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障害者支援をコトワラレル その理由

1年ほど前から、月に一度程度1泊2日で利用していた民家型ショートステイから電話があり、今後の利用をコトワラレマシタ。

もしものときの預け先として、日ごろから娘のことや支援の仕方を知っておいていただきたいという目的で平時利用していたので、こちらから具体的な日にちを指定する事はほとんどなく、むしろ少し余裕のある時に予約お願いしますと日にちまでお任せする形で月に1度利用していた施設です。

娘も大好きで、ここの施設に行く時に使うカバンを日々家の中で持ち歩き、抱いて寝るほどです。
きっと大切にしてもらっているのだろうと本気で思っていました。

ですが、これまで普通に受け入れてみてきてくれたのに、
そして、その間に何か支援方法で困られているなら、私たちにそう教えてくださればいいのに、何一つ相談もないまま、本当に突然、

・娘が重度だから
・うまく支援できない職員もいるから
・2人体制など敷きたいけれどその体制が人員的に難しいから
・他の利用者さんとの兼ね合いで支援が難しいから

などなど、言い訳をいっぱい並べ立てられ、

要は

【娘が悪い】

と言っている?

という気持ちにさせられる残念なご説明…

とても納得できるものではありませんでした。
他の方を預かるためにお前来るなと言われて【ハイ、そうですか】とはとてもじゃないけど言えません。

私、娘が娘でごめんなさいなんて、親として絶対に言いません❗️

それに、どのツラ下げて楽しみにしている娘本人にそんな悲しいことを説明するんですか?!

施設長さんは謝ってくれるのですが、私が欲しいのは謝罪じゃなくて、ただ一つ。
【受け入れ】
ただそれだけ。

だって今すぐは困っていないですもん。
いつかのときのための支援場所を増やしておきたいだけなのに。


娘が娘のままでいては排除される世界。
ありのままあたたかく受け入れていただけない世の中。
障害福祉が障害を理由に支援をコトワル現実。

嗚呼、今も昔も、まだ…変わってないなぁ。
やっぱりか…


この施設。
オープン時からお世話になっているのですが、その時にこちらの施設長さんとお話をし、施設長さんのあたたかく高い志を頼もしく思い、お世話になることに決めました。

【私は長年ケアマネジャーとして高齢者の支援をしてきたんですが障害福祉の問題を後回しにしては救えない高齢者がいることを目の当たりにしたんです。8050問題、親なきあと問題の解決は障害者も高齢者も救うことになると思い、障害者のためのショートステイのおうちを立ち上げました】

と、彼女はキラキラした瞳でおっしゃったのです。

私自身もケアマネジャーをしていた時に、50代の障害を持った娘さん息子さんを他人に託すことができないから80代の親御さんが施設にも入れない入院もできない、そんなご様子だったのを何度も目の当たりにしました。

その時になってから準備したって遅いんです。

人は、急に他人のお世話を受けることなんて到底できません。

この子たちの【親なきあと】は親の寿命ギリギリに訪れると思ったら大間違いなんです。

私たち親は病気にもなりますし怪我もします。
認知症にもなるんです。

突然の入院、突然の介護。

それら全てが娘にとっての【親なきあと】なんです。


でも目の前に立ちはだかるのは、

・親がいる間は親が見なさい(または家族)
・こんなに手のかかる人は社会では見れませんよ

という現実です。

コツコツと準備をしてはいけない地域社会が間違いなく存在しています。

地域包括ケアシステム
地域共生社会

言葉だけが先行していて、現実にはそんなものは地域にはまだ無いんです。

立ち上げ当初の利用者がまだまだ少ない時期には、喜んで重度で介護報酬の高い娘たちを受け入れてくれていたのに、事業が軌道に乗って利用者が増えてくると手のかかる重度者から断る傾向があります。
これは今に始まったことじゃありません。

しかし、初めてお目にかかった時の施設長さんのあのキラキラした瞳は決して嘘ではなかったと思うので、実際に事業を行っていく中で苦悩された事は想像に難くありません。

このような高い志を持った方が疲弊してしまい娘のような存在を断らざるをえなくなる現実に対し、何を変えれば少しでもうまく回っていくのか、働きかけていくべきは行政か、はたまた政治か、頭を抱えています。

私がしたいのは闘いではありません。
文句だけ言ってスッキリする人もいるでしょうが、私は苦情申立てがしたいんじゃありません。

見たいのは支援者の困る顔じゃないし、つないでいきたいのはただひとえに笑顔です。支援者にも笑顔でいていただきたい。
護りたいのも娘の笑顔。


だって!
思いのある方はたくさんいるんです。
本当ですよ!
この国は、優しい人がたくさんいます!

優しい思いやりと笑顔が、ただ娘をあたたかく包んでくれる日のことだけを願い、祈り、私に出来ることを見つけていきます。


笑顔が増えるための活動をしています。 いただいたサポートは、稀少疾患であるアンジェルマン症候群の啓蒙活動、赤ちゃんから高齢者まで住み慣れた地域で1人でも多くの方が笑顔になるための地域活動の資金として大切に使わせていただきます(^^)