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「ナミヤ雑貨店の奇蹟」より

オススメしたい本、東野圭吾さんの『ナミヤ雑貨店の奇蹟』である。大まかなあらすじとしては、浪矢さんという店主が営む雑貨屋さんに、相談が寄せられてはそれに答えるものである。街の人たちがナミヤ(浪矢)をナヤミ(悩み)と間違えて読んだことから相談をされるようになった。初めは店主をからかうようなどうでもいい相談ばかりだったが、そんな相談事にも真剣に面白く回答したことで有名になり、真面目な相談も増えていったのだ。その背景にはたくさんの感動のドラマがある。

ナミヤ雑貨店に相談をした人は、いいアドバイスをもらえて悩みを解決している。何か悩みがあればそこに行きたいものである。


最近、わたしはとても悩んでいることがある。それは、アルバイトで責任者をやってほしいと言われたことだ。正直、前から一番やりたくないなと思っていたポジションであった。その立場になれば勿論、責任が重くなるし仕事も多くなる。しかし、周りの人は私が適任者だと考えているのでそれは有難いことであるし、できる限り期待に応えたいなとも思った。又、それを乗り越えることによって沢山の経験もできるので、やって損はないだろう。でも、私にそんなことできるのか自信もなく、不安しかなかった。やらずに逃げたい気持ちと、きちんと引き受けて成長したい気持ちがあり、毎日悩んでいた。

そこで友達や家族、仕事仲間、いろんな人に相談した。そしてそんな私が悩んでいる中、この本に出会ったのである。「多くの場合、相談者は答えを決めている。相談するのはそれが正しいか確かめたいだけだ。」という浪矢さんの言葉にハッとした。私も既に答えを出していたのかもしれない。悩みすぎて夜も眠れないほどだったが、これを読んだことがきっかけで迷いはなくなったように思えた。私は周りの期待に応えるという決断を下した。


本というものは、なにか人生のヒントを教えてくれるような存在であると感じている。


『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、いつもの東野圭吾さんの作品とひと味違った一冊である。映画にもなったのでこの本を知っている人が多いと思うが、まだ読んだことがない方は是非、手に取って読んでみてほしい。

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