相乗りタクシーで高齢者の通院問題を解決する(パート2)

以前、「通院に苦労している周辺地区高齢者と集客に苦労しているタクシー業界を結び付ける相乗りタクシー」について投稿しました。

この件を調査している過程で逆のパターンがあることを知りました。近くの病院への通院、行き先が近過ぎるためにタクシーが来てくれないケースがあるのです。
この問題にも相乗りタクシーが使えるのではないかと考えています。

行き先が近すぎてタクシーが来てくれない!?

私の地元新発田市金塚地区は新発田市中心部から約10km。金塚駅を中心に半径3kmの範囲に集落が点在しています。
金塚駅の近くに笹川医院という地域唯一の病院があります。通院手段は主に車です。免許証を持っていない高齢者は通院に苦労しています。

そこでタクシーを呼んで笹川医院まで送ってもらったら、と思うのですがタクシー会社はそれを受けてくれないのです。市街地から10km走って送迎しても、もらえる金額が千円前後では割に合わないからです。
市街地だと近距離でも来てくれますが、市街地から遠い地域では行き先が近すぎるとタクシーが予約を受けてくれないという問題があるのです。

相乗りで距離を稼ぐ

近すぎてタクシー会社にとって割りが合わない。それなら相乗りしてタクシー会社が受けられる程度の距離を乗車すればいいのでは。つまり、

・通院する曜日と時間を固定する。
・その曜日、時間で通院する高齢者の申込を受け付けて、それをまとめてタクシー会社に依頼する。

複数の集落から高齢者をピックアップして笹川医院まで送ることで距離を稼ぐのです。

画像1

上記の例は4人を送迎して走行距離5.1km、運賃が2千円を超える例です。これならタクシー会社は受けてくれます。
一人当たりの運賃は片道543円です。利用者もこの金額なら許容範囲だと思います。

相乗りタクシーの課題

前回も書きましたが相乗りタクシーには”1つの運送契約”という法的制約があります。つまり

・申込みを取りまとめる受付窓口が必要
・運賃をまとめて支払う取りまとめ役が必要

なのです。スマホ世代であればSNSとキャッシュレスの割り勘機能を使って簡単にクリアできます。しかし利用するのは高齢者。アナログの世界で運用プロセスをどう実現するかが課題となります。

まとめ

①運賃が高すぎて乗れない
 →複数人で相乗り
 →割り勘にすれば安くなる
②行き先が近すぎてタクシーが来てくれない
 →複数人で相乗り
 →ある程度の距離を乗る予約ならば来てくれる
①と②、表面的には正反対の課題ですがどちらも相乗りタクシーで解決できそうなんです。シンプルで応用範囲が広い相乗りタクシー。
課題はありますがやってみる価値ありだと思います。
結果はまた投稿でお知らせします。

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