見出し画像

HSP(繊細さん)の医師の強みと弱点

皆さまこんにちは
コユキまいです。

今日は前の記事で出てきた
「HSP」のお話をしたいと思います。
HSPとは

「Highly Sensitive Person」
(ハイリー・センシティブ・パーソン)

の略語で
「繊細(敏感)な人」
などと訳されることが多いのですが
ヒトのもつ感覚
(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚、第六感など)
の一部が優れていて
他の方よりも
察する能力が高い人がいます。

逆に、感覚が鋭すぎて
疲れやすかったり
相手の感情がわかってしまうので
先回りして
必要以上に相手に寄り添いすぎて
他人中心の生活になって
自分を大事にできなかったりします。

また、
みんな同じ感覚がある思っていると
察してくれない人に対して
イライラしたりします。

大体5人にひとりと言われていて
チェックリストをすると
自身がその傾向があるか
がわかります。

(HSPチェックリスト、などで
 検索すると沢山出てきます)

私は傾向は強くないものの
中程度のHSP傾向があり
話している相手が
今私に対して
ポジティブに思っているか
ネガティブに思っているか
などのことは
なんとなくわかります。

こちらが緊張していると
この感覚は鈍くなるので
比較的リラックスしているときに
感じることができます。

ヒトの感情以外に
私は匂いに敏感です。
多分味覚も比較的敏感だと思います。
これは、ヤバそうな食べ物を
察知する能力でもあります。
ただし、お腹がすいていると
なんでも食べちゃうので
この能力は発動しません(笑)

で、ですね。
医師をしていて
HSPであることのメリットは
患者さんの考えていることを
比較的感じやすいことです。

なので、こちらの説明が
理解できていそうかどうか
ある程度分かります。

ただし、
患者さんが病気のことで
不安になったり悲しんだり
そんな感情は
共有するとしんどくなるので
シャットダウンしています。
だから傍から見たら
ちょっと冷たい人のように
見えることもあるかもしれません。
これは防御反応ですね。

もしかしたら、
緘黙症や
緊張して頭が真っ白になったりするのも
防御反応のひとつ
なのかもしれません。

医師がHSPであるデメリットは
やっぱり疲れやすいことです。
ヒトの感情が渦巻く病院にいると
ものすごく疲れます。
多分HSPじゃない人とは
比べ物にならないぐらい
すごく疲れます。

だから、家に帰ったら
何もしたくない。
というか、何もできない。

ただ、家ではまた
家族からの
ああしてほしい、こうしてほしい
という感情が流れ込んできます。

だから
あー、ダメ。
と思ったら寝ます。
それしか逃げ場所はありません。
だからHSPの人は
寝るのが好きな人は
多いんじゃないかな?と
思ったりします。
どうなんでしょうね?

というわけで
この特性を持った私は
自身の経験が積まれていくにつれ
迷える患者さんが集まる
駆け込み寺的な
外来をすることになっていきました。

他の病院や先生に
かかっている人が
どうもしっくりこないので
私の外来へ回されて
(優秀な看護師さんが
 この人は
 私に回したほうが良いと
 根回ししてくれます)
お話をすると
笑顔で帰ってくれる
といったことが
繰り返されるようになりました。

お役に立てるのは嬉しいのですが
正直、
外来はほんとに疲れるので
少しずつ枠を減らしていくしか
ありませんでした。

繊細な感覚は
もう一つ、
手術にも生かされていたように
思います。

手術というのは
正直おなかを開けてみて
何が出てくるかは未知数なので
毎回違います。
そういう面では
新しい環境が苦手な私にとって
決して積極的にしたいもの
ではなかったのですが
経験を積むごとに
どうもほかの人たちより
センスがあるというか
危機回避能力が高い
ということがわかりました。

センス、って言ってしまうと
感覚的でアバウトなのですが
言葉で説明できない
なにかがあって
何か違う、とか
ここは危ない、とか
なんかそんな感じです。

今はカメラの手術が多くなって
上手な人の手術を観たり
手術解剖学と言って
手術の手順をみんながわかるように
理論的に説明できるように
なってきているのですが

昔は先輩に聞いても
いつもこうやってる、ぐらいしか
答えは返ってこなくて
この「なんとなく」
の感覚が結構大事でした。

なので、
手術はうまい下手ってあるのか?
と言われると
「あります。」
としか言えません。

ただし、
標準的な手術は
今では誰でも安全にできる
手順が完成していて
大きな違いはありません。

手順通りにいかないときだけ
術者の技量が関係してきます。

あと、
優しい先生が
手術も上手とは限りません。

愛想わるいけど
手術は上手っていう先生も
やっぱりいます。

医者選びって難しいですよね…


今日も最後までお読みいただき
ありがとうございます。

コユキまい

デイヴィッド・ホックニー展、行ってきました












この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?