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球団News!2023.5.1号/第94回都市対抗野球大会南九州地区予選②第二代表トーナメント一回戦から準決勝

第二代表トーナメント一回戦 vs薩摩ライジング

前日の敗戦はもちろん悔しかっただろうが、切り替えは早かった。
いや、まだ第二代表トーナメント(つまり敗者復活戦)がある、という楽観だったのか?

前夜、いちばん苛立ちや悔しさを隠さなかったのは戸嶋 博 監督だった。
勝てる。お前らなら勝てる。そう信じていたからだろう。
苛立つ監督に発破をかけられ、選手たちからは「いや見とけよ」という静かな闘志をじわじわ感じた朝だった。

対戦相手は、同じく鹿児島市から出場の薩摩ライジングさん。

第二代表トーナメントは、壮観なアイビースタジアム横にある第二球場で行われる。
スタンドと言えるものはほとんどなく、ちょっとした”観客席”といったものがあるだけ。シンプルな球場だ。

選手たちは明るく言っていた。
「ふたつ勝って、またアイビースタジアムで第二代表決定戦やりましょう!」

結果から言うと大勝。

打っては#7 吉田 賢太 選手[城山ホテル鹿児島]のソロと #27 山下 大輝 選手[(株)昴]のスリーランというホームラン2本を含む12安打、盗塁3と躍動した。

「次の試合にとっておけばいいのに」
そんな声も聞こえてきたが、私はそうは思わなかった。

ここでこれだけ勝ちきっておくことには意味がある。彼らの意地がある。

前日の初戦、ベンチから盛り上げることができなかったという反省を経たかどうかは分からないが、勝てばダブルヘッダーのこの試合は、選手たちの「勝ちたいんだ!」を、監督はじめ遠方から応援に来てくださる方々に伝えたかったんじゃないか。
それによって、二試合目に勢いをつけたかったんじゃないか。

私はそう感じていた。
そしてそれは伝わったと思う。

しかし先発 #14 佐伯 賢佑 [ユーミーコーポレーション(株)]投手に始まり、ピッチャー陣はやはり制球がいまひとつ。点こそ与えなかったが、常にボールが先行する苦しいピッチングだった。

薩  | 0 0 0 0 0 0 0  | 0
鹿  | 1 2 1 3 4 4 X | 15x 
               (7回コールド)

第二代表トーナメント準決勝 vs宮崎福祉医療カレッジ

宮崎福祉医療カレッジさんとは、昨年から激しい攻防を繰り広げている。
取って取られてのシーソーゲーム続き。それでも勝てばいいのだが、昨年は2勝2敗。今回は気持ちよく勝ちたい。

初回、3番 #6 榎並 虹太 [(株)昴]選手のツーベースや、復調した#7 吉田 賢太 選手のスリーベースなどで4点を先制。続く2回も1点追加するなど好発進。

しかし「4点のリードでも安心できなかった」と試合後に監督が言われたように、投手陣の制球はやはり不安定。フォアボールが多い。

前半のうちに逆転を許し、結局追う展開に。

そんな投手陣を鼓舞したのがバッターだった!

前日の新海屋戦で怪我をしこの日はバットを握れるかすら危ぶまれた4番 #38 上村 大希 選手[ユーミーコーポレーション(株)]がレフトへの場外ホームラン!
そして、ここのところ調子が良くなかったという#2 下池 敦士 [ユーミーコーポレーション(株)]選手も完全復調の一発!

いずれもソロホームランであったが、主将副主将が揃ってのスタンドイン。
果たして本当に鼓舞だったのかそれとも怒りの一発か。それは分からないが、間違いなくベンチは湧いた!私も湧いた!!

しかし試合は敗戦。
またもシーソーゲーム。
都市対抗2次予選への道は断たれた。

鹿|4 1 0 0 0 0 1 0 1| 7
宮|0 1 3 0 3 0 0 1  X| 8x


地力はついている。
でも、勝たなきゃ面白くないよなぁ…

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