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妄想と幻想

権力などそもそも、どこにも存在しない。

そんな当たり前のことに気が付いたのは、ここ3年ぐらいだ。

権力などは、所詮権力を持っていると見せているだけの幻想でしかない。

プーチンは、プーチンという一人の人間でしかない。

本当に恐ろしい。

兵士一人の命、市民一人の命が、自分の命と同等だということも分からない人間が、国のトップに就いているとは。

1400億円ほどかけて、個人の豪邸までつくって、欲の塊でしかない。


大昔、ある企業で働いていたときに、上司に誤解されて殺されそうになったことがある。

上司を誤解させてしまったのは、自分なのでその方を恨んではいない。

けれど、その方の取った行動は今でも忘れられない。

その方が誤解をして、まず取った行動は、嘘の情報をチームに流し始めた。

在りもしないでたらめを、公然と大々的に宣伝をした。

その結果、わたしは悪い人間ということになってしまった。

余りにも酷い悪口だったので、チームのメンバーで吐き気をもようしてトイレに駆け込んで、その後会社を休む人や、涙ぐむ人もいた。

悪口を言われているのは、わたしなのに、だ。

こういう事実を目の前にしても、権力を持っていると妄想している人は、驚くほど現実が見えないのだ。

権力を持っていると妄想している人は、孤独感や不安感が強いのだと思う。

次にその方が取った行動は、わたしを孤立させることだ。

わたしは3人チームで動いていたが、ほとんど1人にさせられた。

悪者にされ、一人にさせられ、それでも辞めないとなると、凄まじいまでの悪口が朝から晩まで飛んできた。

そうなると、その方は、もうわたしを殺すことしか考えない。

わたしは、もしこの方に殺されたら殺されたで、それが自分の避けられない宿命だと覚悟をして、最後まで戦いに付き合う気持ちでいた。

次にその方が取った行動は、わたしがいつも途中まで一緒に帰っていた同僚に秘密裡に相談をして、わざと食事に誘わせ、自分の陰口をいっていないかを確かめさせた。

次の日、仕事の途中でその同僚を呼びつけ、食事会でわたしが何をいったか、みんなの前で報告させた。

わたしは、その方の悪口は一言も言わなかったし、仲良くしてた同僚は、わたしに好意を持ってくれていたので、その上司に反発してくれた。

そしたら、その上司と仲良くしていた他の管理職の方もわたしの味方になってくれた。

友人がたった一人でもいれば、とんでもないパワーになるというけれど、まさにそれを実感した出来事だった。

同僚のKさんがフォローしてくれなかったら、殺されていたかもしれない。

権力を持っていると妄想している人は、ありとあらゆることをしでかす。


人間が頭で何かを考えたり、思ったりすることはすべて妄想なのだ。

それは現実ではないと、自分で注意していないと現実が見えなくなる。

プーチンは、まったく現実がみえていない!

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