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サステナビリティ領域のコンサルタント、中小企業経営者の壁打ち相手。カーボンニュートラル…

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サステナビリティ領域のコンサルタント、中小企業経営者の壁打ち相手。カーボンニュートラルなどの環境問題に関する話題を中心に、大事だけど身近に感じにくい内容について手触り感を持って配信します!1980年代生まれ、一児のパパ、MBA(経営学修士)。

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#1 noteはじめました~サステナビリティと想定読者~

はじめまして、GTです。 サステナビリティに関するコンサルタンティングをしたり、中小企業経営者の壁打ち相手をしたりしています。 本業はサステナビリティの領域、つまりは地球温暖化などの地球環境の側面での持続可能性を扱っているんですが、そんな仕事をしているとサステナビリティに馴染みがない人からこんな声がよく聞こえてきます。 「環境問題は壮大すぎて掴みどころがない」 「何をすれば地球温暖化の対策になるのかわからない」 要するに、すごく大事なことなんだけど自分事化できてなくて何

    • #26 ハリウッドから見る多様性の目的

      こんにちは、GTです。 今回は多様性、ダイバーシティについて書いていきます。 最近NHKのクローズアップ現代で、アメリカで大ヒットしたSHOGUNが取り上げられていました。ヒットの要因の1つとして挙げられていたのが、ハリウッドが多様性を重視するようになったことです。 企業でもDiversity&Inclusionとしてダイバーシティを重視するようになっています。 企業がダイバーシティを重視する理由として言われているのは、多様な人材を活用することで新たな企画が出てくるなど企

      • #25 日本で始まっていく排出量取引制度~CO2に対する課金を考える~

        こんにちは、GTです。 今回は今後始まる排出量取引制度について書きたいと思います。 まず排出量取引制度についてざっくり話すと、企業が出していいCO2排出量を決めて、それを超える排出量についてはお金を払ってもらうというものです。 広い意味だと「カーボンプライシング」と呼ばれていて、排出量取引はその一種です。他のカーボンプライシングには例えば炭素税があって、日本でも既に炭素税は2012年から導入されています。 今回取り上げる排出量取引制度は日本で既に一部試行されているところは

        • #24 プラスチック資源循環促進法その2~提供サービスの決定権~

          こんにちは、GTです。 前回に引き続きプラスチック資源循環促進法に関する記事を書いていきます。 前回の記事とは別のプラスチック資源循環促進法の内容として、「特定プラスチック使用製品の使用の合理化」というものがあります。 内容をざっくりと説明すると、消費者に無償で提供しているプラスチック製品の廃棄物を減らしましょう、というものです。どんなプラスチック製品があるかと言うと、コンビニでもらうスプーンやフォーク、ホテルでアメニティとして置いてある歯ブラシやくしが該当します。 この

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        #1 noteはじめました~サステナビリティと想定読者~

        • #26 ハリウッドから見る多様性の目的

        • #25 日本で始まっていく排出量取引制度~CO2に対する課金を考える~

        • #24 プラスチック資源循環促進法その2~提供サービスの決定権~

          #23 プラスチック資源循環促進法~広がるリサイクルの対象~

          こんにちは、GTです。 今回はプラスチック資源循環促進法について書きたいと思います。 この法律自体は2022年度から施行されたものですが、最近私たちの身近な生活に関わってくるようになってきたので、そのことについて記事にします。 プラスチック資源循環促進法による生活の変化この法律は文字通りプラスチックを対象にしたもので、プラスチックのリサイクルなどを進めることで資源として循環させることを狙いとするものです。 この法律の画期的な点としては、プラスチックという「素材」を対象に

          #23 プラスチック資源循環促進法~広がるリサイクルの対象~

          #22 コーヒー豆の2050年問題~コーヒーはこれからも飲み続けられるのか?~

          こんにちは、GTです。 今回はコーヒーについて書いていきます。 コーヒーを日常的に飲んでいる人も多いと思いますが、これから先も今のように飲み続けることができるのかという問題があります。 これはコーヒーの2050年問題と言われています。具体的な問題としては、コーヒー豆の生産場所が今後限られていくというものです。 まず、コーヒー豆の種類には大きくアラビカ種とカネフォラ種の2つがあります。(カネフォラ種はロブスタ種とも言われたりします) ざっくり言うと、アラビカ種は香りが高くい

          #22 コーヒー豆の2050年問題~コーヒーはこれからも飲み続けられるのか?~

          #21 「燃えないゴミ」のゴミ箱には何を入れるのか?

          こんにちは、GTです。 今回は燃えないゴミについて書いていきます。 仕事で外出したときに、外出先の近くにあるサテライトオフィスを利用することがありますが、そこに置いてあるゴミ箱を見て「???」と疑問になることがあります。何が疑問かというとタイトルの通り燃えないゴミに何を入れるかということです。 私が利用するサテライトオフィスのゴミ箱は「燃えるゴミ」、「燃えないゴミ」、「缶・ビン・ペットボトル」の3種類が置かれています。 サテライトオフィスでゴミ箱に捨てるのは基本的に持ち込

          #21 「燃えないゴミ」のゴミ箱には何を入れるのか?

          #20 ゲームの流れは強者が決める

          こんにちは、GTです。 私は陸上競技が好きでTV中継があれば見たりするんですが、パリ五輪の男女マラソンをTV観戦していて思ったことを記事にしたいと思います。 マラソンは男女とも有力選手がオリンピック新記録で金メダルを獲得しましたが、レースの序盤はペースを抑え気味で様子を見る展開でした。 そんな中、10kmあたりから集団から飛び出す選手がいて、後続との差を付けてレースを進めていきました。しかし、飛び出した選手は多くても2~3人で、後続の集団は飛び出した選手を追っていく様子もあ

          #20 ゲームの流れは強者が決める

          #19 サステナビリティって何?

          こんにちは、GTです。 これまでサステナビリティについて記事を書いてきましたが、そもそもサステナビリティとは何か、ということについて書いていきたいと思います。 サステナビリティを日本語に直訳すると「持続可能性」という意味になりますが、何が持続可能であることか、持続可能とはどういうことなのか、掘り下げて考えないとよくわかりません。 サステナビリティの定義について、国連のHPでこのように示されています。 意外と歴史は古く、今から30年以上前に定義されています。 内容を少しか

          #19 サステナビリティって何?

          #18 サプライチェーンのデータ連携~変わりゆく取引の世界観~

          こんにちは、GTです。 今回は自動車業界を中心に進んでいるサプライチェーンのデータ連携について書きたいと思います。 データ連携の動きサプライチェーンでデータを連携していこうという動きは国内外で始まっています。 動きの発端は欧州で、GAFAなどのプラットフォーマーがユーザーの購買情報などのデータを自社で囲い込んでいることへのアンチテーゼのような形で、自分のデータをどう扱うかは自分が決めるものであるというという考え方を取り入れて、企業間でデータを流通するコンセプトをまとめた「G

          #18 サプライチェーンのデータ連携~変わりゆく取引の世界観~

          #17 森林破壊を防ぐ方法~北風と太陽~

          こんにちは、GTです。 今回は森林破壊を防ぐ方法について、なるほどと思うことがあったので記事にしたいと思います。 森林破壊の原因以前にチョコレートを題材にしてガーナの森林が減っている記事を書いたことがありますが、主な森林破壊の原因として農地への転用があります。 カカオだけでなく、大豆やトウモロコシなど主要な農作物を作るために森林が切り拓かれて農地に変えられています。ガーナでも森林がかなり減少していますが、それと同等かそれ以上に南米でも森林が減っています。 森林破壊の防ぎ

          #17 森林破壊を防ぐ方法~北風と太陽~

          #16 生成AIとカーボンニュートラル

          こんにちは、GTです。 今回は生成AIがカーボンニュートラルに与える影響について書いていきたいと思います。 noteを読んでいる人は生成AIを使っている、使ったことがある、という人が多いんじゃないかと思うので、カーボンニュートラルとの関係について理解が深まればと思います。 生成AIとはこれは説明するまでもないと思うので多くは書きませんが、ChatGPTが代表ですね。他にもGoogle検索がより便利になったようなPerplexityや画像を生成するMidjourneyなんか

          #16 生成AIとカーボンニュートラル

          #15 グリーンウォッシュ問題を考える

          こんにちは、GTです。 前回#14では「サステナビリティは儲かるか」ということについて書きました。 今回はそれに関連する内容であるグリーンウォッシュについて書いていきたいと思います。 グリーンウォッシュとはまずグリーンウォッシュとは何かということについて書きます。 環境省のグリーンボンドガイドラインというものの中で以下のようにグリーンウォッシュの定義がされています。 簡単に言うと、「商品やサービスが本当はエコじゃないのにエコであると謳っていること」です。 グリーンウォ

          #15 グリーンウォッシュ問題を考える

          #14 サステナビリティは儲かるか

          こんにちは、GTです。 最近とある機会でいろいろな方と話すことがあったんですが、そこで話したコンサル業をされている方が「サステナビリティに取り組めば企業は儲かる。取り組んでいない企業はそこに気付いていない」と言っていました。 その発言に対して思うところがあったので、今回はサステナビリティと企業の儲けについて私見を書いていきたいと思います。 企業のサステナビリティの現在地ここ数年の間で「カーボンニュートラル」だったり「サーキュラーエコノミー」、「バイオダイバーシティ」といっ

          #14 サステナビリティは儲かるか

          #13 水道水のPFAS問題~自分の身は自分で守る~

          こんにちは、GTです。 今回は最近ホットなトピックとして取り上げられるPFASの話です。 PFASとは5000種ほどある有機フッ素化合物の総称ですが、まずはPFASに関する内容をおさらいした上で、日本でのPFASを取り巻く現状と個人でできる対処法について書いていきたいと思います。 PFASとは何かまずPFASについてざっくりと書いていきます。 上でも書いたようにPFASは有機フッ素化合物の総称を指すもので、発がん性などの健康影響が疑われています。 もともと消火剤やフライ

          #13 水道水のPFAS問題~自分の身は自分で守る~

          #12 マクロ経済から見る太陽光発電の問題点~国内での経済循環を~

          こんにちは、GTです。 今回は太陽光発電にまつわるお金の話です。 太陽光は再生可能エネルギーの一つで、発電時にCO2を出さないクリーンなエネルギーとして、カーボンニュートラルの実現に向けて導入が進められています。 日本ではこれまでに太陽光発電の導入はかなり進んでいて、面積あたりの太陽光発電の導入量は世界でトップに位置しています。 ただ、カーボンニュートラルに向けた主要な打ち手の一つである一方で、問題が取り沙汰されることも少なくありません。問題としては例えば、メガソーラーの

          #12 マクロ経済から見る太陽光発電の問題点~国内での経済循環を~