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今夜私は誰かのオンナ/野心的な政界のオトコ

#みんなの文藝春秋

「ムンムンした野心的なオトコに魅力を感じることは?」

私と自民党は因縁がある。

私の家にはテレビがないし、政治にもまったく興味がない。だけど自民党はいつも人生の節目?にかかわってくる。

まるで「これは解っておいたほうがいい、」というような感じで。

世間知らずでも別に困らない、ピンポイントで言うなら保守的であるほうが役得かもしれない。

婚カツ記事ライター

私の書く記事はいつもオリジナルで喜んでもらえる。ほとんど現実にあった事を書いているから些細なディティールが人によってはコアな部分に当たるみたい。

私にとってはなんでも金銭価値があると認める、自分にとってはだけど。

それで婚カツ記事もよく書いた。

案件は出会いはどんな風に?というテーマの記事は特に好まれる。婚カツパーティーや結婚相談所ではない、いがいな場所での運命の出会い。だから若手エリートも集まる選挙事務所はどう?って書いたわ!

野心的な政界のオトコ

政治家一族だと世襲で家系に男が生まれたら宿命を背負う事になる?奥さん達の話である政治家の家では長男だけブルーのシャツを着せるんだって!という。

私でも思わず笑ってしまった、だって奥さん達がマジメにいうから。政界へのヘンな意気込みが感じられる。

ムンムンした野心的なオトコに魅力を感じることは?

もしそれって「最高にセクシー!」だと思うなら迷わず政治家なんていいと思う。

衆議院議員を狙うオンナ

議員にもなぜか「格」がある。

私は衆議院議員選の選挙事務所でバイトした。高級住宅街の大きな一軒家が選挙事務所で他の党と比べてみたらいい、と事務所の男性は笑う。

「トップ当選確実だけど建前だけやるんだよ」

毎日学校が終わると4時か5時には行くとさっそく仕出し屋のお弁当が運ばれる。おやつも飲み物も好きなだけどーぞ。それが私の知っている選挙事務所。もうひとりおなじ党のもう少し大物議員もいてそこはもっとスゴいからそっちにいけたらもっといいと言われた。

「業界」のコネがないと難しいと思う。国の仕事を請け負うような業界のコネクション。私の仕事はおもに電話をかけるリサーチだった。どういう反応が返ってきたかをメモに取る。名簿はOB会などの関係者からのモノなのでほとんどは良い反応ばかり。

議員さんの縁故関係が多いのか教育関係の応援もあった。ものすごく驚いたのは私の通っていた私立校の校長が講演会で前列でバンザイをしていた。選挙事務所の制服を着て議員の後ろで拍手をするサクラ役の私は校長が高齢なのできっとわからないだろうと笑顔で手を振った。

私はその時の思い出は選挙運動中も当選後もスゴくハッピーな思い出しかない。もちろん今以上に選挙にも政治にも興味がない。

北新地の高級クラブにも「先生」。

関西にいた頃、その頃から私はふたつの顔をもっていた。

ようするに「昼の顔と夜の顔」。昼間はちゃんと正社員でお勤めをして本社が東京にある関西支社は大阪駅前第3ビルにあった。私は24までずっと関西で生まれて育った。就職も地元でしたのではっきりいって刺激がない。

その頃はリクルートから出ているとらばーゆがあった。とらばーゆにはいわゆる「お水」それも高級クラブだけが募集に載っていた。別にお金には困っていなかった、自宅通勤だし。だけどちょっと自分を試してみるつもりで応募した。

そこは私の知らない別世界だった。

大阪駅前第3ビルのフロア全部が昼間のお勤めの関西支社だった。そのフロアの梅田の夜景が一望できるガラス越しにひときわ北新地のきらめくネオンが美しかった。ため息をついて眺めた数日後、私はそのネオンの中にいた。ある日「先生(自民党の議員)」が来た。

シャンデリアの下で異彩を放つ先生。パワフルなオトコ。だけどそのネオンの中では選挙講演会の時ほどの先生の魅力を感じない。

なぜ?

だって北浜に用事があって来日しているクールな眼差しのアメリカ人に住友商事が同時通訳してくれて口説かれている最中だった。

さんどりあん/saloonfreak