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生きる意味=生きる

benesse よく生きる
教育に携わるベネッセという会社の名前であり、キャッチフレーズ。

これはラテン語に由来するbene(良い、良く、正しく)とesse(ある、いる、生きる、存在する)で作った言葉だそう※。( )内は筆者が調べた※https://www.benesse.co.jp/purpose/参照

わたしが大好きなドイツ語は、ラテン語から作られた単語を多く含む言語で、上に挙げたesseから派生した動詞がある。ドイツ語の動詞は-enを語の最後につけるのだが、その動詞はesse+(e)nでessenとなった。意味は―――

essen=食べる

こういう成り立ちを知ると、くぅーっと心の底から言語が愛おしくなる。「生きる」と「食べる」が親戚関係にあるなんて、と身もだえしそうになる。そうなんだよね、生きることは食べることだよね。食べることで生きるもんね、と。

このバックグラウンドを知った時、直球で本質をとらえた言葉なんだなと感じたものだ。まさにストライク!という感じでわたしの記憶に深く刻まれた。

さて、話の趣きは少し変わるが、人類が使う言語表現の中に「生きる意味」という表現がある。「わたしはなぜ生きているのか」「何のために生きているのかわからない」といった問いかけることが、人生で何度かあると思う。わたし自身、いく度となく問いかけた。生きるのが大変な時に考えるのが「生きる意味」だった。

でも

「意味」がないとわたしは生きていないだろうか。「意味」ってもしかして、生きるのが終わる時に一瞬感じる光のようなものなんじゃないだろうか。食べる、糧になる、明日がくる、目を覚ます、喜び、悲しみ、笑い、泣き、風を感じ、雨にあたり、疲れを感じ、食べて、日が沈んで、目を閉じて、夢を見る。それが「生きる」であり、全ての終わりに一瞬感じるであろう光なんじゃないか。そう考えたらここへたどり着いた。

生きる意味=生きる

「治る」と告げられ、わたしと旅行の計画を立てていた大親友が、旅行の
計画を実行する間もなく逝ってしまった。その彼女の生きた命を想いながらわたしは今日を生きている。

どうか安らかに。



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