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人ではなく、しくみに焦点をあてる

心理的安全性を担保するために、人を責めないようにしています。何か問題が起こったとき、一方的に責めるのではなく、相手にまず話を聞くところから始めます。話を聞かずに一方的に責めると、相手の心は貝のように閉じてしまいます。

問題が起こって、解決したいとき。事実を確認したいとき。そういうときは、人ではなく、しくみに焦点をあてます。

これがなかなか難しいのです。問題があったとき、犯人捜しが始まってしまうのですよね。犯人探しになると、人は話してくれなくなるのです。

誰でも、人を悪く言うことは避けたいものです。自分の未熟さを誰もが認められるわけでもありません。向き合うのは勇気が必要ですから。

まず、話を聞く方の心構えとしては、優しいリラックスした雰囲気をつくるようにします。そして、犯人捜しをしているわけではなく、しくみの見直しをしたいことを丁寧に説明します。

例えば、「患者さんに迷惑がかからないように、改善したいのです。ですから、原因を知りたいんので、状況をお話しして協力してもらえませんか?」というような言い方をします。

相手は、自分ではなく、しくみに焦点があたると、自分を責められる心配がなくなるので、少し安心するはずです。自分の評価を下げられるわけではないと理解すれば、きっと話しやすくなるでしょう。しくみが原因だと考えるようになれば、自分がダメなわけじゃない、改善できるかもしれない、と希望も持てるようになるでしょう。

ただ、これは普段からの雰囲気が大事です。普段から、小さな問題があっても一緒に助け合おうという姿勢がないと、なかなか信じてもらえません。小さなことも助けてくれないのに、大きな問題がおこったときに助けれくれるとは思えませんからね。
日常の些細なことでも、人を責めない姿勢をみせておく必要があります。

心理的安全性は、すぐにできるものはなく、普段からのコミュニケーションの積み重ねの結果、できるようになるものなのです。





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