Dr.ひざくん

地方都市中堅整形外科医。手術が好きで毎日手術のことを考えています。 趣味はITガジェッ…

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地方都市中堅整形外科医。手術が好きで毎日手術のことを考えています。 趣味はITガジェット系、インテリアです。 一般の方への正確な情報発信、若手整形外科医への手術のコツ、ピットフォール回避法などを発信していきます。

最近の記事

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自己紹介

はじめまして、こんにちは。 Dr.ひざくんです。地方都市の大学医局に所属しながら中堅整形外科勤務医として働いています。 手術が好きすぎて、自分の得意分野である膝関節だけでなく、全身の外傷手術、人工関節、肩関節鏡なども行っています。 様々な患者さんと接するにあたり、患者さんのニーズを汲み取るコミュニケーション能力が必須なだけでなく、そのニーズに応える確かな技術力の重要性を日々感じています。 一般の患者さんは整形外科のことでお困りになった際に、最近ではインターネットで情報を調べ

    • 師走

      皆さん、こんにちは。Dr.ひざくんです。 12月に入り、バタバタと外傷も増え、毎日手術と外来に追われる日々が続いています。 しわすの漢字「師走」は当て字で、語源は諸説ありますが、以下の説が個人的にはしっくりきます。 師(僧)が走る説 日本には昔から年末になるとお坊さんに自宅まで来てもらい、お経を唱えてもらう風習がありました。 年末が近付くとあちこちから依頼がくるお坊さんは、東西を行ったり来たりと大忙しになります。その様子を見て「師が馳せる(はせる)」から師走になったという

      • 大腿骨頚部骨折に対する手術治療

        皆さん、こんにちは。Dr.ひざくんです。 本日は後期研修医の先生向けの記事になります。 整形外科の分野では、基本の手術(若手のうちに身につけておくべき手術)から応用の手術まで、手術の難易度にかなり幅があります。 その中でも若手のうちによく執刀する大腿骨頚部骨折についてお話したいと思います。 超高齢者社会に突入した日本社会では、大腿骨頚部骨折は増加の一途を辿っている骨折の一つです。最近の流れでは早期手術、早期リハビリの観点が重要視され、受傷後48時間以内の手術では保険点

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        • 部下との向き合い方

          皆さん、こんにちは。Dr.ひざくんです。 今日は最近感じる部下(後輩)との向き合い方について、お話したいと思います。 私は中堅整形外科医として働いていますが、最近は後輩が執刀する手術に指導で入ることが多いです。 手術前の準備、術中の指導法など、色々と考えることがあります。  私自身は完全に叩き上げで育った世代です。 整形外科の性質上、職人気質の先生が多く、上手く進まないことがあると、手術中に道具を投げられた経験もありますし、手術台の下で蹴りを食らったこともあります。

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          膝前十字靭帯が切れたまま運動するとどうなるか

          皆さん、こんにちは。Dr.ひざくんです。 前回、膝前十字靭帯損傷について、記事で解説しました。 本記事では、膝前十字靭帯が切れたままプレーすると何が起こるかについて説明したいと思います。 前回、膝前十字靭帯は、すねの骨が前に移動しないように、シートベルトとして働くと説明しました。  実は膝の中の半月板という構造物も、第2のシートベルトとしての役割を本来持っています。 もともと半月板は膝に体重がかかった際にクッションとして作用する役割が主ですが、前十字靭帯が切れたまま

          膝前十字靭帯が切れたまま運動するとどうなるか

          膝前十字靭帯損傷とは?

          皆さん、こんにちは。Dr.ひざくんです。 秋が来たと思ったら急に寒くなりましたね。気温の急激な変化はどうしても体調を崩してしまいがちなので、気をつけてくださいね。  本日はスポーツ外傷で重大なケガの一つである、前十字靭帯損傷についてお話したいと思います。なるべく分かりやすいように説明していますので、良ければ最後までお付き合いくださいね。 前十字靭帯(ACL)は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)を、膝関節の中で結ぶ強固な靭帯であり、膝の前後の安定性に大変重要な役割を

          膝前十字靭帯損傷とは?

          スポーツの秋

          皆さん、こんにちは。Dr.ひざくんです。 最近はようやく暑さもマシになり、スポーツに最適な日が増えてきましたね。 そこでみなさんに普段のスポーツ活動で一番気をつけるべき怪我、その際の対処法についてお話したいと思います。 普段私は日本体育協会公認スポーツドクターとして、チームドクターの仕事も行っています。皆さんはスポーツ活動で真っ先に思い浮かべる怪我は何でしょうか。日本体育協会が発表しているデータ(2020年版)では、手・指の突き指が最も多く、全体の約20%を占めていました

          スポーツの秋

          医者になりたいと思った動機

          こんにちは、ドクターひざくんです。 今日は私が医師になりたいと思ったエピソードについてお話したいと思います。 私は3人兄弟の長男として生まれ、年の近い弟、妹達と育ちました。 私が小学校低学年の際、自分の不注意で交通事故に遭い、1か月の入院生活を余儀なくされる出来事がありました。非常に心細く、両親には毎日見舞いに来てもらい、父親にはよく付き添いで病院に泊まってもらっていました。 小学校にも行けず、友達にも会えず、怪我の処置で毎日泣いていました。 そんな中、毎日泣いている私に、

          医者になりたいと思った動機