは、と感じた。
連戦続きなので、難しいところだけど。
ただ、柳が加入後、すぐに試合に絡めたのは良かったと思う。対人守備では強さを見せたし、攻撃の面でも効果的な顔の出し方をしていた。攻撃の精度はこの試合では持ち味発揮できなかったと思うけど、これからに期待したい。
一方で鳥栖は選手が抜け、監督が変わってもポゼッションをベースとするサッカーを進化させているのがすごいなと。去年からいた選手ができるのは当たり前としても、田代だったりジエゴだったりってこんなに繋げる選手だったっけ?という感じがした。
ただ、今日の試合で言えば、ライン間で受ける選手がいつもに比べると少なかったかなというのと、サイドでの攻防で飯野の良さがなかなか出せなかったりと勝ちきれていない現状が同じく出たのかなと思う。
それと垣田はせっかくフィジカルあるんだから、もっと強引にシュート打って来られると相手としてはもっと嫌なんじゃないかな。
両チームなかなか勝てていない(負けてもないけど)っていうチーム状況が出たダービーだったかなと。まずは残留目指して、両チーム頑張ってほしいところです。
あとは金曜開催とはいえ、1万人を割っているのは厳しい。。コロナ禍でなければ。。
以上、スコアレスドローという結果を知った上で見たので感想も限定的になりました。
今週はミッドウィークもリーグ戦、鹿島をホームに迎えるのは厳しい日程ですな。ただ、去年ホームで鹿島に勝った時には、前線に三國を立たせてたような状態だったので、それに比べれば遥かにチーム力は上がっているはず。
明日はリアルタイムで見られるようお仕事頑張ります。
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