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#10 油汚れの撃退法~水と油の仲介役~

こんにちは、GTです。
今回は食器などの油汚れをいかに落とすかという、ちょっと身近な話です。

炒め物や揚げ物を作って食べるまではいいんですが、食べた後に油で汚れた食器や鍋やフライパンを洗うのって億劫ですよね。
サステナビリティとも紐づけながら、シンクに油をあまり流さない方がいい理由、油汚れを効果的に落とす方法、そのための具体的なアイテムについて書いていきます。


シンクに油を流さない方がいい理由

油で汚れた食器などを洗うと、当然その油はシンクに流れていきます。
シンクに流れた後はパイプを通って最終的に下水道に流れていきますが、その過程でよろしくない状況が大きく2つあります。

まず1つは、パイプが詰まりやすくなることです。
水と油の関係と言われるように、水と油は基本的に混ざりません。言い方を換えると、油は水に溶けません。
水はそのままパイプの中を流れていきますが、水に溶けていない油は途中でパイプにくっついて汚れになっていきます。
油がどんどん汚れとしてパイプにくっついていくと、水の通り道も狭くなっていき、最悪の場合には詰まって流れなくなってしまいます。
流れなくなってしまうと修理が必要になったりして、お金をかけて直さないといけなくなります。

もう1つは下水道で浄化するエネルギーが多く必要になります。
下水道でどのように水が浄化されているかと言うと、微生物の力で汚れを分解しています。
微生物もその名の通り生き物なので生きていくために酸素が必要なんですが、汚れを分解するときにより多くの酸素を必要とします。
私たち人間は運動すると息が切れて呼吸が激しくなりますが、それと同じで微生物も汚れを分解するときに呼吸が激しくなるイメージになるわけです。
水中の酸素がどんどん消費されるので酸素を供給する必要があり、ブロワと呼ばれる機械で水中に空気を絶えず送り込んでいます。
このブロワで空気を送るのに少なくないエネルギーが必要で、汚れが多いほど微生物の酸素の消費は多くなるので、その分だけエネルギーも多く必要になるわけです。
それは当然ながらCO2を出す要因になって地球温暖化に繋がります。

油汚れを効果的に落とす方法

シンクに油を流さないためには、シンクで洗う前に油を落とさないといけません。
ここではそのためにどんな方法があるのかを書いていきます。

水と油は基本的には混ざらない、と上で書きましたが、混ざるようにすることもできます。
その方法は2つあって、キーワードは「界面活性剤」と「アルカリ」です。

まず1つ目の「界面活性剤」についてですが、これは端的に言うと洗剤です。
読まれている方が使っている洗剤にはほぼ確実に界面活性剤が入っていると思います。
気になった方は成分表示を見てもらえると入っているかどうかがわかります。例外はあるかもしれませんが、大体は「界面活性剤」とそのままの名前で書いてあります。
ただ、この方法だと結局はシンクで洗う必要があって、油がシンクに流れていってしまうことになるので、解決策にはなりません。

そこで2つ目の「アルカリ」になります。理系の方はイメージがわかるのではと思いますが、理科の授業で習ったリトマス紙の色を赤から青に変えるものと言えばなんとなく伝わるのではと思います。
少しだけ専門的な言い方をすると、pHが高いものをアルカリ性、反対にpHが低いものを酸性といいます。
水と油が混ざらないのは水がアルカリ性と酸性の中間の中性であるためですが、油はアルカリ性の水には溶けやすくなるという性質があります。
なので、アルカリ性の水に油を溶かして、シンクで洗う前にそれを拭き取ることで油をシンクに流さないようにできるのです。

アルカリの具体的なアイテム

アルカリ性の水に油を溶かすまではいいとして、それではアルカリ性の水をどのように準備すればよいのでしょうか。

実は結構身近なアイテムでアルカリ性の水がいくつかあったりします。
家庭で使うアルカリ性の代表的なものとして重曹がありますが、重曹は粉として売ってることが多いので、それだといちいち溶かさないといけないといった面倒臭さがあります。

そこで役に立つのが激落ちくんのスプレータイプのアルカリ電解水です。

家の掃除で使われている方もいらっしゃると思いますが、食器の油汚れを落とすのにも重宝できます。
油で汚れた食器に何回かスプレーしてからティッシュかキッチンペーパーで拭くと、結構キレイになります。
油が多いと1回では落とし切れませんが、2回3回繰り返すとかなりキレイになってきます。

ちなみに食器だけでなく鍋やフライパンも同じくキレイになりますが、金属素材の場合はアルカリで錆びたりする原因になるので、すぐに水洗いするのをオススメします。

シンクで洗う前に油汚れを落とすことで、スポンジに汚れが付くことも抑えることができるので、洗い物のストレスを結構減らせるんじゃないかと思います。
食器などの油汚れに憂鬱になっている方は一度試してもらえると、少しは洗い物を前向きにできるようになるかもしれません。

ではでは、また次回お会いしましょう。


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