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ReadMe! RememberMe? (テキストサイト昔話の第一回)

この写真、アルミサエルみたいでしょう? ほらアルミサエル、第十六使徒の。


なんて、エヴァの話をするつもりじゃなかった。海へ行くつもりじゃなかった。何を書くかというと、思いつくままにテキストサイトのことを書くのです。ということは、ほとんどの人に伝わらない話を書くということです。つまり、先住民族の老人の口伝、神代の頃の物語、大地を敬え的な話を今は亡き言語で語り、語っている当の本人もその言語の使い方は知らない、みたいな話です。


なぜって、noteをテキストサイトって単語で検索してみたら、わずかばかりはヒットしたのですが、そのわずかばかりのサンプルを見るに、概ね代表的なテキストサイトというのは侍魂で、知名度的にまあそりゃそうでしょって感じではあるものの、僕にとっては侍魂あたりがむしろテキストサイトの末期だったりするから「テキストサイトってあったよね、侍魂ってあったよねー」みたいなネット史を見ると、私にはゴールだったのあなたにはスタートでも、という感じの、何も言えなくて…冬、といった気分になるからです。まあ、この辺の感じはGoogleで検索しようと同じ結果ですね。


ていうか侍魂あたりになるとWikipediaに載ってるんですね。さすが。ファニゲに影響受けて始めたって書いてあるけど、あれ、斬鉄剣じゃなかったっけ?といった感じで記憶がもう曖昧なのですが、でも大昔一度だけ、なぜかネットの集まり(オフ会とは言いたくない)で見たことのある健さんは良い人だったと思うので、良いサイトだったんだろうなと思います。


というわけで、侍魂より前の話を少し残しておこうかなと、ほんの出来心が湧き上がり・否定し・痺れ・眠りを妨げました。初号機が残ってれば人の生きた証は残るでしょっていう碇ユイ的発想です。いや、僕はテキストサイトというほんの一瞬のムーブメントの中で初号機なんてものでは勿論なく、量産型ですらなく、最大限良く言っても画面に映ることなく殺されるネルフ職員くらいの立ち位置のサイトをやっていただけですが、そういう話が残ってても良いじゃないですかね。良くないですかね。良くなければごめんなさい。


最古は知らないけど古い時代は知ってます。まあ最古の人達は概ね語らずで最早地上に降りてくることはないだろうし、そもそもテキストサイトについて時たま語る人がいても終わりの始まりであった侍魂以後の話ばかりだし、その間がなかなかなさそうなので勝手に埋めようかなって。いやその間の話も勿論あるところにはあるんですけど、令和の今はわざわざこんな話始めないでしょう?

なぜ無いかというと、今更書く人なんてきっと人生がうまくいってないのだわ、中年になった今でも売れもしないバンドをやっているような、未だ学生気分の、空虚感を引き摺っている、年だけ重ねた恥ずかしい人なんだわ、と心外にもそう思われてしまうので誰も書かないだけでしょうし、そのような見方は心外なだけで、だいたい間違ってないと思います。


ともあれ僕はエヴァ関連の検索をしててOUTDEXに辿り着いて、そこのリンクから日記系を読み始めたクチで、ヘクサゴンとかクリラバ、ウガニクのホームページ、スヰス、Acid Over Drive、オトノチカラなどなど、これらの日記と銘打ってるのに日記じゃない何か、紙媒体のなんだかんだ商業的抑制の効いたコラムとも違う、たぶん生身の言葉って感じが好きだったしほんとすげえなこの人達、って思ってたんですけど、しばらくしたら何を思ったか自分でも書きたいと思ったんですよね。散々言われてますけど、文章ならとりあえず誰でも書けるから、中途半端にダウナーな日常を送る学生さん風情の、ちょっと歪んだ自己表現混じりの遊戯としてはちょうど良かったんです。


でまあ、日記、書いてみるんですが、やってみるとほんと思い通りにいかない。一番最初のサイトは壊滅的に恥ずべきサイト名だったし、日記も、後日にはしたり顔で否定から入る前提でしか読まなかったようなフォント弄り系の劣化版って感じで全然いいなと思うものが書けない。あれは厳しかった。


で、先人達はだいたいみんなReadMe!登録してるんですよ、んでランキング上の方にいるのです。それじゃあってんで自分も登録するんですが、まあ最初は全然人が来ない。確かヘクサゴンあたりでデイリーUU1000くらい?2000くらい?とかだったかなんだったか。数百だったかもしれない。今の時代からすると桁が違いますが、ともあれかたやこちらは自分のアクセスで1〜その他あって一桁程度。その差が異能異形の先人たちとのわかりやすい力量差だったように思うし、その差はついぞ埋まることはありませんでしたが、ReadMe!の数値が唯一にして全の指標である時期が少なくとも僕の中では確かにありました。


とまあ、長くなったので今度続きを書くかもしれません。ReadMe!のアクセス数は同一IPを重複集計しない仕様だったので、UUに近いと思うんですが、アクセス数10の壁、50の壁、100の壁、300の壁、500の壁、1000の壁、くらいの段階で壁があったような記憶があります。


世には文才という言葉がありますが、大抵の方、異能異形でもない限り持ち合わせておりません。無論、僕だってそう。誰だってそうなんだ。と、ここでミスチルを引用するくらいの凡庸さしか持ち合わせていないはずなんです。だけど文才なんてそんなもの無くてもある程度までならそれらの壁は越えられるのかもしれない、その辺りのことをたぶん今度、書くやもしれません。


なんか書いてたらいろいろ思い出してきました。今、ReadMe!登録当初の自分の日記を声に出して読む、などと脅されたらある程度の金銭をお支払いしてしまうかもしれません。



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