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【医師解説】NMN・NADのヒトでの安全性、代謝への影響について

ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)はビタミン B3 の一種であり、エネルギー産生、DNA 修復、遺伝子発現など、多くの重要な細胞プロセスに関与する分子であるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の前駆体です。


研究によると、加齢に伴いNAD+のレベルが低下し、加齢に伴う健康問題の原因となる可能性があります。NMNを補給することで、NADレベルを上昇させ、老化による悪影響を防ぐことができる可能性があります。


動物実験では、代謝の改善、エネルギーの増加、ミトコンドリア機能の改善など、NMNのアンチエイジング効果に関して有望な結果が示されています。ただし、ヒトにおけるNMN補給の効果を完全に理解するには、さらなる研究が必要です。


日本の健康な成人男女30人を対象に実施された研究では、NMN摂取の安全性と代謝への影響が確認されています。


この研究では、参加者は 1 日あたり 250 mg の NMN またはプラセボを 12 週間与えられました。 安全性と代謝への影響を調べ、血液中の代謝物レベルの変化を質量分析計を使用して監視しました。結果は、NMNの摂取が血中NADレベルの増加につながり、NMNグループまたはプラセボグループのいずれにおいても重大な有害事象が観察されなかったことを示しました。


この研究の発見は、NMNを使用したアンチエイジング研究を進める上で重要であり、肥満、糖尿病、腎不全、心血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、加齢に伴う認知機能低下などのさまざまな疾患の医薬品へのNMNの応用、および SARS-CoV-2感染については、今後調査中です。 今回明らかになった日本人におけるNMNの安全性と代謝効果は、臨床応用の基礎となる重要な知見です。

青山メディカルクリニック 院長 松澤 宗範


参考文献:
論文名:Oral administration of nicotinamide mononucleotide is safe and efficiently increases blood NAD+ levels in healthy subjects

著者:Keisuke Okabe, Keisuke Yaku, Yoshiaki Uchida, Yuichiro Fukamizu, Toshiya Sato, Takanobu Sakurai, Kazuyuki Tobe, Takashi Nakagawa,

掲載誌:Frontiers in Nutrition

・院長プロフィール
総合内科、形成外科、美容皮膚科、美容外科。
がん診療に関しては10代の頃に母親を末期癌で亡くした経験と形成外科で癌術後の再建で患者様と日々関わることで、早期発見、予防医療の重要性を痛感し、がん検査や治療も行っている。
疾患の種類を問わず、アンチエイジングまで幅広い患者様に対応し、体の内側・外側ともに健康に綺麗にをモットーにしている。

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