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資産運用③ 積み立てNISA

資産運用の第3回は積み立てNISAです。
比較的始めやすい投資の一つであり、投資の入門におススメです。

積み立てNISAとは?

NISAとは、Nippon Individual Savings Account 少額投資非課税制度と呼ばれるもので、国が投資を活性化される目的で始めたものです。
この中で積み立てNISAは、毎年40万円までの投資ならば税金が免除される制度になります。
通常、金融商品の運用利益には約20%の税金がかかりますが、積み立てNISAでは、年間40万の投資までは利益分が非課税になります。
積み立てNISAで投資できる商品は、金融庁が選定したおよそ120本の投資信託のみとなります。
最大20年間の長期の非課税投資が可能なため、こつこつ積み立てるのに向いています。

メリット

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税金面でのメリット
① 運用益が非課税

通常、金融商品の運用利益には約20%の税金がかかりますが、利益分が非課税となります。年間40万が最大20年間運用益非課税で運用できます。

投資スタイルとしてのメリット
② 投資先の選びやすさ

投資信託などの中には非常に悪質な商品もありますが、積み立てNISAは選べる商品は限られており(180本もありますが)、その中で選ぶだけなので初心者も始めやすいです。
商品は、投資信託とETFのみで、iDeCoで選べた定期預金はありません。

③資金の流動性

いつでも下ろすことができますので、流動性が高く、非常時に現金化できます。
余剰資金が少ない方でも始めやすく、途中でやめることもできるので入門としておススメです。

③ ほったらかし投資
一回設定すればそのまま放置するだけでも可能なので、損得が気になってしまう性格の人には、精神的に優しい投資スタイルとなります。
また、投資スタイルは月1回の定額投資になるので、投資信託での安定的な損をしにくい投資を行えます。後述しますが、これをドルコスト平均法と言います。

デメリット

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① 元本割れのリスク
投資先の運用成績が悪ければ、元本割れを起こすリスクがあります。

② 大きな利益は期待できない
年間40万(月3万程度)までの投資しかできないため、20年最大額で積み立てても元本は800万程度にしかなりません。故に利益もある程度までしか期待できません。

③ 商品のスイッチング(乗換え売買)ができない

保有している金融商品を売却して得たお金で別の金融商品を購入することができません。年間40万の枠内のみでの購入となります。

④ 積立額が固定されている
基本的には「定期的」に「決まった金額ずつ」購入するので、株安や株高などの状況にかかわらず買い続けなければなりません。
投資は安く買って高く売るのが基本ですが、この状況に合わせて買うスタイルにはあまりあっていません。(年間40万の範囲で、月ごとに買う額を調整することは可能です。)
一方、初心者ではこの判断自体が難しく見誤りますので、長期に同じ方法で買い続けると平均化され、損はしにくくなります。
また、数量固定ではなく額固定なので、自動的に安い時は多く、高きときは少なく買うことになります。これをドルコスト平均法と呼び、投資スタイルの中でも比較的安全な方法とされています。

おすすめの対象者

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① 投資初心者で株を選ぶのは難しいと感じている方

② 投資に興味がある方が何から始めればいいかわからない方

積み立てNISA投資商品の例

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積み立てNISAでは20年間の中長期で積み立て投資するため、今後20年間の安定した発展が望める投資先が望ましいと考えられます。

日本株
一般的には日本は現状では衰退国家、あるいは成長停滞国ですので長期投資先に向かないとする意見があります。
(1) eMAXIS Slim 国内株式インデックス (日経平均系)
上場企業の株価平均の日経が選ぶ大企業の平均と連動したインデックス投資です。eMAXISslimは手数料が安く人気の商品です。
(2) たわらノーロード TOPIX (TOPIX系)
TOPIX(東証1部上場企業)に連動したインデックス投資です。

米国株
基軸通貨ドル保有国であり、世界最大のGDPの世界最強国家の株になります。GAFAやベンチャーもあり、少なくとも10年は発展が予想される投資先とする意見があります。
(1) eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
アメリカの上位500社(SP500)に分散投資するのと似た効果があるインデックス投資で、定番の投資信託です。
(2) 楽天全米株式インデックスファンド
S&P500同様に、アメリカの上位企業に分散投資する効果があります。バンガードETFになりますが、急落時VAT機能あります。

先進国株
米国、欧米、日本など、先進国で安定した成長が望まれますが、欧米や日本など先行きが読めない国も含まれます。
(1) eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
日本を除く先進国株式に分散投資する商品です。

全世界株
成長し続けている世界全体の成長にかけるので、ローリスクローリターンであり最も無難と言う意見があります。現状は米国株式が大きな比率を占めます。
(1) eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
全世界成長に投資する分散投資の商品です。6割程度はアメリカに投資することになります。

このほかに、債券(国債など)や国内不動産投資信託(REIT)などもあります。債権は、利率が低いが安全資産とも言えない(不況でも値下がりする)ので、NISAで利用するメリットは乏しいかもしれません。

iDeCoと積み立てNISAの比較

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① iDeCoは所得控除の節税メリットが大きい
iDeCOは所得控除が可能なため節税効果が強く、老後資産の形成にきわめて有効です。途中で下ろせず流動性が低いため、余剰資金の範囲内で行うことが必要です。

② つみたてNISAは流動性が高い
いつでも下ろせるためから、貯金が乏しくても安全に投資が可能です。

資金的に余裕があればどちらも併用して積み立て、資金が必要な時に積み立てNISAから引き出すのがよいです。

まとめ

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積み立てNISAは、投資の入門におススメの比較的安全で失敗のしにくい投資になります。
投資商品の選択は、様々な意見がありますので、自分で調べて納得のできるものを選びましょう。

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