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弱っている時だからこそわかる、支えてくれた人の大切さ

手術後1週間が経ち、やっと家族とビデオコールできるまでに回復しました。
まだ、100mくらい先の病棟内のデイルームに歩いていけても、そこで休憩しないと戻ってこられないくらいの体力でした。それでも、早く家族みんなの顔が見たいという思いのほうが体力の心配よりも強かったです。

体調の良い時間を見計らって電話をかけました。母と妹の顔を見た瞬間に、言葉を発するより先に涙が溢れ出ました。

もう一度生きて家族の顔を見られた嬉しさ

つらい、はりつめた気持ちがほっとゆるんだ気持ち

感謝の気持ち

いろんな気持ちが混ざりに混ざってよくわからない状態でした。

母も妹も泣いていました。

よかった。。。顔を見れてよかった

と喜んでくれました。私には信じられないくらい長い術後1週間でしたが、同じように家族にとっても長かったんだろうなと改めて感じました。

早くお家に帰って会いたい。その想いが日に日に大きくなっていきました。

術後10日目、貧血が続いていましたが、経過良好ということでついに退院が決まりました!

待ちに待った退院の日。すんなり退院となるかと思いきや、頭皮に炎症があり急きょ皮膚科の受診をすることに。。待合室のソファーの背もたれは頭を支えられないため、頭を支えるのに必死だったのを覚えています。

無事にすべての薬をもらって、主治医と看護師さんへお別れの挨拶をしました。

看護師さん達は、血まみれの髪の毛を洗ってくれたり、体をふいてくれたり、薬をくれたり、患者としてお世話をしてくれました。しかし、治療以外も時間があれば部屋に来てヨーロッパへの旅の話や、スイーツの話などをしてくれたり、同世代の友達のように接してくれて、話も盛り上がりました。コロナ禍のひとりの入院で話をできる人がいることは、何にもかえられないくらい嬉しかったです。

主治医へは手術の感謝とともに、

先生と覚醒下手術中にしりとりをしたことを一生忘れません。

と言ったら、先生も

僕も忘れません。

と力強く言ってくれました。

言葉が発せられない失語症状が出た時も的確に対応してくださり、また頭皮のトラブルが最小限になるようにやさしく抜糸をしてくれました。とても優しい先生でした。

最後に看護師さんからアドバイスをもらいました。

今後いろんな決断をせまられると思います。家族は心配な分、感情が入りやすくなるので、第三者として友人など誰か冷静にみてくれる人を得ておくといいですよ。

今となってみると、そのアドバイスの意味がより深く理解できる気がします。

この病院へは1ヶ月ほど入院したため、最後は笑顔でハググッバイしてお別れしました。

自分が一番弱っている時、まさにその時に人の優しさ、温かさ、思いやり、寄り添い、、、ひとつひとつが心の奥底にじーんと届きました。今でもその温かさは胸の中に生き続けています。

支えてくれた大切な人へ感謝の気持ちを返していく。

これは私のこれからの人生で絶対に達成しなければいけないことだと強く思っています。



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